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2016年10月31日 (月)

カップヌードル「謎肉祭」

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発売当初ネットなどでも話題になり、すぐ売り切れてしまったカップヌードル発売45周年記念の『BIGカップヌードル 謎肉祭』。ようやく生産が整ったのか、普通にスーパーで売ってたので、買ってみました(198円+消費税)。これ、ご愛顧感謝的なご奉仕価格ですよね。

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なんと謎肉(あの、1cm角のキューブ状の味付ミンチ)10倍!だそうです。謎肉ファン(小生もです)には嬉しいサプライズです。満足です。

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10倍って割には、「あ、こんなもんですかいな」ってな肉の量。でも実際に食べてみると、最初から最後まで、「どのタイミングで肉を食べるべきか」というようなみみっちいことは一切考えなくていいだけの量でした。何も考えずに、常に麺と一緒に肉を食べていられるのです。これは一種の「小確幸」ですよね。

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でも残念なことに、あの黄色いふわふわタマゴやエビが入っていないんですよね。あれらのアイテムから沁み出して来るうまさもあったはずなのに、いや、そもそもタマゴもエビもカップヌードルには欠かすことのできない名脇役のはずなのに・・・。タマゴ&エビ キープで、プラス肉増量の方が良かったなあ。

でも面白い企画でありました。こういうの(バカバカしくて)好きです。

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2016年10月30日 (日)

「淵に立つ」:静かにさりげなく

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映画『淵に立つ』、こわいですねー。観念的ホラーとでも言えそうです。なんか静かに嫌な所を突いて来るというか、真綿で首を絞める、しかも時々ギュッと絞める感じで・・・。カンヌの「ある視点」部門の審査員賞は伊達じゃありません。

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そもそも浅野忠信の登場シーンのミディアム・ショットからして、異様な感触を伴っています。白い服の浅野が立っているだけなのですが、そう、『羊たちの沈黙』におけるハンニバル・レクターの登場シーンのように、その立っているだけの怖さがハンパないのです。 彼に関しては、その後も河原での古館寛治に対する豹変シーンなどが怖かったですねー(朝メシ食うのも速かったし)。そして、歩きながら白ツナギの上半身を脱ぐと真っ赤なTシャツという場面は、あたかも『シン・ゴジラ』で形態を変えて進化していくゴジラのようでした。

357029_003筒井真理子さんも、8年の経過がしっかりわかる変容など、行き届いた芝居と役作りでした。古館寛治は、まあ、これぐらいは演じられちゃう人ですよね。深田晃司監督作品だと、特に良いです。

全編を通じて、何気ないショットに不穏な空気が溢れています。そしてショッキングなショットは、きわめてさりげなく提示されます。そこらが深田晃司の作家性でしょうか。小生が大好きな『ほとりの朔子』とは全く方向性が違いますが、見事に高いレベルの作品を作りましたね。

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『四月は君の噓』、『聲の形』に次いで、本作にも橋から女性が飛び降りるシーンがあります(その他に、防波堤から飛び降りる『少女』もありました)。この秋、日本映画で大流行中(?)です。

(以降ネタバレあり) ラストで古館寛治が瀕死の3人に人工呼吸を施す順番に、彼の心理が現れていてスリリングでした。最後まで残した娘を結局は救うという決心。迷いながらも、その人生を引き受けようとする覚悟。それが静かにさりげなく提示されることにおいて、本作にふさわしいエンディングでした。

とにかくドラマの密度が濃く、容赦がなく、視線はあくまでも冷ややかです。重いです。でも心を鷲掴みにするものがありますし、深田晃司の作家性は貴重です。今後にますます期待が持てますね。

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2016年10月29日 (土)

湘南、ホーム最終戦で勝利!

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前節でJ2降格が決定してしまったベルマーレですが、今日はホーム最終戦ってことで、BMWスタジアムで湘南vs.甲府を観戦しました。

試合前にベルマーレクイーン5人の卒業式。今年はキックオフ1時間以上も前でお客さんも少ないし、感謝状とかはないし、地味でしたね。

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今日の湘南の先発GKはJ1リーグ・デビューとなる梶川裕嗣。 試合はなかなかに堅く、両チームとも決定機を作れない(シュートすら打てない)展開。

ヴァンフォーレのダヴィやドゥドゥの個人技突破がちょっと怖い感じですが、懸命に守っておりました。 一方の湘南はジネイが先発ってことで、いつになくロングボールばかりですが、これがあまり奏功しませんでした。

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この試合、シュートがたったの3本だったベルマーレ。69分の三竿のFKで取った1点を守り切って1-0の勝利だったわけですが、いやー、凄いフリーキックでした。キーパーもそっちに跳んでるんだけど、あまりにも右上隅なので届かないのです。三竿の場合、いつもしょーもない凡ミスだらけ(当然今日も)なのですが、時々スーパーゴールとか挙げるので、なんとなく帳消しになってしまう選手です(ま、大江戸はマイナスの方が多いと思ってますけどね)。

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それにしても、よくシュート3本で勝ちましたね(甲府は9本)。ダヴィやドゥドゥといった技術も迫力もある選手を擁しながら点が取れず、最終節まで降格争いをしてしまうヴァンフォーレ。うーん、何かチームとしてうまく行ってないんでしょうね。

梶川はデビュー戦を零封だなんて、おめでとうございます。

湘南サポーター席には横断幕が3種類。「あらためて湘南を支援してくださる企業・団体に感謝します。」と「選手・スタッフ・スポンサー・サポーターに愛し愛される大きなクラブに成長するべきだ。」と「神谷・未月・石原・杉岡・ユースのみんな 湘南の明るい未来を一緒に築いていこう」でした。うん、そうだそうだ。

1477742599695試合終了後には、ホーム最終戦恒例のセレモニー。全選手・全スタッフが揃ってのご挨拶。高山キャプテン、曺監督、真壁会長が話をしました。降格が決まった翌週ということもあり、反省の言葉に溢れたやや重苦しい雰囲気でした。

その後、選手たちが場内を1周しながら、客席にサインボールを投げ込み、そして最後にはいよいよ(セレモニーのため「おあずけ」状態だった「勝利のダンス」で盛り上がりました。

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いやー、勝てて良かったですね。これで今日負けてたら、その雰囲気たるや目も当てられない感じだったことでしょう。 セカンドステージのホーム初勝利なんですもん。そもそもリーグ戦のホームでの勝ちは、6月18日のジュビロ戦以来ですし、リーグ戦の勝利ってことでも7月9日のアルビレックス戦以来。いやー、長いトンネルでした。

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ってことは、ベルマーレクイーンも今年はほとんど勝利のダンスが踊れなかったってこと。いやいや、お疲れ様でした。 彼女たちも去りますが、曺貴裁監督もおそらく去ることと思われます。でもまだ最終節と天皇杯が残ってますので、最後まで湘南スタイルを貫いて暴れてほしいと思っております。

きっと大きく変わるであろう来期の陣容が、なんか楽しみでもあるのです。必ず1年で戻りますよ!

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2016年10月28日 (金)

「何者」:ライトウェイトな毒気

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映画『何者』は、『就職戦線異常なし』(91)以来久々の就活映画。あちらがバブル末期の空気をまとっていたのに対して、こちらは生まれた時からずっと不景気だった方々の物語だけに、停滞感が漂っています。

そもそも監督が三浦大輔(「ハマの番長」ではなくて、『ボーイズ・オン・ザ・ラン』や『愛の渦』の人です)なので、一筋縄ではいきません。

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この監督らしい毒気がずっと少しずつ滲み出しているのですが、終盤に至ってかなり強烈に噴出させてくれます。だけど真っ黒にならず、感覚的にはライトウェイトな毒ってあたり、いかにも今日的ではありませんか。 まあ、SNSの持つ「毒」にスポットを当てているのが、ライトウェイトってことにつながっているのかもしれませんね。全てが希薄な時代。諦念の漂う時代。

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現代の就活あるあるだったりするのでしょうが、なんか日本の就職事情って、ますますもって歪(いびつ)ですよね。そこを上手に勝ち抜くことが出来たとして、それで約束されるものは何もありません。しかも、自分で自分が何者であるかをわかっていない段階で自分を売り込まなくてはならないのですから、大変です。まあ自分が何者であるかってのは、一生かかってやっとわかるものだと大江戸は思っていますけどね。

356332_015若手の良い俳優たちが揃い踏みですが、岡田将生の「何様」ぶりが(いつもの彼とは違った感じで)面白かったです。あの上から目線! 高等遊民ですか? アナザーまさき=菅田将暉は、バンドの演奏シーンがなかなかで、歌でもやっていけそうな感じじゃないですかー。

そして、またも川村元気ですー。仕事してるなあ・・・。

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2016年10月27日 (木)

創作歌舞伎「GOEMON」@新橋演舞場

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新橋演舞場で十月花形歌舞伎『GOEMON 石川五右衛門』(水口一夫作・演出)を観ました。ローマ字のタイトルが示すように、歌舞伎と現代劇をミックスさせた演舞場らしい作品。なにしろ石川五右衛門がスペイン人と日本人のハーフっていう設定で、フラメンコはやたらと出て来るし、歌舞伎では考えれれないけど女の踊り手たちも舞台に立っているし・・・と、なんでもアリな感じ。舞台装置も現代劇のそれで、歌舞伎的な背景や幕はありませんでした。

まあ何と言っても主演・片岡愛之助、共演・今井翼ということで、タイムリーな話題性もたっぷり。後で知ったのですが、ロビーには藤原紀香もいたのだとか・・・(気づきませんでした)。

二役の今井翼は、最初スペイン人宣教師役なのですが、全く現代的なセリフ回しで、対峙する歌舞伎役者たちの口跡と全くバランスが取れず(まあ、外国人感をそこで出したってことなんでしょうけど)、かなり変でした。霧隠才蔵役の方は、まあ無難にこなしておりましたが。

愛之助丈は、さすがに主演の格、大きさを出しておりました。1時間ちょっと経ってようやく登場するのですが、大向こうからは「待ってました!」の掛け声。一気に舞台が華やぎ、高揚しました。延々と長い立ち回りのみならず、つづら抜けや宙乗りも披露し、派手で見せ場の多い舞台でした。 その代わりストーリーは荒唐無稽です。スペインがらみの設定からしてそうですが、ラストでは五右衛門が捕われて釜茹でになることなく、大きな鷹(霧隠才蔵が変身したもの!)に乗ってスペインに飛んで行くという、シュールさ。 そこらをはじめ、歌舞やアクションには力を入れましたが、ストーリーの整合性や面白さはほとんど無視しているという、まあ歌舞伎らしいといえばらしいお芝居でありました。

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大向こうの掛け声で、松嶋屋!とか成駒屋!とか言ってる中で、スペイン人の歌手とギタリストが登場するフラメンコの場面で「イスパニア(イスパニ屋?)!」って声が掛かったのには笑いました。 ただ、多用されるフラメンコ・シーンは歌舞伎と融合することなく、最後まで無理矢理感たっぷりでした。

今日は千秋楽ということもあったのか、歌舞伎ではやらないカーテンコールで愛之助さんと翼くんが出てきて、結構お話をなさいました。

売店でおみやげに『これでよしなに』ってのを買いました。箱には商人がお代官様に菓子箱を渡している絵が描いてあります。箱の底に小判が敷き詰めてあるのでしょうね。

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てなわけで、小判型の瓦せんべいなのでした。ま、特にうまいものではないけれど、洒落っ気ですね。

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で、5枚入りの箱だったのですが、もう1枚--ゴージャスな(?)金属製小判も入っておりました。こいつぁー魅力的です。

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2016年10月26日 (水)

今日の点取占い261

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魚つり競争で優勝する   8点

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2016年10月25日 (火)

「ダゲレオタイプの女」:クロサワ幽霊映画の集大成

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映画『ダゲレオタイプの女』は、黒沢清がフランス資本でフランス・ロケで、フランスのスタッフ、キャストと作った初の外国映画。 でも、黒沢清ワールド全開で、あたかも集大成のような作品です。

なんと言っても、最初から最後まで幽霊譚です。黒沢お得意の幽霊譚です。ヨーロッパの、古典的な雰囲気の幽霊譚です。でも生者と死者の間が曖昧で、二つの世界を往還する「能」のような空気も併せ持つ幽霊譚なのです。

355488_002_3昨年公開されたマノエル・ド・オリヴェイラ監督の『アンジェリカの微笑み』に似た所もあります。ロングドレスの美女、幽霊、写真、男の妄執・・・。そして幽霊の描き方の「ぬけぬけとした」感覚も似通っていると思います。

冒頭に階段下のドアが音を立ててゆっくり開くあたりから、黒沢らしい「気配」が画面に溢れています。カーテンは揺れ、枯れ葉は舞い、何者かの気配が常に行き来します。

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そして黒沢ならではの幽霊感覚が顕著なのは、昼日なか窓の向こうに遠景で立っている幽霊の違和感。そして、クロースアップになった幽霊の顔が光芒に包まれてぼやけているあたり。何とも言えない変な恐怖が静かに迫るのです。

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昨年の『岸辺の旅』(これも幽霊映画ではありますが)で、円熟期の新展開を思わせた黒沢清ですが、本作では(初の外国映画ということもあるのでしょうね)むしろ昔ながらの王道クロサワ映画を作り上げました。 昔の人が「写真は魂を吸い取る」って言ったのも、まんざら妄言ではなかったのかも知れません。

新宿シネマカリテのロビーには、映画で使われたドレスと拘束器具(写真は消えちゃいました←幽霊の仕業?)が展示されておりました。

 

 

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2016年10月24日 (月)

「聖の青春」:恋愛映画のように・・・

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映画『聖(さとし)の青春』を試写会で観ました。 思った以上のクォリティで、「なるほど、東京国際映画祭のクロージング上映作に選ばれただけのことはあるわい」と思いました。森義隆監督は、『宇宙兄弟』にせよ本作にせよ、娯楽映画として手堅く作りながらも、それ以上のクォリティを作品に与えてくれます。脚本の向井康介の功績もあるかも知れませんね。

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小生は将棋には疎いので、主人公の村山聖の事は全く知りませんでした(さすがに羽生善治のことは知ってますが)。平成の世に、こんな破天荒な破滅型の男がいたことに驚きました。相当にめちゃくちゃな奴です。お近づきにはなりたくないですね。 その面倒な変人を、体重大増量した松山ケンイチが、主演賞ものの怪演で演じ抜きます。それにしても太りましたねえ。彼の演じた『デスノート』のエルと並べて、その差を楽しみたい感じです。

355764_002一方でライバル羽生善治を演じた東出昌大が、実にいい味わいを出していました。勝負師としての厳しい顔、試合を離れた時の穏やかな顔・・・かなり作りこんだ演技で、成功しています。これまで東出=大根だと思っていた大江戸も、これには評価を改めざるを得ません。どうも失礼しました。 本作ではその他にも、筒井道隆、北見敏之、柄本時生らが、なかなかに良い味を出していました。

本作で興味深いのは、聖と羽生の関係を恋愛みたいに撮っているところ。少女マンガ好きの聖が羽生を前にぎこちなく緊張したり、恥じらったりするさまが乙女のようで、何とも不思議なニュアンスを作品に与えています。向井×森コンビの確信犯だと思います。対局場面なんて、まるで将棋盤をベッドに見立てたラブシーンのようで…。

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後半が結構ゆったりと長くなるし、聖と羽生の対局などは、かなりじっくりと時間をかけて撮っています。しかも将棋の手を見せていくことは、一般の娯楽映画においては無理なので、二人の動きや表情に絞って描写していくため、結構単調でもあります。それでも、その腰の据え方に作り手側の決意や執念のようなものが感じらられて、飽きることはありませんでした。この主人公は、最後まで好きになれませんでしたけどね。

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2016年10月23日 (日)

「築地ワンダーランド」:人と魚と仕事と築地

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映画『築地ワンダーランド』は、築地市場のすぐそばに本社を構える松竹が贈るドキュメンタリー。移転問題の大混乱ではからずも延命している築地ですが、本来ならフェアウェル公開となったところ。いずれにしても、この築地市場の最晩年をフィルムに残しておくということにおいて、貴重で意義深い作品を作りました。

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とにかく築地市場に関わる人たちを網羅しました。市場長から、仲卸、卸、料理人、魚屋、研究者、司書、学校給食関係者などなど。 築地市場という巨大な存在を、あくまでも人間一人一人を通して描こうとする姿勢は、正解でした。人間の仕事へのこだわりや矜持が、プロの誇りが、観る者に迫ります。こちらの背筋も伸びて来ます。

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魚一筋の男たちがまた、いい顔してるんだ。そして彼らの言葉も、かなり知的で、本物の言葉で、良いのですよ。

築地市場のあれやこれやを追ったキャメラも、変に主張し過ぎずに対象をしっかり捉える作業に徹していて、でも魅力的な絵で、とても良い仕事だと思います。

築地市場開場当時の記録映像にもびっくり。355382_003

そして、山本益弘さん、やっぱりいいこと言いますねえ。

観終わると、絶対に魚を食べたくなる映画です。実際、ユーロスペースで観た後に、渋谷にある「築地仲卸直送」の海鮮居酒屋に行ってしまいました。

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2016年10月22日 (土)

湘南、無念の降格決定

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湘南ベルマーレのJ2降格が、あと2試合を残して決定しました。福岡戦を落とした時に覚悟はしたものの、そして4度目の降格ってことで、ある意味「慣れている」のですけれど、悔しいことです。残念です。

今日のナック5スタジアムでの大宮戦は、おとといチケットを買おうとしたら、チケぴでもセブンチケットでもその他でも売り切れで・・・、いやー、甘く見ておりました。 結局自宅のTVで見られるTV埼玉の生中継を見られることに気づき、テレビで応援しておりました。

この試合を含めすべて勝たない限り降格が決まるってことで、どうもベルマーレに固さが目立ちました。好調アルディージャが力の差を見せつけるような盤石のサッカーを展開していたってこともありますが、湘南は本当にパスがつながらず、攻め手が見出せない状況。自慢のはずのプレスもあまり効きません。そうこうしているうちに、0-3となり、「あーあ」だったのですが、77分と83分に上手に崩してジネイが2得点。その後も湘南が結構イケイケで、逆転はともかく引き分けには持ち込めそうな勢い。しかし最後までゴールに迫りながら、好機を決めきれずにとうとう2-3でゲーム。来期をJ2で戦うことになりました。

みんなが言って、みんなが書いているように、昨年のチームで1番~4番目に優れた選手(遠藤、永木、秋元、小林)を放出せざるを得ず、おまけに5番目に優れた選手(菊地俊介)が故障でほぼシーズンを通して不在でしたからねえ・・・。補強もあまりうまくはいかなかったし。

ただ今日対戦した大宮を見ていると、あまり贅沢や言い訳もできません。家長を除いてはそんなにビッグ・ネームがいるわけでもないし、スタジアムのキャパも小さいからそんなに興行収入が上がらないのに(まあNTTという親会社がしっかりついてはおりますが)、現在年間順位4位なのですから。

今期は曺貴裁監督の限界が見えてしまった気がします。湘南スタイルを研究され対策されると、それに対抗し越える手を打つことができませんでした。育成は上手なのですが、いざトップリーグの試合になった場合、対戦相手に合わせたプラスの戦術を打ち出せませんでした。来期はおそらく新監督のもとで出直しとなるでしょうから、「湘南スタイル」を継承しつつも、その進化に期待したいところです。とにかく1年でJ1に戻りましょう!

ま、その前に天皇杯、勝って勝って、決勝まで行きましょう!

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2016年10月21日 (金)

今日の点取占い260

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お茶椀をたたいてさわいではいけません   3点

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2016年10月20日 (木)

オシムの新著「急いてはいけない」

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 イビチャ・オシム著・田村修一訳『急いてはいけない  加速する時代の知性と「知性」とは』(ベスト新書)を買いました。

これまでに出たオシム本はおそらく全て買っている大江戸ですが、この人には本物の知性がありますし、サッカーのことを語っていても人生を語ることになっているし、人生のことを語ってもサッカーを語ることになっている。そういう人です。

阿部勇樹、羽生直剛、水野晃樹、中村憲剛らサッカー選手および一般人やサッカー関係者からの質問にオシムが答えるという本なのですが、いわゆるQ&Aではなくて、4つの章に分けて「日本」「チーム」「個」「サッカー」について語りながら、トータルした全編の中で、それらの質問に対して答えを出したり出さなかったりしているのです。そこらへんが、いかにもオシムらしいところ。一筋縄ではいきません。

今まで読んだことの延長線上にあり、オシムらしい経験と智慧に裏打ちされた言葉が並びます。ただ、読んでいて「ちょっとこれってどういう意味」とか「なんか(訳が)少し違ってる気がする」ということが何か所かありました。

いつも思うことですが、本書を読んでまた「オシムが倒れずに2010年W杯・南アフリカ大会を戦っていたら・・・」と空想せずにはいられませんでした。ドラえもんに頼んで実現させたいことの一つです。

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2016年10月19日 (水)

「オーバー・フェンス」:ライトでほんわかな山下流

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映画『オーバー・フェンス』は、佐藤泰志原作の函館を舞台にした映画3部作の3作目ということで、当然『海炭市叙景』『そこのみにて光り輝く』と比べたくなってしまいます。両作に比べるとけっこうライトで、しかもラストにほんわか感を湛えております。山下敦弘監督の資質が影響しているのでしょうか。

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『そこのみにて~』の綾野剛、池脇千鶴に負けず劣らず、本作のオダギリジョー、蒼井優は素晴らしい好演を見せています。ひりひりするような痛みと、何とも言えぬ味わいを発散させています。特に蒼井優はここのところ山田洋次作品で、原節子のような「いい子ちゃんキャラ」だっただけに、この強烈メンヘラ・キャラにはびっくりです。即病院行きをお勧めしたいほどの躁鬱ぶりなのです。鬼のような表情もコワイですし。

355557_002松田翔太や満島真之助の地味さもいい感じなのですが、地味で抑制の効いた優香がここではかなり良い感じです。『人生の約束』といい本作といい、彼女、女優として開花して来ました。

『そこのみにて~』同様、’70年代日本映画の匂いがします(かなりATG的な)。映画の時代背景は明示されませんが、まだ携帯電話の無くて、みんなが煙草を吸っている時代のようです。

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職業訓練校がらみの描写が良いアクセントになっております(北村有起哉の家での「お魚の絵見る?」のエピソードは最高!)。そのおかげで作品全体が重苦しくならないで済んでいます。 その流れからのこのラストっていうのは、根拠のない希望の光が差すようで、これはこれで良いではありませんか。

 

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「92歳のパリジェンヌ」:高齢者は一人で観ましょう

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映画『92歳のパリジェンヌ』を試写会で観ました。ほとんど前情報を入れなかったので、エンドタイトル前に字幕が出て初めてこれが実話だと知りました。いやー、驚き。でもこの作品、邦題があまりにもオシャレで、軽く楽し気な感じなので、お年寄りが連れ立って観に行ったり、おばあちゃんとお嫁さんが一緒に観たりすると、かなり気まずいのではと心配になってしまいます。終映後の試写会場の人々も、微妙な雰囲気でしたし・・・。 ポスターやチラシに出ているオシャレなエッフェル塔などは、ついぞ出てまいりません。 ちなみに原題は“The Last Lesson”にあたるフランス語です。

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(以降ネタバレあり) 冒頭で、おばあちゃんが自分は2か月後に死ぬと宣言しちゃうんですけど、それからの家族のすったもんだが実に物語的(ドラマティカル)に展開していきます。実話だったとはねえ(もちろん映画だから、脚色・演出してありますが)。おばあちゃんをはじめ、各キャラクターの魅力、面白さで見せていきます。

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大江戸は尊厳死、安楽死に関しては肯定論者なので、「おお、そうだ。信念をもって、やったれやったれ」って感じでした。でも映画の終盤などは、かなりシリアス。涙をふく観客も結構いましたが、確かに身内にしてみれば「待っている」時間というのは相当ハードであるに違いありません。知らせずに遂行すべきでしょうね。

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「自分らしく生きる」ということは、「自分らしく死ぬ」ということでもあります、というか、ありたい。そういった意味では「自由」を愛して止まないフランス人らしい、逆説的人生讃歌と言うことができるでしょう。

ついでながら、薄暗い廊下のショットや夢の中の墓場のショットなどを見て、「この監督はホラーの資質がある!」と思いました。観てみたいなー。

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2016年10月17日 (月)

「永い言い訳」:厄介なダメ男の系譜

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映画『永い言い訳』は、西川美和監督らしいシニシズムと毒気を孕みながら、物語の先への光明も感じさせる作品となりました。子供たちが重要であり、かついきいきとしている事においては、師匠の是枝裕和監督っぽいと言うことができるかも知れません。

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そう、子供二人がめっぽう良いのです。上の男の子の知性ともろさもいいけれど、下の女の子がもうかわいらしいったらありゃしません。発する言葉の一つ一つが面白いのなんの。しかもどことなく西川美和監督に似ているように思うのですが・・・。いやー、この子だけずっと見ていたい感じです。

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主人公の本木雅弘が自意識過剰かつシニカルな、とにかく面倒くさい奴で、そりゃー奥さん(深津絵里)から見放されもするよなーって感じでした。特に酒癖も悪くて、飲むと『人間失格』的で、「生れて、すみません」状態になってしまうのです。そういう時の毒の吐き方は、西川作品の登場人物にふさわしいものです。つき合いきれません。 そうそう、彼を見ていて、ちょっとワイルドさを加えた森雅之だなと思いました。日本映画伝統の「厄介なダメ男」の356113_006系譜に連なる好演です。これ、長谷川博己にもやらせてみたい役って気がします。

彼に対して、真逆のキャラクター=竹原ピストルを配するあたり、定石ですが、それによって物語が自然にドライヴしていきます。  また個人的には、メガネで吃音の山田真歩がなかなか良かったですね。

ふかっちゃん(深津絵里)が冒頭の出演だけで、作品自体に「不在の気配」を漂わせ、これがハマりました。彼女ならではだと思います。

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2016年10月16日 (日)

「ある天文学者の恋文」:語り口のテクニック

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映画『ある天文学者の恋文』は、ジュゼッペ・トルナトーレらしい「語りのテクニック」を追究した作品。本当にこの人、年を取るほどに「物語の語り口」命になっていくような気がいたします。脚本・演出を含めた、語りの意外性や鮮やかさこそが、映画を撮る目的になっているようなところを感じるのです。

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でも今回は強烈にミステリアスな謎を序盤から突き付けておきながら、けっこう予想通りにしか進まないというか、むしろ普通の物語にパワーダウンしていくので、ちょっと残念。後半がかなり間延びした印象になっているのです。癖のある食材なんだから、もっと手際よく調理しないと・・・。まあ監督と脚本を同じ人がやると、たっぷり撮っちゃって、シーンも切らないので、概してテンポが悪くなることが多いのですけどね。

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今年68歳のジェレミー・アイアンズ、(特に冒頭あたり)まだまだ渋カッコイイっす。体型も変わらないし。 彼の娘役の女優さんも、娘だと聞いて素直に納得できるような顔だちの方。外国映画は、こういう配役がいちいち納得できますよねー。日本映画の場合、似ても似つかない親子とか兄弟姉妹とかが、むしろ大多数なのですけど。

オルガ・キュリレンコは博士を目指す女子学生の顔と、危険なアクションに挑むスタント・ウーマンの顔を演じ分け、更には愛情、不安、絶望、焦燥、混乱、悲しみ、怒り、喜びなど様々な感情を表現して、主演にふさわしい「押し」を獲得していました。

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PC、スマートフォン、スカイプなど現代のIT技術を駆使しながら、そこに描かれるのは古典中の古典ともいうべきロマンティック過ぎる純愛。 まあ色々と都合良すぎる眉唾描写もあったりしますけど、むしろヘタすると珍作になりかねないところを、トルナトーレの技で「ちょっといい話」のゾーンにきっちり落とし込んだってところではないでしょうか。

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2016年10月15日 (土)

「少女」:リアルな少女世代が演じるべき

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映画『少女』の原作である湊かなえの同名小説は出版時に読んだのですが、どんな話なのかもうすっかり忘れておりました。

(以降少々ネタバレあり) 設定などになかなか無理矢理なことも持って来ておりまして(山本美月の脚の件など)、ちょっと疑問が生じてしまいます。しかもそれを脚色や演出力でねじ伏せて納得させるってことも出来ていないので、ちょっと辛いですね。三島有紀子監督って、どうも絵作りはしっかりしているのですけど、語り口や演出力においては堅実ではないしモタつく人なので・・・。

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それにしても、今年24歳の本田翼と25歳の山本美月が高校生役ですもんねー。ここはリアルに高校生年代の人が演じた方が、リアルで切実な絶望感や懸命感や闇やきらめきが出せたのではないでしょうか? 本田さんは、いつになく大きな(大仰すぎる)芝居をやっていて、さすがにちょっと興ざめでした。過ぎたるは及ばざるがごとしです(監督の指示がああいうことだったのでしょうか?)。  山本さんはいつもよりは良い演技でしたが、もともとのレベルにかなり問題がありますのでねえ・・・。

ラストはかなりポジティブに人間を信じるような光明を見せながら、ラスト1秒で微妙に嫌な感じにざわつかせるあたりは、湊かなえのニュアンスをちゃんと出していると思いました。

ところで、『四月は君の嘘』、『聲の形』に続いて、本作でも制服姿の女子高生が突然水に飛び込みます(前2作は川で、こちらは海ですが)。流行ってますねー。一緒に男子高校生がいるのも同じですが、こちらは前2作とは違って後を追って飛び込んだりはしませんでした。

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2016年10月14日 (金)

「高慢と偏見とゾンビ」:ワン・アイディアでは飽きちゃいます

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映画『高慢と偏見とゾンビ』は、そのタイトルを聞いた時から珍作・怪作への期待をふくらませていたのですが、うーん、思ったより普通でした。もっと狂ったはじけ方に期待していたんですけどねえ。

それと、19世紀初頭の貴族社会にゾンビをぶちこむというワン・アイディアだけの映画なので、大真面目に108分もやられちゃうと、正直飽きちゃいます。大した演出力ないんだもん。

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2005年のジョー・ライト監督作品『プライドと偏見』は、正統派のジェーン・オースティンものでしたが、同じ原作にインスパイアされた別の原作を持つ本作品では、ジェーン・オースティン的世界は背景として「そこそこ」な上に、ゾンビものとしても中途半端で、もう序盤を過ぎると特に見るべきものもないのでした。メリハリや物語のうねりが無いので、単調なのです。

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エリザベスとダーシーと、主役となる男女二人の役名も一緒(まあ、『ブリジット・ジョーンズの日記』もダーシーはかぶってますが)。ダーシーに関しては、この世界にぴったりの、絶対に若き日のヒュー・グラントを意識したキャスティング。でもこの人、声がカッコ悪いです。

エリザベスのリリー・ジェームズは、『シンデレラ』の時にシンデレラっぽくないなーと思って(嘆いて)いたので、こっちの方がましですが、まあ「まし」ってだけです。特段の華も無ければ、面白みもありません。

357070_007いっそのことゾンビを異世界にぶち込むオムニバス作品にでもしてくれたら、退屈せずに済んだのですが・・・。 ゾンビ in 西部劇とか、ゾンビ in 戦争映画とか、ゾンビ in ハードボイルド探偵ものちか、ゾンビ in スポーツものとか、ゾンビ in 裁判劇とか・・・。

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2016年10月13日 (木)

(番外編)台湾のちょっとヘンなもの

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仕事の出張で、三日半ほど台湾に行っていたのですが、その際に目にしたちょっと変なものをいくつか・・・。

まずは南部の高雄郊外の客家人の村にあった民族衣装の店。マネキンの表情がユニークというか、ややもするとコワイんですけど・・。

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で、そのそばにあった中トトロと小トトロのタイル貼り像。おそらくジブリ非公認でしょうけど、ま、大目に見てやってください。

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こちらは台北エリアの駅で見た化粧品の広告。久々の、ヴィヴィアン・スーですー。別に変なものじゃないけど、なつかしいですー。

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映画の大ポスターもおかしかったですね。

日本でもまもなく公開されるトム・ハンクスの『インフェルノ』が『地獄』!

まあ、“inferno”を翻訳すれば確かに「地獄」ですし、原作にダンテの『地獄編』との関りもあるのだそうですけど。それにしても「地獄」って(しかも明朝体で)こう書いてあると、なんか笑っちゃいます(中川信夫か?!)。

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同じような感じで、こちらは『奇異博士』。日本では来年1月公開の『ドクター・ストレンジ』です。こちらもそのまんまなんですけど、なんか奇異ですね。

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2016年10月11日 (火)

「神聖なる一族24人の娘たち」:土俗的珍味

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映画『神聖なる一族24人の娘たち』は、珍しやロシア連邦のマリ・エル共和国作品。珍味です。ここまでヘンテコなテイストの作品も久々です。

狙ったヘンテコではなくて、地味な土俗性から醸し出される奇妙な味。羅列されるエピソードは、話の展開もなくオチもなく、ただただポンと放り出されるのみ。まあ、ハッキリ言って面白くないというか、・・・面食らいます。

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何らかの形で性に関わるエピソードがほとんどですが、全然エロティックではないし、何なんでしょう、この退屈な感じは? いずれにしてもブツブツと断ち切られて、次々と出て来るエピソードがあまりにマリ・エル的(?)で、大江戸ギブアップの巻でした。

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それにしても森から出てきたあの巨大な野人女の異様さ! なんなんすか、あれは?! 夢に見そうな不気味さと異常さなのでありました。

 

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2016年10月10日 (月)

CKB「香港的士」ツアー@中野サンプラザ

14760278525672018年以降に取り壊して、大きなアリーナ・スタジアムを含む新たな施設に変貌する予定の中野サンプラザに行って来ました(10月9日)。クレイジーケンバンドのツアー「香港的士 HONG KONG TAXI 2016」であります。

いつもながらの高品質・満足度高いライブ。いつもながらの「いつもやること同じ」な古典芸能のごときお約束の世界。でも、イーネ!イーネ!イーネ!の2時間45分ほどでした。

小生は2階席の前から3列目だったのですが、2階の観客はあまり立ってないんですよ。一部の人しか立って踊っていないんです。1階はもちろん総立ちなのに。ま、年齢層高めですから、それもまた良しなのかもしれませんが・・・。

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オープニングは『タイガー&ドラゴン』。1部のエンディングには『GT』~『香港グランプリ』の連打。アンコールの最後は、『生きる。』でした。大江戸としては、ナマ『せぷてんばぁ』が聴けたので、もう満足!胸に来ますね。  おまけに、『あ、やるときゃやらなきゃダメなのよ。』も聴けましたしね。

そして、ゲストに野宮真紀さん(!)が登場して、『香港的士』のアルバムに入っている彼女と剣さんのデュエット曲『T字路』を歌いました。1曲だけの豪華共演でしたが、さすがにステージが華やぎました。

演奏のレベルはいつも通りみんな高レベルなのですが、やはり「のっさん」の超絶ギターと、「ジャッカル」のフルートやサキソフォーンが好きなのです。最高です!

香港の街角や看板を再現した舞台背景もなかなかでした。

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2016年10月 8日 (土)

「お父さんと伊藤さん」:モヤモヤと共感できない感じ

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映画『お父さんと伊藤さん』は、そのタイトルに☆一つ献上したいですね(☆つけてないけど)。もし『阿藤さんと伊藤さんと宇藤さんと江藤さんとお父さん』だったら、☆☆☆☆☆って寸法です。更に進んで、『加藤さんと鬼頭さんと工藤さんと毛唐さんと古藤さん』とか『佐藤さんと志藤さんと須藤さんと・・・』、なんだかいくらでもできそうですね。

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まあそこそこ面白いんですけど、なんかモヤモヤするというか、全編を通してわだかまる感じがありますね。そこがタナダユキ的というか、苦みの残る個性なのでしょう。やけにゆったりし過ぎた描写により、「間の持たなさ」感が迫って来ます。劇伴音楽の少なさも、それに拍車をかけます。なんか色々といたたまれない感じになるんですよねー。

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とにかく藤竜也の「お父さん」が困ったちゃんでして、こりゃー疎まれて当然だよなーって感じ。一方長男も長女(上野樹里)も、世話する気もないくせにお父さんのやりたいようにはさせないという、偽善的人物でもあります。これではリリー・フランキーさんが「仕方のない人たちだなー。」と嘆くのももっともです。こういう「共感のできなさ」感はタナダ監督の近作『ふがいない僕は空を見た』や『ロマンス』にも共通するものです。 西川美和もそうですけど、女性監督ってのはシニカルな毒が持ち味の人が多いんでしょうかねえ。

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長男の嫁役の安藤聖が、異質な芝居で良かったです。シリアスなんだけどなんか変で、目が離せない感じ。他のキャストに較べて地味なんだけど、大江戸的には一番目を引かれました。

それにしても、藤竜也が大事にしていたあの箱の中身が意味するものが、どうにもわからなかったなあ・・・。どういうことなんすかねえ?

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2016年10月 6日 (木)

蛍がちゅどーーーーーーーン!!!!

W杯ロシア大会アジア最終予選の日本vs.イラクをTV観戦。いやーーー、ハラハラしましたが、90+5分の山口蛍のちゅどーーーーーーーン!!!!というボレーシュートに救われました。イラクが中東お得意の時間稼ぎをしていたので、アディショナルタイムは6分でしたが、本当にやっとやっと入ったかって感じでした。

でも大江戸は、絶対もう1点入ることを信じて疑いませんでした。逆にあのイラクにここまで手こずるとは情けない、とも言えますね。いつものように「決定機を外しまくった」ことすらありませんでしたから=決定機をほとんど作れなかった。 その原因の一つとしては、本田のパフォーマンスのひどさが挙げられます。ほとんど良い所が無かったというか、ボールが入ればロストするという大ブレーキ。2018年大会を本田に託せるのか心配になってしまうような出来でした。そして香川に至っては、最後までベンチだったわけですし。

一方で、(香川に代わり)トップ下を務めた清武は見事でした。技術の高さ、センスの良さを遺憾なく発揮しました。ここ半年で、完全に「香川<清武」となっていると思います。 蛍も今日が26歳の誕生日だっていうんですから、いやー、持ってますね。J2でプレイしているというのに、大したやつです。これで1-1で終わってたら、ハリルホジッチ解任論はかなり現実味を帯びたことと思われますので、ハリル氏としては山口蛍に頭が上がらないってところでしょうね。 そして原口もここに来て、随分と頑張ってくれてます。あのテクニカルなゴールは、まあそのご褒美みたいなものでしょう(清武の功績も大きいゴールです)。

これをターニング・ポイントとして、今後はスイスイと勝ち進んでくれるといいんですけどね。ってところに、最大の難敵オーストラリアが待ち受けております。次戦も、絶対に負けられません!

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2016年10月 5日 (水)

今日の点取占い259

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一番しみったれなのはだれだろう  2点

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2016年10月 4日 (火)

「アンナとアントワーヌ 愛の前奏曲」:生涯同じ歌を・・・

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映画『アンナとアントワーヌ 愛の前奏曲(プレリュード)』は、原題が“Un + Une”。まさにもう一つの『男と女』(Un Homme et Une Femme)です。クロード・ルルーシュ(79歳)とフランシス・レイ(84歳)の名コンビによる久々の作品です(『男と女、嘘つきな関係』以来20年ぶり)。まあ二人とも結局、同じ歌を歌い続ける人なのですね。おじいちゃんになってもラヴ・ストーリーです。フランス人ですから。

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それにしても『男と女』('66)から半世紀がたつのですね。それでもなお二人とも現役。考えてみればスゴイ話です。

エキゾチックで神秘的なインドの地が、本作の仕掛け。そこにフランス人の男と女を置いた時にどうなるか?という実験で、ラヴ・ストーリーを1本作りました!って感じです。

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劇中で男が言われるように、何とも「能天気」な二人なのですが、まあそういうところも含めて20世紀的なフランスの伝統を感じさせる作品ではあります。日本で言うなら、晩年の黒澤明が、『夢 DREAMS』とか『まあだだよ』を撮ったみたいな感覚でしょうか。

なので、ちょっとかったるい所があっても憎めないし、後半の展開などはなかなかに面白かったです。

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あの『グレイストーク』でターザンを演じた肉体派クリストファー・ランバートが、こんな渋い白髪の大使役を演じるなんて、いやー、人間は歳月を経て変わるものなのですね。

興行的にはあまり当たってはいないようですが、まあ、現在ルルーシュの名前には何の集客力もないってことに加えて、この邦題がねえ・・・。まったくどうでもいいような、というか、印象に残らないタイトルですよね(むしろ覚えられなかった)。

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2016年10月 3日 (月)

「聲の形」:硝子の(マイ)ジェネレーション

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映画『聲の形』が、まあ『君の名は。』ほどではないにせよ結構ヒットしているようで、ご同慶の至り。アニメーション映画の地図がどんどん塗り替えられようとしているこの頃です。

『けいおん!』にせよ『たまこ』にせよ、京アニっつーか山田尚子の絵は好きなのですが、本作では原作マンガとの折衷の中で、絵が魅力的になり過ぎないようなリアルな味を出しています。

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タイトルにかぶせてTHE WHOの『マイ・ジェネレーション』。いやー、ザ・フー好きとしては、一気につかまれちゃいますね。 で、主人公である聾唖の女の子の名前は硝子(しょうこ)。当然、こわれやすい硝子(ガラス)ってことでしょう。 二つを合わせると、『ガラスのジェネレーション』。おお、佐野元春ではありませんか。歌詞のフレーズを引用すれば、「君はどうにも変わらない。悲しいけれど。」であり「ひとりぼっちのドアをノック、ノック、ノック。」であり・・・と、ちゃんと本作につながるのですね、これが。

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(原作あっての事とはいえ)こういうメジャーなアニメ作品で「いじめ」というテーマに取り組むのは、意義深いと思います。しかも偽善にならず、説教臭くならずという微妙なラインを狙って、オフサイドになっていないってあたり、いい仕事です。 近年涙腺の弱い大江戸ですが、本作ではまったく泣けませんでした。こういう作品でそうなるっていうのは、むしろ難しいこと。「泣かせに走らない」冷静な視点ってことで、大いに評価できると思います。

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先月観た『四月は君の嘘』がデジャヴだったかのように、学生服の少女が橋の欄干から川に飛び込み、続いて少年も・・・という場面がありました(阪神が優勝したわけでもないのに)。それがお笑いや怪シーンにならないのは、やはりアニメーションの特質。こっちは許せます。 (ちなみに、許せないあっち↓)

http://oedo-tokio.cocolog-nifty.com/blog/2016/09/post-25c9.html

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2016年10月 2日 (日)

「SCOOP!」:平明で堂々たるエンタテインメント

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映画『SCOOP!』は、傑作『バクマン。』に続く大根仁監督作品(脚本も)。いやー、面白い。やはりノッてる監督の勢いがあります。もちろん勢いだけじゃなくて、きちんとエンタテインメントに仕上げる腕もあります。そして見事に時代とシンクロしてます。1985年の原田眞人作品(未見)のリメイクなのですが、レトロな味を残しながらも今という時代の映画になっています。時代とシンクロした平明で堂々たるエンタテインメントということで言えば、伊丹十三作品を彷彿とさせたりもしているのです。

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中年パパラッチ福山のやさぐれぶりが見ものです。今時すげーヘビー・スモーカーですし、なんかいろんな匂いがしそうなダーティー・キャラ。悪くないっすよ。 脇の面々も良いですね。二階堂ふみにしても吉田羊にしても滝藤賢一にしても、まあこのぐらいはできる人たち(もちろん要求レベルは高いのですが)だと思うのですが、その予想の斜め上を行くリリー・フランキーさんは、凄かったですね。今までのリリーさんの領域プラス新たな狂気の部分を激演していて、圧倒されました(あのボクサー・キャラも意外なら、終盤の展開も意外で)。

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とにかくスクープのための盗写をめぐるエピソードの一つ一つが見応えあって、ある種スポーツ的な感覚で見ることができます。中でも花火を使ったエピソードからその後のカーチェイスに至る描写のダイナミズムは、「へー、大根仁ってこんなこともできちゃうんだ」って感じでした。花火の扱いなど、かなり笑えるし。

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(以降ネタバレあり) 一つ不満な点があるとすれば、それは終盤のリリーさんご乱心の件りで、娘が安全圏に入った時(福山も離れている)。どう考えてもあのタイミングで警官隊突撃でしょう。ただ見ているだけっていう、あの演出にはどうにも疑問が残りました。惜しいなあ。

(行くまで知らなかったのですが)上映前に福山雅治と大根仁の舞台挨拶(というかトークショー)の映像(20分以上ありましたかねえ)がついていて、なるほど面白い試みだなあと思いました(その後に普通に予告編があったのには、「いらねーよ、もう」と思いましたが)。

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2016年10月 1日 (土)

湘南、健闘むなしく痛いドロー

 

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今日昼間の試合で、年間18位アビスパ福岡のJ2降格が決まったJリーグ。残りは今日を入れて4試合。Shonan BMWスタジアムに、年間17位の湘南vs.柏戦を見に行きました。

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さすがに10月だけあって、夜の試合はかなりの涼しさ。なのでかどうか、ベルマーレの選手たちが走ること走ること。久々に気合い入りまくりでした(暑いと走れんようじゃあ、いかんのですが)。球際も負けてないし、1対1で勝つ場面も多かったし。見ていて納得のいく「らしさ」を見せていましたし、こうでなくっちゃベルマーレとは言えません。

 

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結局2試合連続のスコアレス・ドローで終わったのですが、手応えのある試合であり、(前回ホームゲームの福岡戦のブーイングとはうって変わった)サポーター席からの拍手がそれを物語っていました。
とはいえ、何としても勝ち点3が欲しかった試合での勝ち点1は悔しい限り。確かにシュート数はレイソルの方が多かったし、村山の幾度ものファインセーブに救われた面もあるものの、決めるべき決定機を決めれば勝てた試合。って、いつも
そんなこと言ってますね。はあ・・・。 それにしても村山は、かっちりセットのヘアスタイルをやめてソフトな感じにしてから、絶好調に当たっておりますね。

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高山も大槻も本当によく走ってプレッシャーを与え、ボールを奪いました。大江戸がいつもけなしている三竿も今日ばかりは良いプレイも(特に前半)ありました。ただ相変わらず攻めにおいても守りにおいても呆れたミスが多々ありました(特に後半)。

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一方で神谷優太、斉藤未月という10代の二人が他のメンバーと遜色なく一所懸命やっている姿に、このチームの希望の灯を見ることができました。

ますますもって苦しくなりましたが・・・さあ、残り3試合、全部勝とう!!!

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今日のベルマーレクイーンは、久々に5人勢揃い。前半の応援時には半袖のユニフォーム姿でしたが、後半はベンチコートを羽織っての応援。そんな季節になったのですねえ(BGM=「もう秋になっちゃった」byクレイジーケンバンド)。 画像ピンボケですみません。

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