オシムの新著「急いてはいけない」
イビチャ・オシム著・田村修一訳『急いてはいけない 加速する時代の知性と「知性」とは』(ベスト新書)を買いました。
これまでに出たオシム本はおそらく全て買っている大江戸ですが、この人には本物の知性がありますし、サッカーのことを語っていても人生を語ることになっているし、人生のことを語ってもサッカーを語ることになっている。そういう人です。
阿部勇樹、羽生直剛、水野晃樹、中村憲剛らサッカー選手および一般人やサッカー関係者からの質問にオシムが答えるという本なのですが、いわゆるQ&Aではなくて、4つの章に分けて「日本」「チーム」「個」「サッカー」について語りながら、トータルした全編の中で、それらの質問に対して答えを出したり出さなかったりしているのです。そこらへんが、いかにもオシムらしいところ。一筋縄ではいきません。
今まで読んだことの延長線上にあり、オシムらしい経験と智慧に裏打ちされた言葉が並びます。ただ、読んでいて「ちょっとこれってどういう意味」とか「なんか(訳が)少し違ってる気がする」ということが何か所かありました。
いつも思うことですが、本書を読んでまた「オシムが倒れずに2010年W杯・南アフリカ大会を戦っていたら・・・」と空想せずにはいられませんでした。ドラえもんに頼んで実現させたいことの一つです。
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