「バースデーカード」:本気出すの遅くね?
映画『バースデーカード』は、宮﨑あおいと橋本愛の共演作ですが、二人が顔を合わせるのは最後の方の1場面だけ。でも二人とも確かにこの作品を一緒になって支えています。
橋本愛は17歳の時からの登場で、その前に年齢に合わせて3人の子役が使われているのですが、中学生の彼女を演じる中村ひなのちゃんが、実に橋本そっくりでびっくり。ハリウッド映画だと「よくぞこんなに似た子を!」ってことがあるのですが、日本映画ではなかなかないことなので(下手すると無理矢理中学生役までやらせてしまう!)感心しました。
中盤まではいかにも「ちょっといい話」で、よくある展開に終始します。演出もくせがないというか、やや「ぬるい」感じなので、ちょっと物足りないかなーって感じでした。
また、橋本愛が突然遅れて来た反抗期(?)でプンスカ反撥するとこころなどは、あまりにも唐突で何の伏線も説明もないため、明らかな構成上のミスとしか思えませんでした。
ところが終盤になって、突如『パネルクイズ アタック25』がらみの流れになったとたん、映画が生き生きと走り出します。そこからラストまで一気に面白くなりました。なんだこれ? 「まだ本気出してないだけ」だったんだー。ってか、本気出すの遅過ぎません?
決して「泣かせ」を狙った作品ではないのですが、それでも最後の方の「花嫁のベール」には、涙腺をやられます。まあ、それもこれもあおいちゃんの存在あったればこそですよね。
弟訳・須賀健太も最近の不気味な役どころとはうって変わった健康的な役柄ながら、いい味出しておりました。
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