「NERVE ナーヴ 世界で一番危険なゲーム」:蛮勇はダメよ
映画『NERVE ナーヴ 世界で一番危険なゲーム』は、今日的な(ユーチューバー的な)ネット動画の危険な世界を扱った娯楽作。過激な有料動画のチャレンジが、顔のない数多くの視聴者たちによって、どんどんエスカレートしていくさまとその結末を描いていきます。当然SNSとその拡散についても扱われております。
近年はスマホ画面を映画の映像に反映させている作品もしばしば見られますが、本作はモチーフがモチーフなだけに、それら諸作の中でも最もスマホ(風)映像利用度の多い作品となっています。
アンディ・ウォーホルが言っていた「将来、誰でも15分間は世界的有名人になれるだろう」という時代になったのだなあという感慨を抱かせる映画でもあります。それにしてもアメリア低予算映画の若者の例に漏れず、あさはかでございます。アメリカ人の中には、ムチャであっても冒険することが推奨されるDNAがあるみたいなんですよね。でなきゃトランプが当選したりしませんもん(それこそ「世界で一番危険なゲーム」では?)。でも蛮勇はダメですよ。
(以降多少ネタバレあり) ヘタすれば下品で軽薄なバカ映画になりそうでいて、一応踏み止まっております(ま、上品ではないですけどね)。とってつけたようではありますが、一応教育的な結末が用意されていたりもします。 大江戸としては、終盤にさりげなく用意されていた『スティング』へのオマージュ(鼻をこするサインと、あのトリック)に、「なぜ?」と思いながらも嬉しかったですね。
| 固定リンク
コメント