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2017年3月23日 (木)

「リカちゃん展」@松屋銀座

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松屋銀座で開催中の『誕生50周年記念 リカちゃん展』(~4/3)を観ました。

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あの「時を超えた名作、少女たちの永遠の親友」(小生が今考えたフレーズ)であるタカラのリカちゃんが生まれて、半世紀になるのですね。ってことは、3世代の女性たちを魅了し続けていることになるわけです。

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ほとんどが、リカちゃんとその家族やおともだち、そしてリカちゃんハウスのあれこれを展示しているだけの展覧会です。でも、かなりの物量。誕生から今日にいたるリカちゃんの世界を網羅しているのです。

1490274724902会場の序盤には、リカちゃん開発物語を約4分のアニメーションにした映像が上映されており、ちょっと感動的でした(鉄拳さんの作品を彷彿とさせるモノクロの線画アニメ)。

年代ごとのリカちゃんの中では、’80年代以降ファッションブランドとコラボしたり、ご当地リカちゃんや実在する学校の制服を着たリカちゃんなんかも現れて来ます。リカちゃんハウスもローソンだとかミスドだとか31アイスクリームだとかすかいらーくだとか、実在のショップ・バージョンがいろいろと展示されていました。

年代ごとにずらっと網羅する展示方法は、以前この会場でやったハロー・キティの展覧会と同様の手法ですね。

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最後の1室は写真撮影可。内外のファッションブランドとのコラボ商品があったり、キティちゃんや「さがほのか」イチゴとのコラボがあったりと、リカちゃんなかなか商売上手です。

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これなんか、でんぱ組とのコラボですよ! いやー、まいりますね。

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目だけリカちゃんになれるこんなグッズも壁にかかってたりして、なかなかの楽しさなのであります。

そして毎度のグッズ販売コーナーの充実! いやー、この展覧会オリジナルのリカちゃんをはじめ、マカロン、チョコレートからバッグからアクセサリーから文房部から・・・女子だったら絶対買いたくなっちゃうでしょうねえ。

そういえば小生、なぜか1985年頃のマクドナルド・ユニフォーム・リカちゃんを未使用・箱付きで持っておりますね。高く売れないかなあ。

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2017年3月22日 (水)

「騎士団長殺し」ようやく読了

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はい、ようやくです。ようやく読み終えました、村上春樹の『騎士団長殺し』第1部「顕れるイデア編」・第2部「遷ろうメタファー編」。発売日の朝に買った割には、長い道のりでした。ま、大江戸の場合、通勤等の電車内でしか本を読まないし、本だけじゃなくてフリーペーパーやフリーマガジンを読んだり、スマホを触ったりもしているので、しかもそんなに長い通勤時間でもないので、2巻1,000ページ以上の長編となると、随分かかってしまうのです。

でもそれは取りようによっては、「長く楽しめた」「値段のもとは十分取った」とも言えるので、悪いことじゃあありませんやね。

それにしてもこのブックデザイン、渋い色調とは言え緑系と赤系なんて、『ノルウェイの森』を連想しないわけにはいかないじゃないですか。

で、作品は素直に面白かったです。特に第1部の後半から第2部の前半にかけて、加速度的にぐんぐん面白くなっていき、本当に「小説の面白さ」を堪能させてくれます。 でも第2部の後半になって、妙にスローダウンしてしまいます。そしてクライマックスがないままに終幕。この感じは・・・、そして決着のつかないあれやこれやから考えると、また『ねじまき鳥クロニクル』や『1Q84』の時と同じように、最初に2巻を出して、翌年あたりにもう1巻追加するというパターンなのかも。だって、そうでなければ「終わり」になってませんもん、これ(「第1部おわり」「第2部おわり」としか記されていませんし)。

いつも通りの(現代社会を彩る)固有名詞の嵐、いつも通りの比喩の嵐、そしてしばらく離れていた「ムラカミらしい物語」(夢が出て来たり、穴があったり、壁があったり、セクシャルな描写が冴えてたり、シュールな展開があったり、ファンタジーの世界が出現したり、邪悪の影があったり、イノセンスが危機に瀕したり・・・)です。いつも通り「こんなこと言う奴いねーよ!」な会話が繰り広げられます。絵描きというクリエイティブな職業の主人公を登場させたのが、新しいところでしょうか。

たっぷり楽しませてもらいはしましたが、読み終えて宙ぶらりんな気分になってしまったことも事実です。うーむ、早く第3部(出ますよね??)を読みたいものです。「第3部はあらない」(←読めばわかる)なんて言わないでくださいね。

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2017年3月21日 (火)

「お嬢さん」:エロスとケレンと変な日本語

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映画『お嬢さん』は、独特のアクの強さが持ち味のパク・チャヌク監督による2時間25分の大作にして大怪作。先日『哭声 コクソン』のことも怪作だと言いましたけど、こちらも一歩も引けを取らない(いや、たぶん勝ってます)怪作です。この邦題自体が、かなりヘンな雰囲気を醸しております。

3部構成で、パワフルな通俗ドラマって感じなのですが、そこにパク・チャヌクらしい黒々とした人間の醜さだとかエロスだとか毒だとかをガンガンぶち込んじゃってます。

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高畑充希を美人にしたようなキム・ミニと、川口春奈を田舎臭くしたようなキム・テリが、あんなことやこんなことをやってくれちゃいます。そこらの官能や迫力ってことにおいて、さすがはパク・チャヌクです。只事ではありません。日活ロマンポルノ・リブート・プロジェクトの監督たちは、大いに見習ってほしいと思います。春画も色々と出て来ますし。

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男優二人は、往年の白竜を思わせるハ・ジョンウと、柄本佑が老けメイクをしたようなチョ・ジヌン(それにしてもあのボサボサ眉毛は何なんでしょう?)。なんか二人とも笑えちゃいますね。日本語のアクセントが、相当おかしいですし。でも、この変な日本語がクセになるんですよねー。

美術の仰々しい重厚さにも圧倒されます。でも仰々しすぎて、ちょっと笑っちゃうような・・・。全てにおいて、そういう世界なんです。「韓国の五社英雄」とでも言えるようなケレン味たっぷりの世界。まあ、嫌いではありません。

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(以降ネタバレあり) 第1部(1時間ぐらい)と第2部(50分ぐらい)で視点がひっくり返り、物語もひっくり返っちゃうあたりの面白さが、いいですね。パク・チャヌクらしいところです。 そして第3部(30分ぐらい)で、パク・チャヌクらしいヴァイオレンスを含めて、やりたいことをいろいろやってくれちゃいます。

そして大ダコです! 登場する春画の中にも大ダコが出て来ましたが、第3部で背後の水槽からはみ出さんばかりに、巨大なタコがのたくっておりました。当然、『オールド・ボーイ』が思い出されるわけです。それにしても、このタコはいかなるVFXなのでしょうか? デカくて、本物っぽくて、スゴイです。

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2017年3月20日 (月)

「SING シング」:きゃりーの曲にびっくり

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映画『SING シング』ですが、CMなどで日本語的に「シング」と言ってると、どうにもこうにも「寝具」を連想してしまうのです。ふとんとか枕とか・・・。

それはともかく、なかなか楽しいアニメでした。同じ動物キャラものとして、『ズートピア』ほどの深みや凄さは感じませんが、娯楽作として面白くできています。

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コアラ、トカゲ、ゾウ、ゴリラ、ブタ、ネズミ、ハリネズミといったキャラクターたちが、それぞれの個性を出して歌い、踊り、演奏します。個性は楽曲にも反映され、本作に使われた曲の数はなんと62(ほんの数小節のものもありますけど)! ザ・ビートルズからレディ・ガガまでのポップスやロックに加え、クラシックもオペラもジャズも網羅しています。

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われらがきゃりーぱみゅぱみゅも3曲使われていてびっくり。だって、全然知らなかったもんで・・・。 『きらきらキラー』『にんじゃりばんばん』『こいこいこい』で、どれもほんのちょっと(特に『こいこいこい』は短かった!)。でも、この事実って広告やパブリシティに全然出て来ないのですけど、なぜなんでしょう?いくら本人が歌っているバージョンでないとはいえ・・・。なんか裏には大人の事情がありそうですね。

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序盤のオーディション場面などは上出来なのですが、正直言って長めに中だるみがあります。でも予想通りクライマックスのステージ場面は、最高でした。「歌の力」が、よく表されておりました。歌唱力を味わう意味でも、字幕版で観て正解だったと思います。

早くも続編の制作が決まったようです。確かにツアーに出るとか、野外フェスをやるとか、ミュージカルをやるとか、色々できそうですもんね。

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2017年3月19日 (日)

「3月のライオン 前編」:映画としてのアプローチが成功

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映画『3月のライオン 前編』は、マンガ原作アニメ経由の娯楽映画として、よく出来ておりました。小生はNHKのアニメを(初期の数本を除いて)だいたい見ていましたが、そのストーリーを上手に映画の尺に収めておりました。ダイジェスト感がなくはないのですが、比較的それを感じさせない作品になっていました。そして、ちゃんと面白い作品になっていました。

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まあ残念だったのは、この作品の特徴であるコミカルな場面(&ニャーたちの出番)がほとんど無かったこと。ただ、あの表現はマンガやアニメだから可能なのであって、実写映像化した中でそれをやったら作品がブチ壊れてしまいますので、これはしょうがないところです。ま、特殊メイクで異様に太った(『聖の青春』の松山ケンイチとは別のアプローチですね)染谷将太が、コミカル部分は一手に引き受けておりましたが・・・。そういえば、染谷くんは『聖の青春』と本作という二つの将棋映画で、それぞれ重要なサブキャラを演じておりますね。

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有村架純は「初の悪女役」ってことで、お姉ちゃん(香子)を熱演してましたが、ある意味誰もが「ミスキャスト」だと思う役柄で、ちょっとかわいそう。「柄」ってもんがありますから、これは無理ってもんでしょう。

神木君も23歳で17歳の役ってのは、なかなか無理があろうかと思うのですが、彼は最高に「柄」が合っているので、なんとか成り立たせていました。

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役者で良かったのは、佐々木蔵之介、倉科カナ、高橋一生など。キャラクターに生き生きとした命を吹き込んでおりました。

将棋の対局場面は、戦う二人の顔のアップを多用することで説得力を持って描き切りました。駒の動きを説明していってもほとんどの観客は理解できないでしょうから、娯楽映画においてこれは正しいアプローチ。佐々木蔵之介の顔(表情演技)なんて、見事なもんでしたよ。どの試合も、なかなかの緊迫感と迫力が出ているのです。

さてさて、後編が楽しみですねえ。4月22日が待ちきれません。

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2017年3月18日 (土)

「哭声 コクソン」:なんだこりゃ?

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映画『哭声 コクソン』は、2時間36分のヘヴィーな怪作(でも、そんなに長くは感じられません)。これ、何なんでしょう?

凄惨な猟奇殺人現場に始まりながら、コミカルな笑える場面も数々あり、ミステリーかと思えばホラー、ホラーかと思えばオカルト・・・と、千変万化。でも終始嫌な感じが漂い、パワフルです。

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『チェイサー』のナ・ホンジン監督作ですが、『チェイサー』のようにストレートにスピーデイーな作品というわけではなく、謎が謎を呼び、何が正しくて誰が悪いのかがわからなくなるような複雑さです。人を食ったような、でも笑っていいんだか悪いんだかわからないような怪場面も多く、そういうところも複雑な味なのです。

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この作品で韓国の映画賞の助演男優賞に輝いた國村隼。ただ、割と普通に國村さんです。これぐらいは普通にできる人です。高く評価された理由は、血管が切れそうに熱演する韓国の役者たちと温度が違うからなのではないでしょうか。淡々とした低温の演技(でも序盤や終盤には、それだけじゃない怪演も!)。

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主人公のクァク・ドゥオンは昨年の『弁護人』での悪役が印象深かった人ですが、この人が主役だなんて、日本で言えば六角精児や黒田大輔や上島竜兵が主役を張るみたいなもんですからね。大胆です。

それにしても監督は何を描きたかったんでしょうねえ。考えても(考えなくても)よくわからない作品なのであります。

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2017年3月17日 (金)

今日の点取占い269

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2017年3月16日 (木)

最近出逢ったチーズケーキ×2

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長崎県・道の駅松浦って所のスイーツ部門人気第1位というふれこみの『三角ファーム チーズスフレケーキ』です。これ、ふるさと納税の返礼品で入手したのですが、ネットでいくら調べてもふるさと納税がらみ、寄付返礼がらみの記事しかありません。 これって本当に道の駅松浦って所で売ってるんでしょうか? そもそも道の駅松浦って、駅なんでしょうか? 鉄道駅じゃなくて「道の駅」ってことは、バス停か何かなんでしょうか? 謎は深まる一方です。

で、直径18㎝のこのスフレ、ふんわりふかふかの生地にレーズンも入っていて、・・・そう、あのマゼランのチーズケーキとほぼ同じ感じです。大阪の『りくろーおじさんおチーズケーキ』ともほぼ同じです。  りくろーの感想=↓

http://oedo-tokio.cocolog-nifty.com/blog/2016/12/post-8f23.html

スフレタイプのチーズケーキwithレーズン、大好きなんです。チーズがあまり強くなくて、タマゴ感が強いところがたまらんのです。ちょっと電子レンジで温めて食べると、また格別なんです。 てなわけで、いつもマゼランの復活を願っている大江戸なのです。

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一方こちらは、セブンイレブンの新製品『チーズケーキ』(税込110円)。どこにあるかというと、ドーナツ販売什器の中にあるのです。 コンビニ・ドーナツ低迷の中、いろいろ模索しているようです。

しかしこの模索は無用だったあー! だって、」おいしくないんですもん。しくしく。変にレモン風味がありまして、レモンのせいかチーズのせいかわからない酸味もありまして、小生の好みではないのです。生地もきめの粗い蒸しパンのようで(洋酒をしみこませないサバランの生地みたいとでも申しましょうか)、中途半端で魅力薄なのです。上のチーズスフレと較べてはいけませんけれど、いずれにせよこれはダメな商品ですねえ。

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2017年3月15日 (水)

「バンコクナイツ」:長編ドキュメンタリー風フィクション

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映画『バンコクナイツ』は、2011年に『サウダーヂ』でキネ旬ベストテンの第6位に輝いた富田克也監督と製作集団「空族」による3時間2分の大作(タイ作?)。とは言え、いかにも低予算で、でも時間をかけて、粘って撮っているって印象がします。

だけど大江戸の場合『サウダーヂ』にもあまりノれなかったのと同様、本作にもさほど惹かれるところはありませんでした。バンコクってこんな所なのかあという勉強にはなりましたが・・・。

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オープニングで、いきなり“Bangkok, sh*t!”と出て来て、「おお、これは『地獄の黙示録』かしらん?」と思いました(あちらは“Saigon, sh*t!”でした)。まあ「東南アジアでの、戦争を背景にした異界巡り」ってことにおいてはそう言えなくもないけれど、テイストは随分違いますし、カーツ大佐は出て来ません。

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あえて時間をたっぷり使って、ダラダラ撮っています。ドキュメンタリー風フィクションとも言えます。そこから浮かび上がって来るものもあれば、ダラダラの中に埋もれていくものもあります。タイの「沈没組」と言われる日本人男性たちが中心的に描かれるのですが、何ともはやな人たちです。

その一方でタイ人の女性たちはやはりたくましいのです。彼女たちから出ているエネルギーは、歴代の様々な娼婦ものの系譜に連なっています。

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でも、彼女たちの行動の中に「猥雑の中の宝石=瓦礫の中のゴールデンリング」的な輝きが描かれていなかったのが残念。映画としては、フィクションとしては、やはりそこが勝負どころではないかと思うのです(西鶴だって溝口だって清順だってそうですもんね)。

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2017年3月14日 (火)

「キセキ あの日のソビト」:松坂桃李が良いです

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映画『キセキ あの日のソビト』です。「ロシア あの日のソビエト」ではありません(すいません。言ってみたかっただけなんですぅ)。

真っ当な青春音楽サクセスストーリーのようなパッケージですが、なかなかどうしてヘンな映画でもあります。

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だって、外科医の父さん(小林薫)ったら、すっごい父権主義者で、鉄拳振るい放題。しまいには日本刀まで振りかざすって・・・これ見る限りだとほとんどマンガなのですが、果たしてどこまで実話に基づいているのでしょうか?

で、終盤まで観ていった時、「そんな怪物お父さんを作り上げてしまったのって、ひょっとしたらお母さん(麻生祐未)なのかもな」と思いました。このお母さんの場当たりな対応や無責任さがお父さんの暴君ぶりを増長させていったように思えてなりませんでした。

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兄役の松坂桃李が、これまでのヒズ・ベスト演技ではないでしょうか。このキャラクターの信念や理想や夢や屈折や挫折や憤怒や喜びや・・・様々な感情を体全体で演じて、訴えて来るものがありました。いや、良い俳優になりました。

一方弟役の菅田将暉は、「まあ彼なら、当然このぐらいはできるでしょう」ってレベル。悪くないねって程度でした。

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大江戸の好みとしては、もっと「才能の残酷さをめぐる物語」にしてほしかったですね。『アマデウス』の兄弟版みたいな感じに、弟の天才に気づいてしまった凡才の兄の嫉妬と焦燥と・・・みたいなドラマを観てみたかったです。

(以降ネタバレあり) ラストの「GReeeeNみたいな曲を作れるようになれ」という父親の言葉は、つまり「わかっていた」んでしょうね、あの時点で。それをオヤジなりに照れて表現したってことなんでしょうね、きっと。

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2017年3月13日 (月)

「ゲゲゲの人生展」&「『君の名は。』展」@松屋銀座

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松屋銀座で同時開催中の『追悼水木しげる ゲゲゲの人生展』と『「君の名は。」展』(どちらも~3/20)を観ました。

『ゲゲゲの人生展』は、思ったより充実の内容でした。箱入りのへその緒に始まって、各界著名人の追悼メッセージまで。つまり水木しげるの生涯を、まんべんなく紹介する回顧展。貴重な戦時中の品々やハガキ、仕事部屋の再現などもありました。鬼太郎がTV化される前の、「ダークで怪奇な水木しげる」もちゃんと紹介してくれてます。もちろん戦争の悲惨さを告発する魂の作品も。

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小生はぜんぜん水木ファンじゃないのですが、面白く興味深く見せてもらいました(あの「♪ぺったら ぺたらこ ぺったっこ・・・」の歌もさりげなく紹介されていたのが良かったですね)。いつも通り、出口のグッズ売場の充実ぶりも凄かったです。

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そして隣の会場では、『「君の名は。」展』を開催。企画書や絵コンテ、設定資料などに加えて、新海誠監督のインタビューなどの映像も。

1489409062280こちらも思った以上に楽しかったです。この作品について何も知らなくても楽しめないでしょうし、一方でマニアにとっては「そんなことぐらい知ってらあ」となるのかも知れません。2回鑑賞して、でもそれ以上の深いファンではない小生ぐらいが、一番楽しめるのかも知れません。

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出口付近にはあの教室の黒板が再現されておりました(この前で写真を撮ることができます)。

個人的には、できればあの「口噛み酒」に関する何らかの研究展示が欲しかったところなのであります。

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2017年3月12日 (日)

「彼らが本気で編むときは、」:日本に必要な映画

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映画『彼らが本気で編むときは、』は、そくそくと心に沁み入るようなビューティフルな作品。荻上直子監督の作品としては、これまでのオフビートまったり系から転じて、しっかりと物語を語っています。

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トランスジェンダーの主人公を扱った初めてのメジャー日本映画なのではないでしょうか? 極めて真摯な姿勢で、でもクソ真面目に堕することなく、良質の映画となっています。適度のユーモアと、適度の感動(決して「泣かせ」には走りません)、そしてナチュラルな社会性(性同一性障害の他に、ネグレクトにも言及しています)。うーん、良いです。日本に必要だった映画です。

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この物語の重要なポジションに小学生の女の子(トモ)を配したことが、奏功してます。観る者は彼女と一体化して、リンコさんを好きになってしまうのです。そして自分の中に多かれ少なかれ存在する偏見や特別扱いする心が、映画を観た後ではかなり是正されたことに気づくのではないでしょうか? 成熟した幸福な社会とは、少数派を排除しない社会なのだと思います。 そして対象がどうであろうと、人を愛することは素敵なことに違いありません。

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本作の生田斗真は決して「名演」ではないような気がしますが、リンコさんの「人としての魅力」がじわっとにじみ出てくるところがさすがです。

毛糸で作ったリンコさんの「煩悩」が、あたかも往年の草間彌生のモチーフみたいでした。その数「108」のことを、トモが「消費税込み?」とか言うところがおかしかったなあ。

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2017年3月11日 (土)

展覧会「草間彌生 わが永遠の魂」:Japanese POP!

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六本木の国立新美術館で、展覧会『草間彌生 わが永遠の魂』(~5/22)を観ました。

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前庭の樹木に、おお!クサマ流の水玉が。

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実に大胆な会場造りが成されていました。会場の中央部分を巨大な1室として使用し、その4方向の壁面全てを近作の「わが永遠の魂」シリーズの130数点で覆っているのです。

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この連作は2009年から作り始めているそうですが、つまり1929年生まれの草間さんが80歳の頃からってことで、うーん、凄い創作意欲ですね。展示されているのは130点ほどですが、連作自体は500点を超えているのだとか・・・。あきれるばかりのエネルギーです。

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展示されているのは、幼少期からニューヨーク時代、そして日本に戻ってからの諸作品など、クサマの芸術人生の総集編。ニューヨーク時代のハプニング・アートの映像もありました。オブセッションに彩られた彼女の創作を概観できる展覧会です。

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ミラーと光を使った空間の中を歩いていく展示が、実に美しかったなあ。

年取ってからの方がどんどんポップになり、どんどんビッグネームになっていったのが、草間さんの凄いところですね。

会場を出た所のロビーには白い部屋が設置されており、入口で大小のカラフルな円のシールを渡してくれます。中に入って、壁や床やイスなどにそのシールを貼るっていう趣向。

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いやなかなか楽しいです。キレイです。

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この部屋自体が、参加型のアートになっているという企画なのであります(出てから気が付いたら、自分のコートにもシールがいくつも付着しておりました)。

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会場の外には、あの巨大カボチャもありました。

これ多分会期終盤には相当混むと思いますので、お早めに行くことをお勧めいたします。

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2017年3月 9日 (木)

「ラ・ラ・ランド」:ラ・ラ・ラヴリー、チャ・チャ・チャーミング!

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映画『ラ・ラ・ランド』をようやく観ました。上がり切ったハードルでしたが、一応クリア。大江戸的には、デイミアン・チャゼル監督の前作『セッション』の方に軍配を挙げますが、それでも素晴らしいし、称賛したい映画です。

往年のハリウッド・ミュージカルをリスペクトして、捧げまくるオマージュの数々。本当に今日びよくぞここまでやりました。そりゃあ、黄金期の名作たちと較べたら・・・ってところはあります。でもそれは酷ってもんで、むしろこの堂々たる再生のお手並みをきちんと評価してあげるべきでしょう。

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オープニングの大渋滞ハイウェイでの長回しワンカットで、いきなり古典的ミュージカルの世界と原色ワールドに引き込まれます。この曲のエンディングで盛り上がって、そこに“LA LA LAND”とメインタイトルが出るあたりとか、もう拍手しちゃいそうでした。他の曲も「いかにも」なミュージカル・ナンバーで、これブロードウェイの劇場だったら、終わった時には万雷の拍手だろうなーって感じ。映画でここまでそういう感覚が出てるのって、なかなかありません(近年では『シカゴ』の“All That Jazz”の最後ぐらいか・・・)。

358727_001監督がこの世界を愛しているだけに、ミュージカル映画の撮り方がちゃんとわかっています。これも’70年代以降のミュージカルには珍しいところ。「踊っている全身を見せる(フルサイズ~セミロング・ショット)」、「カットを割らずにダンスを見せる」といった基本がしっかりできているのです。まあ分量的には、もう少し多くのミュージカル場面を見たかったですけどね。

アカデミー主演女優賞に輝いたエマ・ストーンには華と愛嬌があり、(歌と踊りは「そこそこ」でしたが)作品に合った味わいで健闘してました。

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一方のライアン・ゴズリング(今、「牛頭リング」と変換されたので驚きましたが)は基本的に陽ではなく陰の人なので、ハリウッド・ミュージカルのスターらしさ--滲み出すユーモア、洒脱さ、ソフィスティケーション に欠ける--って気がしておりましたが、ラストのあの顔!=微かな微笑みへの表情変化 で、全てオッケーになりました。あたかもオセロで黒がすべてひっくり返って白に変わったみたいな感じで・・・。あれで、中盤やや失速した映画自体も、全て生き返りました。あの数秒を見るために、もう一度映画を観てもいい。そのような演技でした。いや、まいった。ほろ苦くも甘美なラストです。

それにしてもJ.K.シモンズが、あの程度のチョイ役だったのにも驚きました(『セッション』でのオスカー助演男優賞獲得への御礼出演って感じでしょうか?)。

帰り道には曲を口ずさみ、翌日(つまり今日)もなおメロディーがずっとぐるぐるしてます。良いミュージカルならではの現象ですね。

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2017年3月 8日 (水)

ゴジキン

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(歌舞伎町にて)

これじゃ『ゴジラvs.キングコング』ですよね(正しくは『キングコング 髑髏島の巨神』の広告)。「勝つのはどっちだ」とか書いてあるし(もちろんゴジラは出て来ません)。いいのか?

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2017年3月 7日 (火)

「素晴らしきかな、人生」:ナマクラでご都合主義

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映画『素晴らしきかな、人生』は、フランク・キャプラの名作『素晴らしき哉、人生!』とほぼ同じ題名ですが、中身は違います。それにしても、この作品の広告ビジュアルについている“LIFE, CAN BE WONDERFUL”って、いかにもインチキ英語くさくってイヤですね。ってか、そもそも何でこの邦題??

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物語の方も、相当に無理矢理な感じがしました。設定がかなり強引かつご都合主義で、もともとの根っこにあるウィル・スミスの深い悲しみに説得力がないというか、「いつまでメソメソしてんの?」って感じでした。あなたは生きていかなきゃいけないんだから・・・。

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ウィル・スミス、ヘレン・ミレン、エドワード・ノートン、ケイト・ウィンスレット、キーラ・ナイトレイなどの豪華キャストが全然輝いておりませんでした。よくもこれだけのキャストに、こんなナマクラ芝居をさせられたもんだって感じで、不思議なほどです。この監督(デイヴィッド・フランケル)の『プラダを着た悪魔』では、キャラクター達も生き生きとしていて、ツボを心得たウェルメイドな娯楽作だったのにねえ。こっちは、相当眠かったです。

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バーグドーフ・グッドマンのショーウインドウ、ロックフェラーセンターのスケート場、地下鉄のワシントン・スクエア駅、セントラルパークの橋などニューヨークの観光名所の登場も嬉しいです。ってゆーか、随分長いことニューヨークに行けてないのが(大好きなグレート・タウンなのに)とっても寂しい大江戸なのでした。

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2017年3月 6日 (月)

「王様のためのホログラム」:全てにわたって「まあまあ」

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映画『王様のためのホログラム』は、柄にもない大作で大失敗した『クラウド アトラス』のトム・ティクヴァ監督が、同作に続いてトム・ハンクスと組んだ小品。今回はまあまあの出来です。前作と違って冒険はしてないけど、オーソドックスに見せるって感じ。

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サウジアラビアの砂漠の中というアウェイ状態で、トム・ハンクスが右往左往する異文化コミュニケーション映画です。暑さも不条理的フラストレーションも、きちんと描かれています。コメディとしても、まあまあ笑わせます(爆笑とはいきませんが)。

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なぜか終盤に至って、ラブロマンスの要素が急拡大して来ます。そこは何だか取ってつけたようで、唐突な印象がしました。還暦を迎えたトム・ハンクスには、似合わない気もしましたし・・・。それに終盤はテンポが悪くなって、1時間38分の作品なのに、やけに長く感じられました。中盤まではまあまあのテンポだったんですが。

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『スター・ウォーズ』エピソード4のレイア姫のホログラムを実寸にしたような映像が面白かったです。それだけに、このくだりをもう少しふくらませてもらいたかったなあ。その映像にベン・ウィショー(ティクヴァ監督作では『パフューム』以降、常連)が出て来たのには、ちょっとびっくりでありました。

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2017年3月 5日 (日)

「たかが世界の終わり」:家族はつらいよ

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映画『たかが世界の終わり』は、すごく古典的な舞台劇みたいだなあと思ったら、本当に舞台劇の映画化だったのでした。だからこそなのか、やたらとクロースアップを多用して、5人の登場人物たちの心理を浮かび上がらせます。

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ギャスパー・ウリエル、ヴァンサン・カッセル、マリオン・コティヤール、レア・セドゥ、ナタリー・バイというフレンチ・オールスター・キャストだからこそ、こんなに暗い話でもまあ観ていられます。いや、それでもなお観るのがしんどい作品です。彼らに確かな演技力があるので、観ていていたたまれません。

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とにかくヴァンサン・カッセル演じる長男がめんどくさい「狂犬」でして、何を言っても何をしても噛みついて吠えまくります。「家族という地獄」を描いているようで、よく考えればこの人がいなければ普通にまとまるはずです。まあ、そういう人ともつき合っていかなければならないところが、家族の厄介さなんでしょうけれど。それに付き合わされる観客の方も、けっこうイライラして、終始いやーな気持ちが続くのです。

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近作においては、『愚行録』とタメを張る「いやーな気分になる映画」ですね。それなのに・・・『マイアヒ』ですよ。なぜか笑っちゃう『マイアヒ』。踊り付きで「♪マイアヒ~、マイアフ~・・・」。

大江戸としては、同じようにしんどい家族映画だとしても、本作よりも(グザヴィエ・ドランの前作)『Mommy マミー』の方が断然好きなのであります。

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2017年3月 4日 (土)

ベルマーレ、ホーム開幕戦勝利で連勝!

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始まりました。

先週開幕したJリーグ。今年はJ2で戦う湘南ベルマーレですが、今日はホーム開幕戦=対ザスパクサツ群馬。

BMWスタジアムは、バックスタンド真ん中の何もなかった所に席を増設するための工事中。開幕に間に合うと良かったんですけどね。ほんの何百席かでも、増えるのは良いことです。

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試合前には今年のベルマーレクイーン5人の

お披露目がありました。今年は「勝利のダンス」をいっぱい踊れることでしょう。

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今年はオレンジのユニフォームが

一人(GKのセカンド)。ちょっと新鮮です。

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さて選手入場時のサポーター席では、緑と青のキレイなコレオグラフィー。ホーム側もちょっと物足りない入りで、アウェイ群馬の観客がやけに少なくって、ホーム開幕だってのに9,000人ちょっとしか入りませんでした。そうなんです。J2って、アウェイ客がえらく少ないことが多いんです。

1488620656085試合はベルマーレが3-1でしっかり勝ち、開幕2連勝としました。ま、順当な勝ちですね。 秋野、表原らの新戦力も含め、奪ったらすぐ縦に入れる、ロングボールを裏のスペースに入れるって戦術が、徹底されていました。

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1点目は前半10分の高卒ルーキー杉岡大暉! 開幕の水戸戦に次ぐ3バックの左での先発。そして、ペナルティエリア内をドリブルでかわしてのシュートって、それディフェンダーのゴールじゃないっしょ!びっくり。 顔もふてぶてしく大人っぽい(オッサンぽいとも言う)し。いやー、遠藤航を超えそうではありませんか。

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ちなみに杉岡はマン・オブ・ザ・マッチにも選ばれました。ミスはあったものの、守りも新人離れした落着きがありました。大したものです。

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ザスパに与えた1点は余計でしたが、まずは暫定1位に上がりました。

で、早くも勝利のダンス。ベルマーレクイーンも幸先の良いスタートです。

Dscn2509_convert_2017030423440611月19日の第42節まで、長ーい戦いとなりますが、必ず1年でJ1に戻る!ってことで、勝ち点を積み上げていきましょう!

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勝利のダンスの後には、なんと季節外れの花火も派手にたくさん上がったのでした(在庫処分??)。

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2017年3月 2日 (木)

今日の点取占い268

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お金が足りなくて困った   6点

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2017年3月 1日 (水)

「映画 ザ・スライドショーがやって来る!「レジェンド仲良し」の秘密」:バカをマジメに

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『映画 ザ・スライドショーがやって来る!「レジェンド仲良し」の秘密』は、1996年の初回以来20年にわたって続いて来たみうらじゅんといとうせいこう(とスライド映写機のスライ)による爆笑トークショー「ザ・スライドショー」のあれこれを解き明かし(?)た作品。現在のインタビューを多用した、過去のベスト盤でもあります。

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このショー、昔から気になってはいたのですが、行く機会がありませんでした。なので、こういう形でカジュアルにその一部を知ることができるというのは、けっこう嬉しいことなのであります。とにかくバカバカしいことをマジメに一所懸命やっているのがいいですよね。

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「とんまつり」「いやげもの」「ゆるキャラ」など独自の切り口でボケるみうら対して、絶妙にツッコんで笑いを増幅させるいとう。いやー、素晴らしいコンビネーションです。さすがは「レジェンド仲良し」です。

でも「まあこれは、映像で見るよりやはりライヴなんだろうなぁ」って気がしました。会場で一体となっている空気感が、絶対的に重要なはずですもん。

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劇場入口ではプレゼントとして、右の写真のようなカード状のマグネット(冷蔵庫とかに貼るやつ)をくれました。ひなびたみやげ物屋チックな紙袋に入って・・・。これもまさに「いやげもの」じゃーん。 いらねー。

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