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2017年3月 7日 (火)

「素晴らしきかな、人生」:ナマクラでご都合主義

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映画『素晴らしきかな、人生』は、フランク・キャプラの名作『素晴らしき哉、人生!』とほぼ同じ題名ですが、中身は違います。それにしても、この作品の広告ビジュアルについている“LIFE, CAN BE WONDERFUL”って、いかにもインチキ英語くさくってイヤですね。ってか、そもそも何でこの邦題??

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物語の方も、相当に無理矢理な感じがしました。設定がかなり強引かつご都合主義で、もともとの根っこにあるウィル・スミスの深い悲しみに説得力がないというか、「いつまでメソメソしてんの?」って感じでした。あなたは生きていかなきゃいけないんだから・・・。

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ウィル・スミス、ヘレン・ミレン、エドワード・ノートン、ケイト・ウィンスレット、キーラ・ナイトレイなどの豪華キャストが全然輝いておりませんでした。よくもこれだけのキャストに、こんなナマクラ芝居をさせられたもんだって感じで、不思議なほどです。この監督(デイヴィッド・フランケル)の『プラダを着た悪魔』では、キャラクター達も生き生きとしていて、ツボを心得たウェルメイドな娯楽作だったのにねえ。こっちは、相当眠かったです。

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バーグドーフ・グッドマンのショーウインドウ、ロックフェラーセンターのスケート場、地下鉄のワシントン・スクエア駅、セントラルパークの橋などニューヨークの観光名所の登場も嬉しいです。ってゆーか、随分長いことニューヨークに行けてないのが(大好きなグレート・タウンなのに)とっても寂しい大江戸なのでした。

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