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2017年3月21日 (火)

「お嬢さん」:エロスとケレンと変な日本語

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映画『お嬢さん』は、独特のアクの強さが持ち味のパク・チャヌク監督による2時間25分の大作にして大怪作。先日『哭声 コクソン』のことも怪作だと言いましたけど、こちらも一歩も引けを取らない(いや、たぶん勝ってます)怪作です。この邦題自体が、かなりヘンな雰囲気を醸しております。

3部構成で、パワフルな通俗ドラマって感じなのですが、そこにパク・チャヌクらしい黒々とした人間の醜さだとかエロスだとか毒だとかをガンガンぶち込んじゃってます。

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高畑充希を美人にしたようなキム・ミニと、川口春奈を田舎臭くしたようなキム・テリが、あんなことやこんなことをやってくれちゃいます。そこらの官能や迫力ってことにおいて、さすがはパク・チャヌクです。只事ではありません。日活ロマンポルノ・リブート・プロジェクトの監督たちは、大いに見習ってほしいと思います。春画も色々と出て来ますし。

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男優二人は、往年の白竜を思わせるハ・ジョンウと、柄本佑が老けメイクをしたようなチョ・ジヌン(それにしてもあのボサボサ眉毛は何なんでしょう?)。なんか二人とも笑えちゃいますね。日本語のアクセントが、相当おかしいですし。でも、この変な日本語がクセになるんですよねー。

美術の仰々しい重厚さにも圧倒されます。でも仰々しすぎて、ちょっと笑っちゃうような・・・。全てにおいて、そういう世界なんです。「韓国の五社英雄」とでも言えるようなケレン味たっぷりの世界。まあ、嫌いではありません。

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(以降ネタバレあり) 第1部(1時間ぐらい)と第2部(50分ぐらい)で視点がひっくり返り、物語もひっくり返っちゃうあたりの面白さが、いいですね。パク・チャヌクらしいところです。 そして第3部(30分ぐらい)で、パク・チャヌクらしいヴァイオレンスを含めて、やりたいことをいろいろやってくれちゃいます。

そして大ダコです! 登場する春画の中にも大ダコが出て来ましたが、第3部で背後の水槽からはみ出さんばかりに、巨大なタコがのたくっておりました。当然、『オールド・ボーイ』が思い出されるわけです。それにしても、このタコはいかなるVFXなのでしょうか? デカくて、本物っぽくて、スゴイです。

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