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2017年5月16日 (火)

「カフェ・ソサエティ」:腹八分目の伝統芸能

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映画『カフェ・ソサエティ』は、ウディ・アレン印全開の佳品。アレン節たっぷりのストーリーとディテール。主人公ジェシー・アイゼンバーグの言動やら所作やらがほぼアレンって感じなのも、近作にはよくあるパターンです。96分のコンパクトさもアレン印ですよねー。

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滑らかで迷いのない語り口。ユーモアと諧謔を乗せて、早口で語られるダイアローグもアレンならでは。なんだかもう伝統芸能みたいになってますよね。 でも微妙なさじ加減で、これがあまり面白くないこともしばしばあるのですが、今回のはちゃんと面白かったですよ。「腹八分目」の面白さではあるのですけどね。

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『メリンダとメリンダ』ならぬ「ヴェロニカとヴェロニカ」なお話。その上、『さよなら、さよなら ハリウッド』なお話でもあります。絵ハガキみたいな、『マンハッタン』みたいな、ブルックリン・ブリッジの夜景も出て来ますし、スノッブな人々と、ユダヤ人の家族と、ギャングとジャズと美女と・・・まさにウディ・アレン作品の見本帳と言えるような作品になっています。

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アレンがここんとこずっと組んでいた撮影監督のダリウス・コンジに代わって、本作の撮影は大御所ヴィットリオ・ストラーロ。流麗かつ艶のあるルックは、彼がベルトルッチと組んだ『ルナ』を思わせるものであります(小生にとっては)。

毎年初夏にアレン作品を観られることの小さな幸せ(寅さんか?)。来年もよろしくお願いします。

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