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2017年5月12日 (金)

「午後8時の訪問者」:監督も主人公もダウナーで辛い

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映画『午後8時の訪問者』は、あの「暗い名匠」ダルデンヌ兄弟の新作。昔に較べると、娯楽作品的なストーリーをきちんと描いたりはしているのですが、やはり本質は暗いですねえ。いつでも「生まれて来てすみません」的な、ダウナーなノリがあるのです。

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この主人公の女性が好きになれません。顔もそうだけど、それはさておき、「万能感」がハンパないっす。自分は完全である、自分は無謬であるというオブセッションに囚われているかのようです。そんなに気張って、どうするの? いくら聡明なエリートであり医師であったって、もっと楽に構えてればいいのに。

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これまでもそのようにしてあらゆる物と戦って、完璧をめざしてきた人生だったのでしょうが、ここまで来るとそれは「責任感」と言うよりは「おごり」ではないでしょうか?

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意外な真実が語られますが、もともと謎解きミステリーではありません。結局最後までモヤモヤです。

常に「お金払って観るってのに、しんどいなあ、つらいなあ」と思ってしまうダルデンヌ兄弟作品ですが、なんだかんだ『ロゼッタ』(1999)以降は全作品観ていたりしる大江戸なのでした。

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