「ラプチャー 破裂」:もっとバカやってよ!
映画『ラプチャー 破裂』は、あの風変わりな『セクレタリー』や『毛皮のエロス ダイアン・アーバス 幻想のポートレイト』を撮ったスティーヴン・シャインバーグ監督が手がけるこんな題材ってことで期待したのですが、いやー、「浅草の大イタチ」タイプの映画でした。見事に肩すかしされちゃいました。つまんなかったなー。
(以降少々ネタバレあり) 監禁されちゃってひどい目に遭わされる映画ってことで、あの『マーターズ』的な展開か?と思ったのですが、後半になって話は全く別の方向に転がって行きます。作品のトーンからすると、まさかの方向です。しかもそっちへ行くことによって、面白さが減退してしまうのです。いったいどういうつもりなんでしょう?
もっと荒唐無稽なトンデモ映画を期待していたのですが(いや、まあ確かに荒唐無稽なトンデモ映画ではあるのですけど)、なんだか物足りませんねえ。もうツッコミ所だらけ、穴だらけのザル脚本なのですが、どうせそうならもっとバカやってくれよ!というこちらの思いとは裏腹に、変にマジメなのです。クライマックス的なものが、「え?これだけですかい??」って感じにショボいのも致命的ですよね。そもそも、(クローネンバーグの『スキャナーズ』みたいには)「破裂」しないんだもん。
しかもテンポがのろいのろい。最初の蜘蛛攻めが始まるまで45分ぐらいかかるんだもん。1時間あれば十分な内容でした。
ノオミ・ラパス、よくこんな映画に出たもんです。それを言えばニコール・キッドマンだって、よく『毛皮のエロス』に出たもんだと思いますけど。 いずれにせよ、「嫌いなものは何だ?」と訊かれたら、「まんじゅうこわい」とか言う癖をつけといた方がよろしいようで・・・。
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