« 最近食べたアイスクリーム(類) | トップページ | 「家族はつらいよ2」:今回も笑いの感覚がさびてて・・・ »

2017年6月 2日 (金)

「パーソナル・ショッパー」:作家の映画、演出力の映画

359553_002
映画『パーソナル・ショッパー』は、ミステリーなんだかサスペンスなんだかホラーなんだかサイコスリラーなんだか心理ドラマなんだかアート・フィルムなんだかよくわからないという、実に複雑な味わいの作品。前半こそややかったるいものの、中盤以降加速度的にぐいぐい面白くなっていきます。

359553_003

主役のクリステン・スチュワートが堂々と「旬」な感じに輝いています。『トワイライト』シリーズ出身のくせに(「くせに」なんて言うと怒られますけど)、ウディ・アレンや本作のアサイエスなんかに気に入られて重用されているあたり、やはり女優としての器量が良いのですね(大江戸の好みではありませんが)。

359553_004

結局は「幽霊映画」としての側面が大きいのですが、近作で言えば『アンジェリカの微笑み』(マノエル・ド・オリヴェイラ)や『ダゲレオタイプの女』(黒沢清)とも通じ合いながら異なる手法で幽霊を表現していました。でもそれ以上に、ドスの利いた音響を用いての超サスペンスフルな演出は圧巻でした。さすがにカンヌ監督賞は伊達ではありませんね。

359553_001
終盤も解決したようでいて謎や疑問も残るし、そもそもそこらの整合性は重視してないようだし、ラストシーンを含め変な作品です。でも、だからこそ「作家の映画」に違いないのです。ラストカットをクリステンの正面からの長回しで表現したのも、見事でした。

しょうがないといえばしょうがないけれど、セレブ役の女優さんにセレブ感が無かったなー(二線級の感じが出てまして・・・)。

|

« 最近食べたアイスクリーム(類) | トップページ | 「家族はつらいよ2」:今回も笑いの感覚がさびてて・・・ »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/42098/70748318

この記事へのトラックバック一覧です: 「パーソナル・ショッパー」:作家の映画、演出力の映画:

» パーソナル・ショッパー [象のロケット]
フランス・パリ。 若い女性モウリーンの職業は、忙しいセレブの代わりに服やアクセサリーを買い揃える“パーソナル・ショッパー”。 双子の兄ルイスを亡くしたばかりのモウリーンは、ある“サイン”を待っている。 霊感が強いルイスとモウリーンは、先に死んだほうがサインを送ると誓い合っていたのだ。 ある日、彼女の携帯に差出人不明の奇妙なメッセージが届く。 そして次々と不可解な出来事が起こり始め、遂にモウリーンは殺人事件に遭遇する…。 ミステリー。... [続きを読む]

受信: 2017年6月 3日 (土) 17時01分

» 『パーソナルショッパー(Personal Shopper)』オリヴィエ・アサイヤス監督、クリステン・スチュワート、他 [映画雑記・COLOR of CINEMA]
『パーソナルショッパー』Personal Shopper 監督 : オリヴィエ・アサイヤス出演 : クリステン・スチュワートシグリッド・ブアジズノラ・フォン・ヴァルトシュテッテンラース・アイディンガー [続きを読む]

受信: 2017年6月 4日 (日) 17時37分

« 最近食べたアイスクリーム(類) | トップページ | 「家族はつらいよ2」:今回も笑いの感覚がさびてて・・・ »