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2017年7月 4日 (火)

「夜明け告げるルーのうた」:攻めながらの「普通」

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映画『夜明け告げるルーのうた』が、アヌシー国際アニメーション映画祭で最高賞を受賞したってことで、凱旋興行を行っているのを観ました。先ごろ公開された湯浅政明監督の『夜は短し歩けよ乙女』がそれほどしっくり来なかった大江戸なので、こちらも「どうかなあ?」と思って観たのですが、やはりそれほどしっくり来ませんでした。これは相性の問題だから、しょうがありませんね。

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湯浅監督が本作では意識的に「普通」の「わかりやすい」作品を目指したそうで、確かに中学生男女が出て来てバンドやったり、親子の間に問題があったり、何かと悩んだり。そして、絵のテイストは親しみやすく、見せ場も多く、ルーはかわいく、と実に一般的、古典的なアニメ映画の意匠をまとっています。

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でも何かちょっと影があるというか、違和感を感じさせるところが湯浅流なのでしょうか。ルーのパパは、なんでサメなのか? そしてパパの目玉や口元がトトロみたいになる場面があるのですが、なんでトトロなのにこんな不安な感じなのか? 例えばそんなところ。後半の水害&避難の場面なんて、まさに東日本大震災の津波なんですけど、これもまた不吉というか、暗い記憶につながるものです。

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でもクライマックスの疾走感やダイナミズムは、大したものです。炎を上げてパワフルに走るパパ(エヴァのビースト・モードみたい)。海上アクションでの、カメラぐるんぐるんみたいな映像。いや、凄い。

現代の3DCGアニメの対極にあると言えるほど大きく違うので、映画祭の審査員たちにはそこがアピールしたってこともあるんでしょうね。攻めながら「普通」を作ってました。

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