「東京喰種 トーキョーグール」:大泉洋と清水富美加がいい!

映画『東京喰種 トーキョーグール』は、バケモノ的な特殊能力を持った軍団とバトルを繰り広げるという、いかにも今日びのコミック原作VFXアクション。なぜこんな映画ばかりの世の中になっちゃったんでしょうか?という嘆きはさておき、よく出来た作品に仕上がっていると思います。そして松竹作品にしては珍しく、泥臭さが抜けていていい感じです(洗練とまでは行きませんけど)。

グール固有の触手のVFXだとか、それに対抗する武器のVFXだとか、なかなかに凝った(でも一昔前的なテイストもある)映像です。窪田正孝の黒い仮面もデーモニッシュでカッコイイです。 人を喰う、人肉を喰うことの悪魔的な毒気も、あくまでもダークに表現されています。

主役の窪田正孝の葛藤が長過ぎるほど延々と描かれますが、まさにそこが本作のキモなのでしょう。それは見方を変えれば、他の生き物の肉を食べることで生きている人間への異議申し立てであり、原罪の探求でもあるのです。

でも
本作の見どころは、大学生と言うにはトウが立った窪田ではなく(とは言っても彼、現在TVで高校生役を演じてますけど)、大泉洋と清水富美加です。 大泉に(笑い抜きの)この役を当てがった人、ナーイスー! センスのあるキャスティングです。 そして清水富美加が一般の映画界から引退ってのは、かえすがえす惜しいですねえ。実は大江戸は、彼女の演技の才能を結構買っていたのです。本作の中でも、強気な個性に、にじみ出る哀しみに、キレの良いアクションにと、その才能をふんだんに発揮していただけに、残念でなりません。
| 固定リンク
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: 「東京喰種 トーキョーグール」:大泉洋と清水富美加がいい!:
» 劇場鑑賞「東京喰種 トーキョーグール」 [日々“是”精進! ver.F]
喰種だって、生きたい…
詳細レビューはφ(.. )
https://plaza.rakuten.co.jp/brook0316/diary/201707290000/
東京喰種 トーキョーグール オリジナル・サウンドトラック [ ドン・デイヴィス ]
[続きを読む]
受信: 2017年8月 8日 (火) 05時51分
» 『東京喰種 トーキョーグール』('17初鑑賞88・劇場) [みはいる・BのB]
☆☆★-- (10段階評価で 5)
7月29日(土) 109シネマズHAT神戸 シアター7にて 17:20の回を鑑賞。 [続きを読む]
受信: 2017年8月 8日 (火) 10時50分
» 東京喰種 トーキョーグール [象のロケット]
人の姿をしながらも人を喰らう怪人【喰種(グール)】が、人間と同じように暮らしている街、東京。 大学生の金木研(カネキ)は事故で重傷を負い、一緒にいた喰種の少女リゼの臓器を移植されたために、半喰種となってしまった。 彼は、喰種を駆逐しようとする人間側の捜査官・CCGとの熾烈な戦いに巻き込まれていく…。 ダーク・ファンタジー。... [続きを読む]
受信: 2017年8月 8日 (火) 19時44分
» 東京喰種 トーキョーグール★★★・8 [パピとママ映画のblog]
石田スイの人気コミック「東京喰種トーキョーグール」を実写映画化。人間を捕食する異形・喰種が潜む東京を舞台に、ある事故を契機に半喰種となった青年の運命を謎めいた少女との出会いを交えながら活写する。メガホンを取るのはCMやPVを中心に活躍してきた俊英、萩原健太...... [続きを読む]
受信: 2017年8月 9日 (水) 20時56分
» ショートレビュー「東京喰種 トーキョーグール・・・・・評価額1600円」 [ノラネコの呑んで観るシネマ]
こんな世界は、間違っているー!
人間と人間を捕食する"喰種(グール)"という二つの種族が住む、もう一つの東京を描くSFホラー。
石田スイの原作漫画は、途中までしか読んでいなかったのだけど、映画は丁度既読箇所までで終わっていた。
人と人外、世界を共有しながらも敵対する「寄生獣」、もっと遡れば「デビルマン」バリエーションの一作だが、本作の特徴は主にあちら側の視点で描いていることだ。
...... [続きを読む]
受信: 2017年8月 9日 (水) 22時28分
» 東京喰種 トーキョーグール 監督/萩原 健太郎 [西京極 紫の館]
【出演】
窪田 正孝
清水 富美加
鈴木 信之
大泉 洋
【ストーリー】
水とコーヒーと人体だけを取り込むという人間の姿をした怪人・喰種が東京の街に紛れ、人々は恐れを抱いていた。そんな中、平凡な大学生のカネキは事故に遭ってしまう。知人の少女リゼの臓器を...... [続きを読む]
受信: 2017年8月10日 (木) 21時51分
» 実写映画「東京喰種 トーキョーグール」 清水富美加の最後の作品!? [栄華通信 珍竹隣映画ブログ]
映画「東京喰種 トーキョーグール」を観ました。 清水富美加の出家騒動もあり、清水富美加の最後の出演作になるかもしれないと思い、観ました。 グールの役をやりたくないなんて、騒動の方便としか思えないけど。 漫画と映画との求められる表現の違いというか、違和感をすごく感じました。 漫画の場合、ヒットさせるためにいろいろなギミックを盛り込んだりします。 特に、喰種の脅威を強めるために、触手(この漫画では赫子と呼ばれる)など攻撃手段を作ったりします。 ただ、これを実写映画化する際には、表現に気を付けないと違和感... [続きを読む]
受信: 2017年8月27日 (日) 02時18分
コメント