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2017年8月 2日 (水)

「ありがとう、トニ・エルドマン」:重くて長くて笑えない

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映画『ありがとう、トニ・エルドマン』は、相当けったいなドイツ映画。結構評判が良いみたいですし、ジャック・ニコルソン主演によるハリウッド・リメイクも決定しているそうですけど、大江戸としては「そんなにいいかあ?」と疑問符をつけずにはいられません。

この手のコメディにしては異例なほど長い2時間42分の上映時間。そこから逆算したように、テンポもゆーっくりなんです。とにかく一つ一つのシーンが静かにゆったりと描かれていて、しかもカット尻の長いこと! ちょっと、じれったくなってしまうほどです。

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しかもギャグ(と言っていいのかどうか・・・)が、どれもこれもキレが悪く重苦しいので、笑っていいのやらいけないのやらわかりません。 この主人公のパパさん(エルドマン氏)が、「マイルド異常者」で、かなりイラつきますし。こんなんで「娘のためを思って」とか言われても、困っちゃいますよね。

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(以降ネタバレあり) 終盤の裸パーティーのシークェンスも、謎多過ぎです。そもそもなんで主人公が靴が履けずにイライラしていた後に、服を脱ぐに至ったのかがよくわかりません。男性の上司や同僚にハダカ姿を見せて平気な感覚もわからないし、他の同僚もなんだかんだ賛同して裸になっちゃうあたりも・・・。ドイツでは、ハダカのハードルって低いんでしょうか?? 少なくとも日本では、コメディ内でも成立しない行動だと思います。あまりにヘンテコで、ここだけは笑えましたけど。

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その後の感動的(であろう)場面も、大江戸的にはさほどの感銘を受けませんでした。なんだそりゃ?って感じで。

こういう映画を観ると、世界は広いし、まだまだ映画の可能性って色々あるんだろうなあと思わないわけにはいきません。ま、その作品を評価するかどうかとは別の問題ですけどね。

 

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