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2017年9月 1日 (金)

「関ケ原」:なんだか総集編のようで

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映画『関ケ原』は、(やけに低く評価された)傑作『日本のいちばん長い日』('15)に続く原田眞人監督の歴史大作。時代劇としても、『駆込み女と駆出し男』('15)に続くものです。

近年の原田映画の例に漏れず、映画作りの各パートが圧倒的なクォリティの高さです。ピンと張りつめたソリッドで美しい映像。その中の美術や衣装の見事さ。役者たちの素晴らしいパフォーマンス。原田眞人って今、日本の「ストロング・スタイル」の映像作家では最強なのではないでしょうか。

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とにかくその映像を観ていることが、「ああ、映画だなあ」という感懐に直接つながっていくのです。観ることの心地良さがあるのです。

しかしながら、大江戸は本作にはさほど満足しませんでした。だって、なんだか大河ドラマの「総集編」みたいなんですよねー。代表的場面をある程度の長さでつないでいったような感覚。シーンを「じっくり描く」ということを決してしないので(『海辺の生と死』の反対ですね)、物語のうねりが生じない、感銘が迫って来ない感じなのです。

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総集編的なので、人物の人となりや相関関係、物語の説明が少ないのですが、英語字幕版を観賞する外国の方とかは、この話がわかるのかと心配です。

主演の岡田准一が、かなり自分を押し出さずに演じている分、役所広司の家康が「怪演」に近いほど目立ちます。しかも老境のメイクのあの長ーい眉毛とか、あの太鼓腹(つけ腹)だとか、もう笑っちゃいます。 平岳大の島左近も、顔が傷だらけの強烈なキャラクターとして、魁偉な迫力を放っておりました。 秀吉が滝藤賢一だという驚きのキャスティングも、なかなかハマっておりました。

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良くも悪くも角川映画のようなケレン味や、わかりやすい大衆娯楽性は少な目なのですが、直球的な群像劇として頑張っていると思います。今の時代に、このような歴史大作映画が作られたことだけでも、奇跡として称揚しなければいけないかも知れませんね。

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コメント

若者や外国人に、この話がわかるのかと心配しているブログを多くみかけるのも面白い反応だと思いました。
映画がうまく行くかどうかは興業主が心配すればいいであろうにと・・・。

関ケ原も歩いたので、タイムリーな映画公開でした。意外に狭いエリアで戦ったのですね。
http://blog.goo.ne.jp/iinna/e/ebd2fd3fd609c1221db67c1f9078bdc4

投稿: もののはじめのiina | 2017年9月18日 (月) 10時23分

もののはじめのiinaさん、コメントどうも。
おっしゃる通りほっといていいんでしょうけど、色々と心配しちゃうんですよねー。多くの人の英知と労力を結集した映画が、ちゃんと理解されないなんて悲しいじゃないですかー。
それにそんな映画ばっかりだったら、映画を嫌いになっちゃうでしょうし。映画好きとしては、それが心配なんですー。

投稿: 大江戸時夫 | 2017年9月18日 (月) 21時53分

『天下分け目の関ケ原』のことは、いままでに散々小説や映画、テレビに採り上げられてますから、こんどはどのように物語るのかと見てしまいます。

それほどよく知られた話ですから、総集編のようになるのは仕様が気もします。
小説とおりにするか新解釈かも、意見の分かれるところであろうとは思います。
天下分け目の大戦ですから・・・。

投稿: もののはじめのiina | 2017年9月19日 (火) 08時45分

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