« 「ユリゴコロ」:デートで観ちゃダメ | トップページ | 「戦争のはらわた」:頬に縦筋のいい男 »

2017年9月24日 (日)

「パターソン」:「ツイン・ピークス」との符合も

360440_006
映画『パターソン』は、ジム・ジャームッシュが初期の作風に回帰したかのような、ゆったりと何も起きないオフビート会話劇。キモはバス・ドライバーの主人公(アダム・ドライバー!)が詩作を行うこと。彼がノートに書き止める文字が、画面にも出て来るという趣向もあります。

360440_001
Mondayからの1週間、ほとんど何も起こりません。それを楽しめるかどうかってことですね。小生は初期のジャームッシュよりも『ゴースト・ドッグ』('99)とか『ブロークン・フラワーズ』('05)とか『リミッツ・オブ・コントロール』('09)の方が好きなので(一番好きなのは『デッドマン』('95)ですけど)、本作はいまいち面白く思えませんでした。犬がノート食いちぎっちゃうのが、最大の事件なんじゃねえ・・・。

360440_002
それはそうと、このニュージャージー州パターソンという郊外の街、なぜだか『ツイン・ピークス』を思わせるものがあります。滝があり川がある町だし、主人公の恋人の名は「ローラ」だし、リンチ好みの波模様のインテリア・ファブリックが出て来たり、ギザギザ模様のカップケーキが出て来たり、双子(twin)がやたらと出て来ますしね。そもそも本作の撮影は、リンチ作品の撮影監督として名高いフレデリック・エルムス(『イレイザーヘッド』『ブルー・ベルベット』他)なのでした!

永瀬正敏は、世間で言われるほどに素晴らしいわけではなかったです。まあまあでした。

Dsc_1841
詩人であるパターソンが美しさを見出すニュージャージー・パターソン・マッチの箱と同デザインのノートブック(写真)を劇場(武蔵野館)入口でくれました。ページを開くと最初に(映画内にも出て来る)“Water Falls”という詩が書かれています。最後のページにはその日本語訳と、パターソンの地図も載っていました。 ただ映画の中では、「詩を翻訳することは、レインコートを着ながらシャワーを浴びるようなものだ」という言葉が出て来て、なるほどと思ったものでしたけどね。

|

« 「ユリゴコロ」:デートで観ちゃダメ | トップページ | 「戦争のはらわた」:頬に縦筋のいい男 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/42098/71801119

この記事へのトラックバック一覧です: 「パターソン」:「ツイン・ピークス」との符合も:

» 『パターソン』 a-ha? [映画批評的妄想覚え書き/日々是口実]
 監督・脚本は『ストレンジャー・ザン・パラダイス』などのジム・ジャームッシュ。  ゲスト的な出演だけれど「a-ha?」というよくわからない相槌でおいしいところを持っていくのは、『ミステリー・トレイン』以来のジャームッシュ作品出演となる永瀬正敏。  舞台はニュージャージー州パターソン。その町と同じ名前の主人公パターソン(アダム・ドライバー)はバスのドライバーをしている。この作品...... [続きを読む]

受信: 2017年9月25日 (月) 00時56分

» "a-ha"『パターソン(Patterson)』ジム・ジャームッシュ監督、アダム・ドライヴァー、ゴルシフテ・ファラハニ、永瀬正敏、ネリー(ブルドッグ) 、他 [映画雑記・COLOR of CINEMA]
『パターソン』Patterson監督 : ジム・ジャームッシュ出演 : アダム・ドライヴァーゴルシフテ・ファラハニ永瀬正敏ネリー(ブルドッグ)、他物語・ニュージャージー州パターソンでバスの運転手をして... [続きを読む]

受信: 2017年9月25日 (月) 04時48分

» パターソン [映画的・絵画的・音楽的]
 『パターソン』をヒューマントラストシネマ渋谷で見ました。 (1)予告編で見て良さそうだなと思い、映画館に行ってみました。  本作(注1)の冒頭では、「月曜日」の字幕が映し出され、主人公のパターソン(アダム・ドライバー)とその妻・ローラ(ゴルシフテ・ファラ...... [続きを読む]

受信: 2017年9月25日 (月) 07時30分

» 『パターソン』 映像で詩を書く [Days of Books, Films ]
Paterson(viewing film) 『パターソン(原題:Paterso [続きを読む]

受信: 2017年9月25日 (月) 12時16分

» パターソン [象のロケット]
アメリカ・ニュージャー州パターソン市。 バスの運転手をしている男パターソンは妻ローラと愛犬マーヴィンと暮らしている。 仕事が終わると真っ直ぐ家に戻り、犬の散歩、そしてバーで1杯飲むのが日課だった。 詩を愛するパターソンは、自分でもノートに詩を綴っている。 一方、妻はバザーに出すカップケーキ作りに夢中だった…。 ヒューマンドラマ。... [続きを読む]

受信: 2017年9月27日 (水) 16時46分

» 映画:パターソン Paterson 平凡な日常に潜む、ちょっとした 幸せ や 変化、をじんわりと味わう(笑) [日々 是 変化ナリ ~ DAYS OF STRUGGLE ~]
前作「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ」がやっとやっと久々に面白かった(笑)ジム・ジャームッシュの新作。 今作は前作の吸血鬼な派手さはなく、一つ間違えると大駄作化しかねない展開(汗) プロットは何処?というほど何も起こらない(笑) ん...... [続きを読む]

受信: 2017年10月 3日 (火) 01時08分

» [映画『パターソン』を観た] [『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭]
☆・・・やっぱ、いい。 私の人生に影響を与えた30人を選ぶとしたら、ジム・ジャームッシュは欠かせない。 そのデビュー作からタイムリーに生きてこられた幸せを実感しつつ、 その市井の徒の淡々とした、でも目の離せない生き方、 スタイリッシュさ、 徹底的に構築されたデザインの数々、 詩的なカメラワークの迷宮性、 美女に美少女、ブルドッグ、バーのマスターと常連に、会社の同僚、バスのお客さんたち、街の人々、その会話...... [続きを読む]

受信: 2017年10月 4日 (水) 09時58分

» パターソン★★★ [パピとママ映画のblog]
『ブロークン・フラワーズ』などのジム・ジャームッシュが監督を務め、『沈黙 −サイレンス−』などのアダム・ドライヴァーが主人公を演じたドラマ。詩をつづるバスの運転手の日常を映し出す。共演は『彼女が消えた浜辺』などのゴルシフテ・ファラハニや、ジャームッシュ監...... [続きを読む]

受信: 2017年10月10日 (火) 19時59分

« 「ユリゴコロ」:デートで観ちゃダメ | トップページ | 「戦争のはらわた」:頬に縦筋のいい男 »