「ベイビー・ドライバー」:巷の高評価ほどでは・・・
映画『ベイビー・ドライバー』は、あのエドガー・ライト監督作品とは思えぬ「お笑い抜き」のハード&ポップな路線。そして英国調はみじんもなく、アメリカーンな感じです。
すっごく評判がよろしいようですが、大江戸は犯罪逃走ドライバーもの?としては、ニコラス・ウィンディング・レフンの『ドライヴ』の方が好みですねえ。あのクールなタッチ。 本作が影響を受けたというウォルター・ヒルの『ザ・ドライバー』は昔過ぎて、忘れちゃってます。
冒頭6分近くの音楽にシンクロさせたカー・チェイス・アクションが話題になっていますが、まあよく出来てるけど熱狂するほどどもないかなと思いました。これまた比較の対象になっている『ラ・ラ・ランド』の冒頭の群舞の興奮と較べると物足りなくって心動かされることはありませんでした。←個人の感想です。
主人公のベイビーが、背は高いけど「普通のにーちゃん」感満載なのに対して、仲間のワルどもは一癖も二癖もありそうな奴らばっか。ジェイミー・フォックス、こわいー! ジョン・ハムもこわいー! リリー・ジェイムズは(小生がミスキャストだと主張している)『シンデレラ』の5倍ぐらい良い感じです。
カー・アクションの場面以外、音楽がガンガンかかかっている場面以外を、それらの場面のクォリティに近づけることは、まあ事実上不可能でしょう。努力はしていると思いますが、なかなか難しいものです。
(以降ネタバレあり) 終盤にはアメリカン・ニューシネマも香ったりしましたが、結局その後のお気楽かげんが、いかにも今風の軽さなのでありましょう。
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