「ユリゴコロ」:デートで観ちゃダメ
映画『ユリゴコロ』は、沼田まほかるによる「イヤミス」の映画化、と言ってもこの作者の小説は全く読んでおりませんが。確かに全編を通して嫌~な感じはそこそこ漂っています。でも熊澤尚人監督が自分のフィールドである純愛の方に寄せていったために、むしろ「いい話」に近づいてしまい、中途半端になったのではないでしょうか。
この作品、東映の三角マーク付きですが、昨年の『少女』といい今年の『暗黒女子』といい、東映さん、妙にそっちの方に足を踏み入れてますねえ。そんなに鉱脈があるとも思えないのですが・・・。
さてこの映画、決してつまらなくはないのですが、トリック的な部分はみんな読めちゃうし(まあ読めるように作ってあるけど)、それ以上にツッコミ所が多いですねー。原作のせいなのかしらん? ネタバレになっちゃうから書きにくいけど、観た人はわかるように一つだけ---「殺し屋1」かよっ!(どんだけ強いんだ??)
色々と嫌な感じのシーンはありますが、中でも怪優・佐津川愛美がらみのリスカ・シーンは(音も手伝って)かなり目をそむけたくなる気持ち悪さです。
それにしても何でこの主人公に吉高由里子をキャスティングしたかなあ? どうにも似合わない気がしてなりませんでした。案外世の中は単純なものなので、『ユリゴコロ』だから由里子にやらせようってなったんじゃないでしょうかねえ。あり得ると思うけどなー。
父親役の俳優さんをずっと生瀬勝久さんだと思って観ていたのですが、後から貴山侑哉さんという方だと知りました。いやー、大江戸もまだ修行が足りませんね。
それはそうと、清らかな感動作みたいな予告編を見て、本作をデート・ムービーに選んだりしたカップルはかなり大変なことになってしまいそうです。ドン引きだと思います、いやはやなんとも。
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コメント
お父さん役は、生瀬さんじゃないです…。
貴山侑哉さんという俳優さんです…。
投稿: オアシス | 2017年10月22日 (日) 22時02分
オアシスさん、お知らせいただきありがとうございます!
我ながらひどい間違いですね。すぐに当該箇所を書き直させていただきます。いやー、お恥ずかしい限りです。失礼しました。
投稿: | 2017年10月22日 (日) 23時41分