「わたしたち」:子供はつらいよ

映画『わたしたち』は、韓国の女性監督(’82年生まれ)による子供映画の佳作。子供映画ってのも大ざっぱなくくりですが、小学生女子たちとその家族の物語。いやー、「子供もつらいよ」っていうか、むしろ「子供はつらいよ」です。子供であるがゆえに親や先生には従わざるを得ないし、子供であるがゆえに解決能力を持っていません。誰もが悶々と悩むだけなのです。
そうなると大人よりも子供の方が、悩む生き物なのかも知れませんね。だけど4歳の弟くんは悩みません。まだ悩む段階に至っておりません。シンプルに本能で動きます。いいですよね、この子のボンクラな感じ。そして、だからこそ最後に奇蹟の名言を放つのです。
それにしても、本作におけるいじめの構造、いじめの実態はかなりリアルです。しかも、物言わぬ心の内の逡巡や裏切りや言い訳を、その心理描写を、この映画は見事に成し遂げています。
ドッジボールだとか、海苔巻き(太巻き)のお弁当だとか、塾だとか、やっぱり韓国の暮らしって、日本に似てますよねえ。
(以降ネタバレあり) 最後の方で幼い弟くんが言う言葉の素晴らしさ。「仕返しをしてたら、いつ遊べばいいの? ぼくは遊びたい。」は、姉をハッとさせるだけではなく、観客をもハッとさせ考えさせる意外な衝撃力を持っていました。なーんだ、子供ばかりじゃなくて国と国だって同じじゃないか、報復をし合ってもいいことなんてないよ、と。
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