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2017年11月30日 (木)

のんの1stシングルCD

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先日発売された「のん」のオリジナル・ファースト・シングル『スーパーヒーローになりたい』(4曲入りCD+DVD)を盛んに聴いております。DVDはタイトル曲のMVなのかと思ったら、主にレコーディング風景(9分ちょっと)なのでした。

1週間限定のYouTube動画でもMV(の一部)が披露されていたのですが、いいですねえ、ロック歌手ののんさん。白いTシャツ+デニム+ワークブーツで、ギター弾きながら歌ってます。ナチュラルな声もステキです。

『スーパーヒーローになりたい』は高野寛作詞・作曲によるミディアムテンポのロックナンバー。キャッチーで、なかなかいいですよ。

2曲目『へーんなのっ』は、のんの作詞・作曲。歌詞にある「大人のルールってなんだよ変だ」「もう気にしないで言ってやる どこもかしこもへーんなのっ」ってあたりに、一連の問題に対するのんさんの心の叫びが聞こえます(もういいかげんに圧力かけるのやめてはどうですか、レプロさん)。ポップでキュートな曲ですけど、ロックの魂が感じられます。

3曲目『I LIKE YOU』は忌野清志郎作詞・作曲によるRCサクセションのカバー。こういうスローなやつもできるっていうことですね。キヨシローとデュエットしてる幻聴が聞こえた気がします。

そして『タイムマシンにおねがい』は、言わずと知れたサディスティック・ミカ・バンドの名曲。のんの伸びやかなロック・ヴォーカルがとても合っています。いいですよ。

総じて、ロック・ヴォーカリストとしてののんは想像以上でした。CD『あまちゃん 歌のアルバム』を持っている大江戸としては、「あんなに音痴(失礼)だったのに!」とびっくりぽん、いや、じぇじぇじぇです。 DVD見ると、ギター演奏も板についてますもんね。いいぞ、のん! この調子だ。やっちまえ!!

調布のシネコンで行われる朗読劇『ラブ・レターズ』のチケットは取れなかったけど、年末ののんライブ@恵比寿にはぜひ行きたいです!

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2017年11月29日 (水)

「ノクターナル・アニマルズ」:トム・フォードの文武両道

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映画『ノクターナル・アニマルズ』は、かのトム・フォードの監督作品第2弾。1作目の『シングルマン』は、硬質でスタイリッシュでしたが、辛気臭くて、映画としてはちょっとねーと思っていたのですが、本作は押しも押されもせぬ堂々たるホンモノの映画になっていました。異業種監督であるトム・フォードがここまで本格的なものを撮るとは、ある意味驚きです。

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これまでにもファッションデザイナーが監督した映画というのは、高田賢三(『夢・夢のあと』)とかアニエス・ベー(『私の名前は・・・』)とかあったわけですが、ここまで本格的に映画監督としての技量を見せた人は初めてでしょう。 美的感性に優れた人が映像中心の映画を作った場合、確かに美しいんだけど、絵が薄っぺらくて力が無い。ましてや物語を語る力、映画としての力が不足していてしょうがないってケースがほとんどです。本作のように、美しい映像と多重構造の物語を描き切る能力、サスペンスフルな演出力がみな高いレベルで成立しているってケースは、かなり珍しいと思います。

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映画内の物語(『ノクターナル・アニマルズ』という小説の脳内映像)だけで、本当は1本の立派な作品になってしまうでしょう。あの犯罪映画×西部劇のような剛球パワーと、美的なデザインとカラーリングのおしゃれなアート感覚。それが1本の映画内に無理なく同居してるってのも凄いことです。文武両道っていうか・・・。

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それにしても、冒頭のタイトルバックとなっているヴィデオ・インスタレーションの異様さ(醜悪で退廃的)には、デイヴィッド・リンチがアートのフィールドでやってることと共通するテイストを感じました。 そして対となるエンディングの映像は、あたかもエドワード・ホッパー『夜の人々』(Nighthawks)の現代版のようです。さすがに一流のアート感性なのでありました。

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2017年11月28日 (火)

「泥棒役者」:高畑充希以外は失敗

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映画『泥棒役者』は、『小野寺の弟・小野寺の姉』の脚本・監督と言うよりは、あの『とと姉ちゃん』の脚本家である西田征史の脚本・監督第2作目。この人らしい達者な脚本で、ウェルメイドなハリウッド調コメディを目指したのだと思いますが、うーん、残念ながらうまくいきませんでしたねー。

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本作はもともと西田さんが2006年に書き上げて、演出も行った舞台劇をもとにしているのだそうです。やはりそうでしたかー。観ながら、これ舞台にした方がいいんじゃね?と思っていたのです。 なので、実際映画になったものを観ると、テンポの遅さと役者たちの力量の無さが目立つんですよねー。日本映画で、こういうホンの巧さ頼みの作品って珍しいだけに、本来支持したいところなのですが、誠に残念です。

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このスタイルは、どうしてもルビッチとかワイルダーとかが比較対象になってしまうので、見劣りしてしまいます。シチュエーションや言葉をうまく使った美点もいくつかあるのですが、強引過ぎたり、ダメな所もありまして・・・。

役者の物足りなさは、こういう演劇的な芝居に合わないってところ。丸山隆平にしても、石橋杏奈にしても、ナチュラル過ぎて大胆に作り込めていません。一方で舞台はおまかせの市村正親は、芝居が舞台そのものになってしまっていて、スクリーンで観るとちょっと辟易するところがありました。

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だけど、相変わらず高畑充希だけはムチャクチャ巧いです。この世界での存在の仕方に関して、一人だけ「大正解」って感じ。この世代ではやはり最強無敵です、高畑。概して「助演」の方がいいです、高畑。

最後の方の宮川大輔の扱いなんかも、ぬるいですよねー。ここを上手に処理できるかどうかで作品の良し悪しが決まるってもんですのに、何とも残念であります。

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2017年11月27日 (月)

「リュミエール!」:映画のはじまり

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映画『リュミエール!』(字幕版)を観ました。映画の歴史を記した本を読むと、必ず出ている映画の父=リュミエール兄弟。世界最初の映画が彼らの『工場の出口』だとか、機関車が向って来る映像で当時の観客が逃げたとか、何度となく読んで知っている話です。ただ、実際のリュミエール兄弟作品を観る機会ってなかなか無くて、これまで(たぶん)目にしておりませんでした。他の映画ファンの方々もそうだと思いますが、そんな我々にいい機会を提供してくれるありがたい映画の登場です。

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10年間で1422本にものぼるという彼らの作品から108本(煩悩?)を観せてくれちゃいます。おお、これが有名なアレですか!って感じで、1本50秒の作品が、次々と映し出されます。まあ、今観るとたわいないものばかりですが、当時の人々には「驚異の新発明」だったのでしょうね。題材的にも、生活、仕事、遊び、風景、アジアの異国情緒など、バラエティに富んでおります。

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こうして122年前あたりの世界や人々を目にすると、記録装置としての映画の偉大さがよくわかります。当時の服装や髪型、街並み、建築などが一目瞭然ですもんね。そして、人間ってもんが本質的にあまり変わらないってことも、よーくわかります。 やっぱり映画って面白いもんですね(水野晴郎か?!)。

帽子芸の芸人さんが出ておりましたけど、これって元祖・早野凡平ですよね!(わかる人にはわかる)

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50万

あ、右側についているこのブログへのアクセス数のカウンターの数字が、500,000を超えました! 2006年2月~みたいなので、12年近くかかってようやくというスロー・ペースではあります。でも、やはり「継続は力なり」(と小学校の校長先生が卒業アルバムに書いてくれました)ってことです。

昔のを見てみたら、今よりもかなり短文ですね↓

http://oedo-tokio.cocolog-nifty.com/blog/2006/02/index.html

これからもより一層のご愛顧、ご高覧のほどよろしくお願い申し上げます(コメントやトラックバックも歓迎いたします)。

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2017年11月26日 (日)

レッズのACL制覇おめでとう

昨夜埼スタで行われたアジア・チャンピオンズ・リーグの決勝第2戦で(第1戦は1-1)、浦和レッズが1-0でサウジアラビアのアルヒラルを下して、2試合合計2-1で見事アジアの王者に輝きました!

いやー、おめでとうございます! 大江戸は録画で見たのですが、良い勝ち方だったではありませんか。今年はリーグ戦でもカップ戦でも結果を残せなかったレッズだけに、サポーターたちはさぞや溜飲を下げたことでありましょう。でも来年のACL出場権は獲得できなかったわけですから、Jリーグ全体のレベルが高いということもできるわけです。

今シーズン途中にペトロヴィッチから監督の座を譲り受けた堀孝史さんは、ベルマーレに選手として3年、コーチとして3年在籍した方なので、大江戸にとっても全くの他人とは思えません。

小生がレッズを応援するなんてACLの時ぐらいです(ACLでも、他の日本チームと対戦した時は他のチームを応援してたりして・・・)。まあ、でも素直に応援してましたし、速報で勝利を知った時にはガッツポーズでありました。それにしても、この優勝賞金でまた大型補強とかやっちゃうんでしょうねえ。

話変わりますが、(昨期の遠藤航に続き)今期湘南からレッズに移った菊池大介は、ベンチにも入れず苦悩の日々が続いているようですね。もう返してくれないですかねえ(と言ってもレンタルや期限付きではなく、完全移籍なのですが・・・)。人材豊富なレッズさんとしても、もういらないでしょ?

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「火花」:原作がそうだから、しょうがないけど

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映画『火花』には花火の映像が色々と出て来ますけど、「花火」じゃなくて「火花」ですからね(漫才コンビの名が「スパークス」ですし)。

又吉直樹の原作は芥川賞を取った時に『文藝春秋』で読みましたけど(ネットフリックス版が観ておりません)、映画版はかなり原作に忠実。遺漏なく取りまとめた感じです。板尾創路監督もそつなく、オーソドックスな映画らしい作りに仕上げています。

359721_003ただ、(原作がそうだから、しょうがないのですが)どうにもダウナーで重いのです。又吉の個性も板尾の個性も、暗くアーティスティックに突き詰めていくタイプなので、その相乗作用でどうにも窮屈で風通しの悪い作品になってしまいました。延々と深刻な話をゆっくりしている場面も多く、ちょっとしんどいです。映画としては、もう少し軽みとかテンポの良さが欲しいところです。お笑いを神格化し過ぎている気がするんですよねー(原作がそうだから、しょうがないのですが)。

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菅田将暉と桐谷健太という主演コンビは、柄に合っているし、悪くないです。でもむしろ桐谷の相方役の三浦誠己が、リアルないい味出してましたねー。 それにしても、菅田も桐谷も大阪府出身なんですね。配役の重要なポイントだったのかも知れませんね。

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クライマックスと言えるラスト・ステージの場面は、かなりウェット。それ以後の展開もかなりウェット。まあ、でもしょうがないですね。原作がそうなのですから。

エンドロールに流れる『浅草キッド』は、歌詞に「仲見世」とか「くじら屋」とか「浅草」とか出て来ちゃうので、この吉本世界との違和感を感じてしまいました(若手芸人の苦労ソングなので、使いたくなるのはわかりますが)。これは原作とは関係なしに、首を傾げた部分です。

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2017年11月25日 (土)

CKBツアー・ファイナル@中野サンプラザ

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クレイジーケンバンドのライブ『20th ATTACK! CKB 攻』のツアー・ファイナルを、中野サンプラザで観ました。ツアー・スタートの9/2横浜赤レンガ倉庫特設ステージを観ているので、最初と最後を押さえたって感じです(ま、もう来年の追加公演が決まっていたりしますけど)。今日は1階席の中ほど、PAのすぐそばの席でした。

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ロビーにいた剣さん人形は、赤レンガ倉庫前で見たのと同じ。でも、心なしか痩せてるようにみえたんですけど・・・。

さて、ライブは遅刻者対応用の10分押しスタートで、正味2時間53分ほど。アンコール2回+最後に出て来て、全員で手をつないでご挨拶。立ちっぱなしでしたが、疲れることなど無く楽しゅうございました。オープニングは赤レンガの時と同様『スージー・ウォンの世界』でしたが、後は選曲も進行もだいぶ変えておりました。

スペシャル・ゲストで登場したのは、岡村靖幸! ブラックスーツ姿で、ダンスがもうキレッキレでした。 懐かしの昭和歌謡コーナーでは剣さんが寺尾聡の『ルビーの指輪』を熱唱。愛子ちゃんによるユーミンの『中央フリーウェイ』もありました。 あ、それと『あ、やるときゃやらなきゃダメなのよ』の時は、西田先生とやるときゃダンサーズもゲストとして踊ってくれましたよ。

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ごひいき「のっさん」は相変わらず惚れ惚れするようなギターを聴かせてくれました。「小野瀬雅生ショウ」では『Boxfish Paradise』と『俺たち海坊主』を披露。それもいいけど、各曲のソロ・パートで聴かせるギターの素晴らしさと言ったらもう!いやー、大好きです、のっさん。『けむり』(実にカッコイイ曲!)や『Loco Loco sunset Cruise』(大好き)や『愛の世界』のギター・ソロなんて、ほとんど神がかりの凄さです。『秋になっちゃった』のソロでは、マジで鳥肌が立ちましたよ。 あ、そうそう物販コーナーで売っていたのっさんのニューアルバム『Press For Green Man』、しっかり買いました(楽しみ♪)。

剣さんがMCで、来年9月24日の20周年(またかよ!)横浜アリーナ・ライブの告知をしておりました。これまた楽しみですね。行かねば!

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2017年11月24日 (金)

「IT イット “それ”が見えたら、終わり。」:こわくないよー

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映画『IT イット “それ”が見えたら、終わり。』は、『ET』とは関係ありませんよ。IT企業の方とも関係ありません。どなたかも言ってましたが、小生も「前半は『スタンド・バイ・ミー』っぽいし、後半は『グーニーズ』っぽい映画だと思いました。 で、ホラーとしてはちっともこわくありません。そして面白くもないという・・・。

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だって、基本的に赤い風船持った道化師(「クラウン」ですが、日本人には馴染みの薄い言葉なので、字幕では「ピエロ」です)でしょ。別にこわくないっす。口を大きく開けてギザギザの歯が見えても、そんなに恐いってほどでもないっす。そもそも怖い目をするところがこわくないところですよね。目が笑っていた方がむしろコワイっす。そんなもんっす。

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少年少女の冒険譚であり、ジュブナイルものとしての部分が一番上出来です。あの女の子のあれこれが、少年たちにとって「惚れてまうやろー」って動きだということが、リアルに理解できるのです。映画化に当たって、舞台を原作の’50年代から’80年代に変更したそうですが、それでも’50年代(つまり『スタンド・バイ・ミー』の時代)が香るのです。

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それにしても、本作のハードコアないじめっ子はやる事があまりにも悪辣&狂暴ですね。あれでは犯罪者として逮捕されるでしょう、きっと。

そしてこれはノー・スター映画です。ある意味、クラウンが一番のスターなのでしょうね。でも、2019年公開予定という第2章は大人パートだけに、(このヒットを受けて)有名俳優たちがキャスティングされることは確実だと思います。

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2017年11月23日 (木)

坪井慶介の湘南退団がさみしい

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湘南ベルマーレの坪井慶介選手の退団が、昨日発表されました。契約満了ということですが、ベルマーレでの3年間、お疲れ様でした。35才から38歳の間ということもあり、出場機会は限られていましたが、出れば読みや駆け引きに長けた落ち着きのあるプレイと、周りを鼓舞したり危機をつぶすコーチングで、存在感を見せていました。

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最初の2年間はJ1だったので、ヤマザキナビスコカップ(現ルヴァンカップ)や天皇杯に出ることが多かったのですが、今期はJ2でルヴァン杯には出ないので、リーグ戦5試合、天皇杯2試合の出場に止まっていました。まあこれでは来期は無いかもなあと、うっすら思っていたら、「やはり」の発表。ツボさんファンで、スマホケース(ベルマーレ仕様)も20番坪井の大江戸だけに、残念でさみしい思いが続いております。

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でも今シーズンも、ピッチでの立ち姿や動きに独特の雰囲気があって素敵でしたし、交代のためにアップしている姿も実にカッコ良かったのです。若い時(浦和時代)よりもいい顔になって来ましたもん。 一昨年のナビスコ杯で、プロ398試合でたった2ゴールしかあげていないうちの1ゴール(CKを頭で決めた)をナマで見ることができたのも、いい思い出です。 

数日前の最終戦@BMWスタジアムで、セレモニーの最後にスタンド内通路を場内1周した時に間近で見たのが最後になりました。 でもまだ現役続行しそうな雰囲気を感じてますので、今後の展開(移籍先)に注目しましょう。まだまだやれますもんね、ツボさん。

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「ラスト・レシピ 麒麟の舌の記憶」:おいしそうな娯楽作

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映画『ラスト・レシピ 麒麟の舌の記憶』は、とても良くできた娯楽作。なんだかネットでは「ニノの主演作大コケ」的に言われてましたが、そこまでひどい成績でもありません。現に今日の新宿ピカデリーは、満席でしたし。最近のネット記事における、何かと言うと「大コケ」にしちゃう風潮ってどうよ!と多少の憤りを感じます。アタマ(公開後2~3日)でドっと集客できないともうダメってのは、まさにシネコンの悪い部分が出てますね。

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現代と満州占領時代(1930年代)を行き来する構成。徐々に謎が明らかになり、終盤に全てがつながる巧みさ。そして安定感たっぷりに、それらをさばく滝田洋二郎演出。オーセンティックな娯楽映画としてのクォリティは、文句のないものだと思いますよ。実際2時間6分の間、ダレ場はありませんでした。

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とにかく作品のキモとなる料理の数々が実においしそうに撮られていて、それだけで合格点はあげられます。でも、本作はところどころに満州をはじめとする占領(植民地)政策や、人種民族の問題への問い掛けや反省があって、更に深みがましているのです。もちろんもう一方では、心を閉ざした頑迷な人間(二宮)の再生と成長の物語にもなっているのですが。

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役者の中では、宮﨑あおいがダントツで素晴らしかったです。こういうまじめで慈愛深い役に説得力を与えられるのって、彼女のほかに何人いるでしょうか。やっぱりいいなあ、あおいちゃん。

それにしても、料理の数々がおいしそうでした! 満漢全席の芸術的な料理よりも、むしろ炒飯やビーフカツレツの方がおいしそうで、食べたくてしょうがありませんでした。

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2017年11月22日 (水)

「婚約者の友人」:玉虫色のモノクローム

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映画『婚約者の友人』は、エルンスト・ルビッチの作品をフランソワ・オゾンがリメイクしたそうです。そのルビッチ作品は未見ですが、今回の作品自体があたかも昔作られた名作のような「擬態」をまとっていて、そこらへんの曲者感がやっぱりオゾンだよなという感懐を抱きました。モノクロ映像の質が、やけに昔っぽいのです。

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(以降少々ネタバレあり) 序盤から最後まで、ずーっと謎を孕んだまま進行します(っていうか、観終わっても謎が残ったままと言う気もいたします)。だけど、ミステリーってわけじゃない。純文学的に香り高い物語にも見えますが、あくまでも娯楽作って言われればそんな気もする。ゲイの雰囲気を漂わせつつ、最後まではっきりそうとは描かない。などなど、どうにもはっきりしない、はっきりさせない、玉虫色の作品なのです(だいたいモノクロだけど)。

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でも、そもそも序盤に感じたテイストよりは、ずっと素直に進行しました。もっと意地の悪い、エグ味のある作品なのだろうと思っていたのです。ここまで「まじめ」とは!って作品ですよね、むしろ。人の心に迫っていきました。

でも正直ラストは、なんだかよくわかんかかったですねー。この作品最大のミステリーだったりします。

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そして終盤のドイツ→フランスへの移動を通じて、一方の正義はもう一方の正義ではないこと、物事は視点の置き方によって正反対に見えることが浮かび上がって来ます。そのあたりが普遍的かつ今日的でもあります。

主演男優のピエール・ニネは、あのサンローランを演じた人だったんですね! 今回は妙に中性的な雰囲気を醸して、ミステリアスでした。

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2017年11月21日 (火)

「猫が教えてくれたこと」:ネコのいる幸せ

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映画『猫が教えてくれたこと』は、トルコのイスタンブールの街を舞台にした猫ドキュメンタリー。とにかく79分間、美しい映像の中のかわいいネコたちを堪能できる作品です。

そして、見事にイスタンブールの街の魅力を描いた映画にもなっています。優秀な観光映画でもあるんじゃないかしらん。そして、トルコってやっぱり「ヨーロッパ」なんだなあと思えます。中東らしさも多少はありますが、基本ヨーロッパに見えますよね。まあサッカーなんかじゃ、ヨーロッパ地区に入ってるわけですし。

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映像のクリアーさ、色のキレイさが圧倒的です。空の青、海の藍、屋根のオレンジ・・・。そしてネコのアップ。ネコの真ん前での移動撮影。ネコ目線のローアングルなど、撮影面でもネコ仕様の映画なのです。うーん、これなら3Dで観てもいいかもしれないですね(本作は2Dですが)。

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ネコたちのバリエーションも、茶トラあり、白黒ブチあり、グレーあり・・・と、バラエティに富んでいますし、妙なブサイク系はいなくて、みんなカワイイ系なのです。だから、ひたすら「あー、かわいい」と思って観ていればいいのです。

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ネコを取り巻く人々が、みんな穏やかでピースフルです。ネコが人間の心をリラックスさせ、癒してくれるのでしょうね。飼い猫ばかりではなく、野良猫も地域猫もいますけど、ネコたちは街の人々と良い関係を築いているようです。心のゆとりがあるからネコとうまくやっているのか、ネコとうまくやっているから心にゆとりができるのかは、ニワトリとタマゴですけど、いずれにしても幸せな時間と幸せな光景がここには流れているのです。

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2017年11月20日 (月)

「バリー・シール アメリカをはめた男」:若くて軽くて凄いこいつ

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映画『バリー・シール アメリカをはめた男』は、事実に基づく映画化ってことにぶっ飛んでしまいます。事実は小説より奇なりですね。 それぐらい破天荒なお話を、1970~80年代の時代色たっぷりに、トム・クルーズ主演で描く娯楽作。監督がダグ・リーマンなだけに、チャキチャキと小気味いい展開で進みます。

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トムくん(と言っても今55歳ですけど)が軽薄なスマイルを振りまきながら、色々とやらかしてくれます。この腰の軽さ、重みの無さがスゴイですね。容姿の若さもすごいけど、それ以上に性格や行動が(と言っても映画のキャラクターですけど)メッチャ若い、奇跡の人です。

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ただ、『ウルフ・オブ・ウォールストリート』を観ても、『インヒアレント・ヴァイス』を観ても感じることですが、時代の狂騒を描いた作品って、観てて疲れるというか、しんどいです。更に言えば、その割にはあまり面白くありません。本作もそれらの列に連なるものでした。主人公に共感できないってのも、皆同じですしね。

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でも一番悪いのはアメリカって国。そこらへんの告発を(ブラックユーモアにくるみながらも)発信していくあたりが、骨のあるダグ・リーマンなのであります。

それにしても、あの札束の呆れるほどの量には唖然、茫然でありました。そんなに多過ぎて隠し場所に苦労するぐらいなら、もらってあげたのに・・・。

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2017年11月19日 (日)

ベルマーレの今季最終戦

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いよいよJ2は最終節。来期のJ1昇格(と今期の優勝)が決まっている湘南ベルマーレのホーム最終戦を見に、BMWスタジアムへ。対戦相手はFC町田ゼルビアです。

先着プレゼントで、優勝記念ステッカーをもらいました。あと平塚駅前で、朝日新聞の優勝スペシャル版ももらいました。

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BMWさんのベルマーレ特別仕様車があってびっくり。何とサポーター・ナンバーの「12」をつけております。ほとんど「イタ車」状態ですが・・・。

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スタジアムの照明塔4基が回収に入っていて、工事足場に囲まれておりました。LEDにでもするんでしょうか? それよりももっと先にやってほしいことがある!ってわけですが、・・・まあ、よろしくお願いしますよ。

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ワンシーズン応援してくれたベルマーレクイーンも今日で卒業。試合前に5人からの挨拶がありました。今年は彼女たちもたくさんのダンスを踊ることが出来ました。

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さて試合は1-1の引き分け。町田のハードプレスと速攻(あたかも2-3年前の湘南のような)に手を焼きました。終盤までプレスの速さ、激しさが衰えなかったですもん。

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一方ベルマーレの出来はひどいもんでした。ミスの多さはともかく、その頭を抱えるほどの情けなさはしばらく見たことのないもので、特に杉岡の判断の遅さや判断ミス、持ち過ぎのせいで、どれだけピンチになったことか! シーズン序盤のがずっと巧かったですよね、彼は。でも高山との縦の関係がうまくいかず、それが他のプレイにも悪影響を与えていたようでもあり、高山がピッチを去った後は、俄然良いプレイができるようになりました。うーむ。 それにしても優勝が決まった後、残りの3試合で1勝もしないとは、なんて奥ゆかしい!

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試合後にはホーム最終戦恒例のセレモニー。水谷社長、高山キャプテン、チョウ監督から、お礼の言葉と来期への決意が語られました。

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その後で選手たちがサインボールを客席に投げ入れる恒例行事。長年縁がなかったのですが、今年は初めてキャッチできました!でも、サインを見てもよくわからず、帰ってから全選手のサインを検索して調べたのに、それでも該当するものがありませんでした。誰のだ、これは?! たぶんこの向きだろうと思うのですが、右下に「7」か「17」が見えるので、神谷か端戸じゃないのかなあ・・・と思ったのですが、二人ともこのサインじゃないんですよねー。それとも神谷のサインのニュー・バージョンなのでしょうか?? もしわかる人がいたら、教えてください。

そして最後に新企画! 全選手、スタッフ、監督が、スタンド内通路を1周しました。間近で見た選手たちは、意外に小さかったですよ。1年間お疲れ様でした。

さあ、来年はJ1で迎える2018シーズンです。そして、藤和不動産サッカー部以来のチーム創設50年の記念すべき年。旋風を巻き起こしてもらいたいものですが、まずは絶対残留!からです。必要な選手たち、(例年のごとく)抜けないでね! 

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2017年11月18日 (土)

「予兆 散歩する侵略者」:A面よりよく出来たB面

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映画『予兆 散歩する侵略者』は、9月に公開された『散歩する侵略者』からのスピンオフ企画。あの事件と同じ頃に、別の場所ではこんな事が起きてましたっていうお話。WOWOWがドラマ化(全5話)したものを140分に編集して劇場公開した作品です。 これだけよく出来た黒沢清監督作品なのに、都内1館のみの2週間限定という公開規模の小ささが(しかも2週目は1日1回のみだし)誠に残念です。

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だって、とても良い出来なんです。正直言って、本家『散歩する侵略者』よりも黒沢清らしさに溢れてますし、本家よりも無理なく面白いのです。小生はこっちの方が、やや好きですね。 脚本は黒沢&高橋洋なだけに、侵略SFのみならず「恐怖映画」のテイストが色濃く出ております。

オープニングから全編を通して、カーテンは揺れ、風は吹き渡り、黒沢らしい不穏な空気が画面に溢れています。

362094_003メインキャストはほぼ3人なのですが、男二人(染谷将太、東出昌大)は『寄生獣』コンビ。しかも今回も東出は無表情で怪しいもののけ感たっぷりですし、染谷はまたもや右手の異常に悩まされます。これって「狙った」キャスティングですよねえ。ほとんど笑えちゃいました。

そして夏帆は、柄に合った役で好演です! 一頃は清純派からの脱皮を図って、妙なセクシー路線に走っておりましたが、ここに来てキャラ違いを無理にやっても意味がないと判断したのか、『22年目の告白 私が殺人犯です』、TV『監獄のお姫さま』、そして本作と、従来の夏帆の延長線上の役に戻って来ました。これでいいんです! 本作でも薄幸顔と涙袋を生かして、悲哀と絶望を見事に表現しておりました。

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終盤になると本家同様、差別をする人類、戦争をする人類、殺し合う人類への警句的な台詞が語られます。そこらへん、やはりタイムリーな作品です。そして、愛と終末観。これも本家と一緒ですね。 同じ物語のA面/B面として、よく出来ていると思います(A面/B面っていう言い方って、ひょっとして死語ですか?)。

(本家『散歩する侵略者』の当ブログ記事はこちら↓)

http://oedo-tokio.cocolog-nifty.com/blog/2017/10/post-c747.html

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YGPのXマス・イルミネーション

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大好きな空間、恵比寿ガーデンプレイスの恒例クリスマス・イルミネーションが始まっております。

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目玉は今年もまたバカラのシャンデリア。随分長いこと続いてますね。もう何年続いているのでしょうか?

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ここは昼も夜も空間が静かなのが特色。東京の中にあって、貴重な場所です。

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そんな夜の静けさに、イルミネーションの微かな電気音が聞こえそうな、そんな感じが冬っぽい魅力を放っております。

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バカラ・シャンデリアに至るスロープの両側もイルミネーション並木になっていて、坂の上(三越の入口前)にはオーセンティックなクリスマスツリーが立っています。

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横を見やれば、遠景には東京タワーが輝いていて・・・この景色最高です。

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線路側には青色LEDツリーのゾーンも。これもまた良し。

いろんなタイプのイルミネーションを楽しめるガーデンプレイスなのでした。

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2017年11月17日 (金)

リトゥンアフターワーズのファッションショー@庭園美術館

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東京都庭園美術館で展覧会『装飾は流転する 今と向きあう7つの方法』が開催されるのを記念してということでしょう、同展に参加しているファッションデザイナー山縣良和のブランド「writtenafterwards リトゥンアフターワーズ」の2018春夏シーズンのファッションショーが、庭園美術館の建物前スペースで開かれました。

(展覧会のリポートはこちらの記事↓)

http://oedo-tokio.cocolog-nifty.com/blog/2017/11/11-0e83.html

Dsc_2086あたかも陸上競技トラックのような楕円形ランウェイのまわりを取り囲むように客席が設置され、目検討だと立ち見を含め千人を超える観客が集まりました。ホントいつもながら、山縣人気は凄いですね。

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18時開演予定だったのに、その時点でまだ入場することもできず、結局33分押しでスタート。ランウェイが長いこともあり、ショーは長めの25分でした。

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ショーのタイトルは『After Wars』。相変わらずと言うか、色々とやってくれました。

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モデルを取り囲むスーツ姿の芸能レポーターたち。 モデルの乗った大八車を引く軍人。 巨大なぼろ布の塊。 赤ずきんちゃんの集団みたいな女の子たち。 棺を引っ張る男。 千羽鶴風ドレスのモデルに率いられた詰襟学生服の男子学生たち。 歩く木! 歩く山!!

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もう、木や山に至ってはどこがファッションなのかと頭を抱える展開ではありますが、まあそこが山縣さんなので、しょうがないですね。だから、現代美術として観れば、ぜんぜんアリなんです。

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オーディエンスの空気を観察すると、「期待通り変なものが観られた」「伝説的な場に立ち会えた」という熱気と興奮が大勢を占めた感じでした。特に若い層においては。

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木とか山とかが通ると、結構(ペンキみたいな)塗料の匂いが漂ってまいりました。

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フィナーレの最後には山縣さんが登場し、陸上ランナーのように長いランウェイを1周しました。

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この山縣人気はまだ当分続きそうです。良くも悪くも。まだ「ファッション村」の中の話ではありますけどね。

 

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展覧会「装飾は流転する 今と向きあう7つの方法」:山縣良和の圧勝

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明日11月18日からスタートする展覧会『装飾は流転する 今と向きあう7つの方法』(~2/25)の内覧会を観に、東京都庭園美術館に行きました。

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エレベーター改修のため半年ほどクローズしていたという庭園美術館の再開プログラムです。

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館内がかなりきれいになっていました。この「香水塔」の背後の壁もあんなに鮮やかな色ではなかったんじゃないかなあ。

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年齢も国籍もさまざまな7組のアーティストによる、「装飾」を切り口とした合同展。近年、コンテンポラリーアートからちょっと遠ざかっているお江戸なので、この中で知っているのはファッション畑の山縣良和さんだけです。

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でもそれで正解と言いましょうか・・・この展覧会、圧倒的に山縣フィーチャーなのです。圧倒的に目立っていました。

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獣性と神性を感じさせるもこもこふさふさした人型の作品とか、レースを使った地球儀とか、ニコラス・ローグ『赤い影』を思わせる子供用の真っ赤な衣装とか、人間サイズぐらいのもこもこ地球とか・・・

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いやー、山縣作品って、ファッションショーのランウェイよりも美術館が似合いますねー。これは前から思っていたのですが、やっぱりそうでした。

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そもそもほとんど服じゃないものが多いし。

主に布や身体装飾を題材にしたコンテンポラリー・アートととらえるべきだと思っています。

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しかも、ショーやランウェに置いたり写真になった場合には、妙に素人臭い陳腐さがにじみ出てしまうのですが、美術館のスタティックな展示になると、アラが見えなくなり、意図や素晴らしさがハッキリと出るのです。

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山縣はもっと「現代美術の人」ってことになっちゃった方がいいのになあと思います。まあ、でもファッションのフィールド内でこんなことやってるからこそ異端感が際立つってところはありますけどね。

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この山縣ワールドの攻め方、派手さに較べますと、他の6人は地味ですよねえ。「これ装飾って言えるんですかい?」ってな作品も含めて、インパクト薄いっす。ヴィム・デルヴォワのゴシック装飾の現代風アレンジメントはそれなりに素晴らしかったですけれど・・・。

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2017年11月16日 (木)

今年もボージョレー・ヌーヴォー

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毎年恒例の11月第3木曜日です。めでたいお初物です。たくさん飲むつもりもないので、小さな250ml瓶(680円+税)を買いました。一応「金賞受賞」ってことのようです。

今年もブドウが実って、ワインを作れましたっていうセレモニアルな飲料であります。いつもながらのジュース感が、ああボージョレーの新酒ですねって感じ。コスパが悪い分(そして金賞の分?)、濃い目でおいし目でしたけど。

それにしても昔と比べると、全然騒がれなくなりましたよねー、ボージョレー・ヌーヴォー。まあ、異常に騒ぎ過ぎだったので、ちょうどよくなったってところではないでしょうか。

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2017年11月15日 (水)

日本代表のブラジル戦とベルギー戦

サッカー日本代表の国外親善試合2連戦を、どちらも録画で観ました。2連敗ではありますが、まあ当然と言えば当然ですし、この時期の一番のテーマは勝敗ではないので、大江戸としては意味のある2連戦だったと思っています。

まずフランスで行われたvs.ブラジル戦は、彼我の大いなる差に悄然といった試合でしたが、それでいいんです。この時期に妙に調子よくAクラスのチームに勝っちゃったりすると、「勘違い」してロクなことはないんです。過去の例がそれを示しております。国民の期待ってやつも妙に上がっちゃって、優勝だとかベスト4だとかのたわごとが大勢を占めるようになるので、この時期は不安になるぐらいでちょうどいいのです。 実際、プレスのやり方を変えた後半は(いくら相手がペースダウンしたからと言っても)「本来こうあるべき」って感じで、悪くなかったです。

そしてベルギーで行われたvs.ベルギー戦では、守備の修正がしっかりハマってちゃんとしたサッカーができていました。いい試合になっていました。もちろん敵もコマ落ちだったわけですが、日本だって岡崎、本田、香川らがいないわけです。この3人が招集されなかったことが取りざたされてますけど、バッカじゃないの?と思います。現在の調子のままだと先発は外れるでしょうけれど、それでも23人には入っていい選手だと思いますよ。力の程が分かっているから、このタイミングでは外して、当落線上の選手たちを見定めているに決まっているじゃないですか(プラスこのベテランたちに危機感を与える効用)。でも、この人たちをベンチに置いとくとチームマネージメントが難しいと判断するなら、外す決断があっていいとも思います。要は直近のコンディション優先です、やっぱり。 いずれにせよ、1点の遠さ、チャンスを決めきれない精度の低さは相変わらずの課題ですねえ。「違いを生み出す選手」ってやつがいないんです、いつまでたっても。

まあ、でも個人もチームも調子の波ってもんがあるので、(これも過去の例からして)今の時期調子が悪い方が、W杯本番のタイミングで良い調子になるってもんです。「危機感が精いっぱいの力を出させる」面はありますし、日本のサッカーってそうやって初めて機能するってところがありますもんね(W杯出場を決めたオーストラリア戦みたいなもので)。

それにしても、日本って昔から南米チームが苦手で、ヨーロッパ・チームには結構善戦(あるいは勝っちゃったり)しますね。さて、来月決まるワールドカップの対戦相手は、どうなりますことやら。

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2017年11月14日 (火)

「おじいちゃん、死んじゃったって。」:ドイヒーな人々

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映画『おじいちゃん、死んじゃったって。』は、アップデートされた『お葬式』(伊丹十三)って感じなのかと思いきや、うーん、レベルが違いますね。ちょっと、いや、かなり期待はずれでありました。だって、出て来る人物、出て来る人物みんなウザくて、共感も何もあったもんじゃありませんから。人間嫌いの人たちが作った映画なのかと思っちゃいましたよ。

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そもそも大江戸がこの映画を観ようと思った最大要因は岸井ゆきの。彼女は『友だちのパパが好き』『ピンクとグレー』あたりから好きなのですが、本作でもまずまず良い味を出してはいました。ところどころキャラに無理が出ておりましたが。 でも問題は、周囲の人々。「この愛すべきろくでもない家族」ってのではなく、単に「ろくでもない家族」なので、まいっちゃいます。ダメさに共感ができず、ひたすら重いのです。

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中でもひどいのが、岩松了演じる長男。暴君であり、卑小であり、邪悪であり、自分だけが正義であり・・・こういう人がそばにいたら、たまりませんね。

そんな人たちのエピソードが、単発的に、脈絡なしにつながっていきます。いや、つながらなくって、「巻の順番を間違えた??」かと思ったぐらいです。現在のデジタル上映では、そんなことあり得ないのですが・・・。

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なんか「それらしい」場面はあるのですが、「それらしい」だけで、一本の映画の中で有機的に生かされていないし、既視感だけあって重みがないのです。 これでは「家族とか親戚とかって、いやだね、面倒だね」という悲観にしか至りません。観ていて、イライラしてしまいました(この人々に対しても、この作品に対しても)。インドへのこだわりも、ほとんど謎ですし。

えらく喫煙度合いの高い映画で、誰かがしょっちゅうタバコを吸ってます。このご時世に珍しいですね。なぜなんでしょう? まさか、お線香の代わりじゃないですよね?

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2017年11月13日 (月)

「リミット・オブ・スリーピング ビューティー」:映像の魔術師

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映画『THE LIMIT OF SLEEPING BEAUTY リミット・オブ・スリーピング・ビューティー』は、あの怪作『MATSUMOTO TRIBE』の二宮健監督(25歳!)による、最高にクールでファンタスティックでイカした映像作品。前年とはうって変わって、今年の邦画は本当に不作で、これじゃベストワンに置ける作品が無い!と憂いていた大江戸にとって、干天の慈雨のごとき作品です。好き嫌いが分かれる作品だと思いますが、大江戸はこういうの大好きなのです。

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まずもってパープルやオレンジやピンクを基調にした美しい映像が良いではありませんか。好きなトーン、好きなルックです。短めのカットとたたみかける編集も好きですね。

そして二宮監督がきっと映画ファンなのでしょう。数多くの先達へのオマージュ; アイズ・ワイド・シャット、ケン・ラッセル、鈴木清順、実相寺昭雄、キングスメン、灰とダイヤモンド、アンチポルノ(園子温)などという固有名詞が浮かんでは消えて行きます。

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とにかく主演の桜井ユキが輝いています。結構そこらにいそうな感じなのに目が離せないというか、平凡の中の非凡を体現しております。モデルっぽいというか、女優っぽくない匂いもありますが、純然たる女優さんのようです。もう30歳ってのも(若く見えるだけに)驚きですが、注目株には違いありません。 本作での彼女って、なぜか高橋一生にかなり似て見えることが多いんですよね。意図的なものではなさそうなだけに、不思議です。

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1時間29分、画面を観ていることがとにかく快感な映画でした。そして、途中からこの作品に恋をしたかのようにドキドキしていました。 完璧ではありません。正直なところ瑕疵はあります。でも、昨今のメジャー日本映画界でこういうの作ってくれる人っていないじゃないですか。遡れば、’60年代、’70年代にはいたわけですよ(清順さんとか、実相寺さんとか・・・)。だから今こんなことをやってくれている二宮健という才能を支持します。エールを送りたいと思うのです。大胆な色遣い、ぶっ飛びの奇想とエロス、破天荒なアクション、・・・うーん、やっぱり新時代の清順と呼びたい気がします。映像の魔術師なのです。

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2017年11月12日 (日)

「ゲット・アウト」:シャマラン風ではありますが

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映画『ゲット・アウト』は、予告編を見た限りではシャマラン風の「深い謎の秘密」をめぐる作品。で、実際その通りでした。有名とは言えない座組み(スタッフ&キャスト)でやってる、低予算のアイディア勝負の作品です。さすがにB級の匂いも漂っているのですが、粗雑だったり陳腐だったりはしていません。こういう作品もちゃんと公開されてるのって、良いことですね。

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ちょっと映画擦れした人なら「次はこうなるんだろうなあ」と思うであろう通りに展開します。そういった意味では、オーセンティックで非常に素直な映画です。そこがシャマランとは大いに違う点ですね。でも、得体の知れない不安な空気の醸成においては、シャマランと共通するものがあります。

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(以降少々ネタバレあり) 小出しにする謎は、まさにシャマラン流。あのアフリカ系女性や、あのアフリカ系男性や、あの深夜の疾走などの奇妙さはがまさにそうです。でも作品ところどころのトーンとしては、『ローズマリーの赤ちゃん』的だったり、『オーメン』的だったり、監禁ものホラー的だったりもします。写真を使った謎明かしなども、過去の映画の記憶を引き継ぐもので、この監督の映画ファンぶりがうかがい知れます。

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だから、ちょっと社会派風にも見えるんですけど、最終的にはいわゆる「社会派」なんかではさらさらなくって、あくまでも娯楽作です。良くも悪くも。割とすぐ忘れてしまいそうでもありますし。

最後に一言;笑いながら泣く女って・・・、竹中直人かよっ!

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2017年11月11日 (土)

「オトトキ」:「普通」と矛盾

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映画『オトトキ』は、ザ・イエロー・モンキーの復活を追った2016年から1年ちょっとのドキュメンタリー。50代に入ったイエモンを撮るのが、彼らより10年ほど年下の注目株・松永大司監督だけに、只ならぬ化学変化が起きるかもとも思ったのですが・・・。

意外と「普通の」音楽ドキュメンタリーでした。ツアーに密着して、オンステージとバックステージを撮り、ファンの人たちにインタビューして、バンドの足跡を追い、メンバーや関係者にもインタビューするという、ごく真っ当な作り。

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まあ、普通じゃないのはこの映画のために、無観客の渋谷のライブハウス(ラ・ママ)で行った演奏ぐらい。無観客なのに吉井和哉のMCまで入れて、そこらへんがとてもやりにくそうな感じで、観客に囲まれたライブの熱狂とは違う「冷えびえ感」が出ていて、うーん、何のためにこれやったの、松永監督?って感じでした(いくら彼らのバンド活動の原点と言える場所とはいえ)。

あとは、ツアー中に菊地兄弟の父親が亡くなったとかで、そのあたりのインタビューもやや長過ぎでしたねえ。映画のリズムが停滞してしまいました。

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(以降ネタバレあり) 映画のクライマックスになったのが、ニュー・イヤー・ライブで吉井の声が突然出なくなってしまったアクシデント。あまりのデスパレートな状況下におけるスタッフたちの「うわー、どうしようどうしよう」感があまりにもスリリングで、手に汗握る場面となっておりました。しかしここも最後が妙にうやむやで・・・。で、どうなったんですかい?って感じ。

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再結成ステージの1曲目を、メンバーの演奏は(シルエット程度にしか)写さず、ほとんどファンたちのリアクション描写で埋め尽くしたように、松永監督には、「普通の」音楽ドキュメンタリーを作る気持ちは無かったのでしょう(『オトトキ』ってタイトル自体、かなり妙です)。でも冒頭に記したように、音楽ドキュメンタリー映画としての構造は非常にオーソドックスです。その一方で、ファンにしてみれば「もっとライブをしっかり(普通に)見せてほしい」と思ったのではないでしょうか。映像作家の創意とアーティストのベクトルが合わなかったというか、いろんな矛盾を抱え込んだ作品になっておりました。

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2017年11月 9日 (木)

新宿はやしやの昭和プレートふたたび

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2年と3ヶ月ほど前にも紹介した新宿・三平ストア5階の洋食「はやしや」に、友人二人と先日行きました。

(以前の記事はこちら↓)

http://oedo-tokio.cocolog-nifty.com/blog/2015/08/post-a95d.html

Dsc_1994今回は夜だったので、生ビールを飲んだりしましたが、食べたのはやはり「昭和のプレート」。メニューを見て比較検討してみると、どうしてもそれになっちゃうんですよねえ。おトクですから。以前と変わらずハンバーグ、ポークソテー、サーモンムニエル、海老フライ、ライス、スープというラインナップ。前回はカレーを選んだので、今回はハヤシにしました。カレーには福神漬けがついてましたが、こちらはなぜか紅ショウガ! まあ、由緒正しき昭和の洋食って感じです。あるいは、「大人のお子様ランチ」とでも申せましょうか。味はそこそこってあたりも、ご愛嬌です。前回は1,100円だったのに、1,280円になってましたよ。

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店を出てちょっと脇を見やると、おお、いかにも飲食店の裏側って感じの廊下の前に何かがかかっています。

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わはは。西洋の甲冑を着けた騎士のレリーフでした! なんだこりゃ? かなりの珍品であります。なぜここに・・・? ♪うまーのマークのさーんこうしょ (古い)

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その逆サイドを見れば、謎の日本間が。ひえ~、なんかこわいっす。部屋の右側の壁にかかったすごいゴツゴツした装飾の(不動明王の炎みたいな)鏡、これもまた珍品です。まあ、宴会場なんでしょうね。

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そして左側の靴箱の上には・・・アートフラワー! 木彫りの熊(withサーモン)! インド象! なんだかわからない木! それと、時間の合ってない時計までありました。いやー、やってくれます。なんていうか・・・オールスター戦です。

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やはりこのビルは、新宿の魔界です。

1階におりると、はやしやの蝋細工メニューを収めたショーケースが出ていました。その中にあったのがこれ、「冷えたコカ・コーラあります」。冷えたコカ・コーラ・・・って。普通冷えてますよね。それとも、常温のコカ・コーラとかもあるんでしょうか?? まさかお燗にしたやつも??  あ、燗コーラね(お後がよろしいようで・・・)。

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2017年11月 8日 (水)

「彼女がその名を知らない鳥たち」:意外にヘヴィーじゃないけれど

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映画『彼女がその名を知らない鳥たち』は、あの『ユリゴコロ』の原作者=沼田まほかるのイヤミス作品を、あの白石和彌監督が映画化したという、観るとヘヴィーでまいっちゃうだろうなあって作品。でも思ったほどヘヴィーじゃなかったですし、逆にその分ちょっと期待値に届かなかったかも知れません。

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ミステリーの要素はありつつも、割と純正なミステリーにはしてません。まあ、広い世の中にはこんな人たちもいるんだろうねえという人間ドラマの要素が強いと思います。 (以降少々ネタバレあり) ミスリードしつつひっくり返すという展開も、まよくあるものです。だからやっぱり本作で描きたかったのは、人間というものの不可思議さなんでしょうけど、ちょっと薄味でしたねえ。ここは割り切って、もっとドロドロいかないと。

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今村昌平だったらしっかりドロドロと、お得意の「重喜劇」にしたてあげたんだろうなあ・・・。てなわけで、ラストもなんだか嘘っぽくて、のれませんでした。そもそも蒼井優&阿部サダヲの大阪弁がちょっと嘘っぽくて(こなれてなくて)、ってあたりも残念です。

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阿部さんは常に顔が汚くて、泥とかがついている感じで、お近づきになりたくない感じでしたねええ。この役、リアルに迫るのなら、芥川賞受賞者の西村賢太先生に演じてもらいたかったところです。

蒼井優はいつもの巧さに較べると、ここでは演技の設計がうまくいってないというか、迷いがある感じでした。クレイマーの嫌ったらしさ(毒)があまり出ていなかったのも困りものです。

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2017年11月 7日 (火)

南青山の岡本太郎記念館

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表参道駅下車の岡本太郎記念館に、先日初めて行ってみました。ここはずっと(半世紀近く)太郎さんが住んでいたアトリエ兼住宅を、ミュージアムにしたもの。根津美術館にほど近い南青山6丁目です。

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家だったわけですから、そんなに広いスペースではありません。普通に狭いです。雑然とした展示の中には、太郎さんの等身大フィギュアもいたりします。

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アトリエも生前の姿を留めて展示されています。むしろタブローの収蔵庫の役割を果たしています。

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2階の企画展では、『太陽の塔 1967-2018』(~2/18)をやっていました。来年の3月に、耐震補強工事にに合わせた内部の修復再生を行った太陽の塔が生まれ変わって再公開されるってことで、それを記念した展示。

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太陽の塔の内部模型だとか、太陽の塔の完成に至る貴重な映像などが公開されていました。

大江戸は去年大阪で太陽の塔を見た記憶も新しかったので、改めて感慨深かったですね。太陽の塔、やっぱりいいなあ。

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庭に出ると、2階の手すりから太陽の塔が身を乗り出していらっしゃいました。おちゃめですね。

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いろんな作品が設置されている向こうには、ん?人間??

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と思ったら、太郎さんの等身大フィギュアでした。顔色悪いです(顔だけじゃないけど)。タンクトップに短パンです。なかなかに「変わったオヤジ」感がにじみ出ておりました。

ちなみにこっちは「記念館」。で、岡本太郎美術館は川崎市にあるのであります。

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2017年11月 6日 (月)

「女神の見えざる手」:過剰な主人公、緻密な娯楽作

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映画『女神の見えざる手』は、めっぽう面白かったです! ロビイストを主人公にした、アメリカの銃規制問題をめぐる密度の高いポリティカル・フィクションなのですが、脚本も演出も見事としか言いようがありません。この脚本家(ジョナサン・ペレラ)はなんと初の脚本、初の映画なのだとか! それでこの緻密さには、驚愕しかありません。 監督はジョン・マッデンで、こちらも彼の最高作では?と思わせるものでした。

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(以降少々ネタバレあり) 緊迫感溢れる展開で、善悪入り乱れながら二転三転して、どんでん返しもあって、いやー、知的な娯楽映画としては最良の出来栄えです。帰り道にそばを歩いていた女性の二人連れ客が興奮気味に「面白かった!」と、この映画の話をしていました。しかも二組も。なかなか無いことです。

なのに、東京では2館のみという公開規模。あんなにつまらない○○○が、東京だけで何十スクリーンもの拡大公開なのに・・・(○○○には各自で選んだ作品名を入れましょう)。悪貨が良貨を駆逐するとでも申しましょうか、まったく憂慮すべき事態であります。

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この共感度ゼロでアクの強さ100%のモーレツ・バリキャリ主人公を演じるのが、ジェシカ・チャスティン。どうしてアメリカって、こういう「トゥー・マッチな人」を生んじゃう土壌があるのでしょうかねえ。「程よく」とか「中庸」とか「折り合い」とかっていう概念がないんですよね。農耕民族と狩猟民族の違いでしょうか? でも、ジェシカはお見事。名演に近い領域です。 

そして「かっこいいハゲ」界の最右翼=マーク・ストロングが、本作でもまた知的で抑制が効いた大人でイケてました。この人、スタンリー・トゥッチとどっちだっけ?といつも思っちゃうんですよねえ。

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銃規制の良し悪しに関しては、たぶん意図的にニュートラルなスタンスを取っています。そのために、ポリティカルな意義は薄れ、エンタテインメントとしての上出来さが浮かび上がります。そこを物足りなく感じる向きもあるかも知れませんが、大江戸はそういうスタンスの支持派です。そして面白い映画の支持派として、本作をお勧めします。

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2017年11月 5日 (日)

「ブレードランナー2049」:絵と音と雰囲気の見事さ

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映画『ブレードランナー2049』は、前作('82)の35年後に作られた堂々たる続編。 絵がスゴイ!音がスゴイ!金のかけ方がスゴイ! 映画の「格」として、あの伝説のリドリー・スコット作品に一歩も引けを取っていません。いや、むしろアート的純度はこちらの方が上で、そこらが今やクリストファー・ノーランと東西の横綱を張るドゥニ・ヴィルヌーヴだけのことはあるのであります。

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ノーランの『ダンケルク』も、巨費を費やした壮大なアート・フィルムだとか言われましたが、この作品も同様です。それができちゃうってのが、今のノーランやヴィルヌーヴの勢いであり、実力と言うこともできるでしょう。興行的に不利な2時間43分という長さを押し通せちゃうってことも、その「力」の成せる業であります。それにしても、この美術の凄さと隅々までの完璧さ、そして哲学性には、キューブリックを比較対象に持ち出したくなるほどなのです。

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前作の未来世界像の発展形を見ることが出来るのも、非常にうれしいところです。英語、日本語、韓国語、中国語、その他の言語が入り乱れ、ホログラム広告と昔ながらのネオンが同居する街を空飛ぶ自動車が滑空する世界。多くのフォロワーを生み、その後の未来SFをガラリと変えてしまった前作ですが、本作はやはりさすがなのです。正統な嫡子というか、「本家」って感じなのです。大江戸はそれほど前作のファンってわけでもないのですが、期待を裏切らないというか、むしろその上を行くレベルだってのは、嬉しいことです。

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時間をたっぷり使って、ゆったりと進行しますが、そんなに長い感じはしませんでした。むしろ画面にひたれることが気持ち良いのです。見続けることが苦痛ではない、素晴らしいクォリティの映像です(撮影=ロジャー・ディーキンス!)。 そしてハンス・ジマー(!)、ベンジャミン・ウォルフィッシュによる音楽も、十分前作のヴァンゲリスに対抗できるもの。あのパワフルな「ブォー!」は見事に効いています。

ただ、このしんねりむっつりした「ブレードランナー」感覚は特に小生の好みではありません。ハードボイルド風味の無常観としては、前作の方が上かも知れませんね。まあ、本作のワビサビ的な寂寞テイストも大したものだとは思いますけど。実際、ラストの雪中ゴズリングは、画面に俳句がかぶさってもおかしくないような雰囲気なのでありました。

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2017年11月 4日 (土)

「DCスーパーヒーローズvs鷹の爪団」:笑えます。最高です。

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映画『DCスーパーヒーローズvs鷹の爪団』は、ほんとに小規模な公開があっという間に縮小していくという残念な興行展開ですが、小生が観た新宿ピカデリーの午前11:10~の回では、ほぼ満席でした。シネコンって、こういうところがキライです。あまり効率の追求ばかりしないで、映画に敬意をもって扱ってもらいたいものです(『あゝ、荒野』なんかまさに、その最たる被害者です)。初期猛ダッシュじゃなくても、一定量の「観たい人」はいるはずなのに、いざ観ようと思っても、2週目以降は、とんでもない時間に1回やってるだけとかで、「販売チャンス」を逃しているという・・・それでも効率重視という愛の無さ。これでは、真っ当な映画ファンは育ちません。ブロックバスターばかりが映画じゃないんだから。せめて3週ぐらいの間は、普通に1日4回ぐらい観られる状態にしておいてほしいです。

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と熱くなってしまいましたが、この映画はとにかく面白かったです。観てない人は、損してます。そもそもあのDCやワーナーブラザーズが公認してるって! それ自体ほぼ信じられない話です(が事実です)。いいのか? 鷹の爪団の大ファンの大江戸でも、ちょっとビビってしまいますけど、いやー、DCさん&ワーナーさん、太っ腹です。懐が深いです。さすがです。

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いつも通りに、もしかしたらいつも以上に小ネタ満載で、笑える笑える。アメコミ調のDCスーパーヒーローズといつもの鷹の爪団の絵のギャップをものともせず、「バジェット・ゲージ」を画面右に出し続けながら、ひたすらバカバカしく、笑わせてくれます。いやー、鷹の爪の笑いって、大江戸の性(しょう)に合ってます。好きですねー。

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雑な落書きも、GONZOや白組などのハイ・クォリティなCGIも、すべてはギャグのため。あからさまな広告やプロダクト・プレイスメントも、映画完成のためという、「開き直り」的スタンスが、もう何でもアリですがすがしいほどです。

ワンダーウーマン(1941年生まれ)の「お母さんネタ」とアヒル口、最高でしたねえ(アクアマンの「サバオ」呼ばわりも)。

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2017年11月 3日 (金)

歌舞伎町のゴジラ・フェスタ

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えー、『ゴジラ・フェス2017』という今日だけのイベントがあって、ちょっと覗いて来ました。

会場は歌舞伎町シネシティ広場。そう、元ミラノ座と元コマ劇場の間の元噴水広場の跡地です。

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行く途中のTOHOシネマズ新宿のビルは、屋上のゴジラヘッドの下に11/17公開のアニメの『GODZILLA 怪獣惑星』の懸垂幕が! まさにゴジラ尽くしです。

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ゴジフェスの会場は、テント村状態。ファミリーコーナーやグッズコーナー、ワゴン車の出店による飲食スペースもあります。真っ黒なゴジラから揚げとかもありましたよ(食べなかったけど)。

そして、テントの中にDsc_1986ゴジラの「ジオラマ展」ってことで、ゴジラの人間大フィギュアが8体。

各時代、各作品のゴジラたちの勢揃いってわけです。

そして、特撮用の張りぼてビル。うーん、できれば後ろに書き割りが欲しかったところですけどね。ま、入場無料ですし、多くは望めませんです。Dsc_1989

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会場奥にやたらと人だかりができていて「何だろう?」と思ったら、会場内のモニターにその様子が映っておりました。

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なんと、あの『シン・ゴジラ』の泉役=松尾諭さんがゲストで来ていたのですね。一緒に樋口真嗣監督と尾上克郎特技統括もいらしてました。

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ちなみにドン・キホーテの前にもいつも以上にゴジラグッズが勢揃いしてました(連動してるのかしらん?)。このラバーマスク、3,900円もするんですよねー。高いなあ。半額なら買うのに。

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10月30日に、新宿マルイアネックスの1Fには世界初のゴジラ公式ショップ「ゴジラ・ストア」がオープンしたってことですし、今新宿はゴジラ・タウン化しておりますね(ちなみに本日のツレ2名は、この後、TOHOシネマズ新宿のゴジラ・オールナイト3本立てに行ったのでありました。小生はパスですう)。

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2017年11月 2日 (木)

今日の点取占い275

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ぐずぐずしてないで元気を出せ   4点

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2017年11月 1日 (水)

パンの田島のコッペパンサンド

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近頃各地に増殖しているコッペパン・サンドウィッチの専門店『パンの田島』。我が家のそばにも、この夏オープンしました。

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まあ、オープン当初は常に行列で大変でした。最近は落ち着いてきましたかね。イートインスペースもありますが、持ち帰りのお客が多いようです。

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大江戸もいくつか食べてみました。

まずはド定番の「きなこあげパン」です。昔の給食の味です。もちろん昔の方がおいしく感じられましたけどね。

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こちらもド定番の「たまごサンド」。うーん、でも期待したほどおいしくはなかったかも(ハードル上がっちゃってたかな)。ごく普通なんです。

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「肉じゃがコロッケパン」は千切りキャベツ入り。これは間違いないんですよね。常にうまい物なんです。

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で、また甘いやつに戻りますと、こちらが「カスタードホイップ」。うーん、カスタードがイマイチですね。これがもっと本格的なタマゴ感のあるやつだったら、かなりうまいと思うんですけどねえ。

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そして最後に「ラムレーズン練乳クリーム」。名前を聞いただけでノックアウトものですけど、意外と大したことなかったです。大き目なラムレーズンがイマイチだったのと、練乳クリームも濃厚さが足りなくて・・・。難しいもんです。

昭和の庶民の味を復活させようとしている心意気や良しと思うのですが、それにしては値段がちょっと高めですね。あと、いろいろ食べたいので、サイズがもっと小さい方がありがたいんだけど・・・と思いました。 嫌いじゃないけど、そんなに好きでもないかなー。

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