« 南青山の岡本太郎記念館 | トップページ | 新宿はやしやの昭和プレートふたたび »

2017年11月 8日 (水)

「彼女がその名を知らない鳥たち」:意外にヘヴィーじゃないけれど

360115_004
映画『彼女がその名を知らない鳥たち』は、あの『ユリゴコロ』の原作者=沼田まほかるのイヤミス作品を、あの白石和彌監督が映画化したという、観るとヘヴィーでまいっちゃうだろうなあって作品。でも思ったほどヘヴィーじゃなかったですし、逆にその分ちょっと期待値に届かなかったかも知れません。

360115_007

ミステリーの要素はありつつも、割と純正なミステリーにはしてません。まあ、広い世の中にはこんな人たちもいるんだろうねえという人間ドラマの要素が強いと思います。 (以降少々ネタバレあり) ミスリードしつつひっくり返すという展開も、まよくあるものです。だからやっぱり本作で描きたかったのは、人間というものの不可思議さなんでしょうけど、ちょっと薄味でしたねえ。ここは割り切って、もっとドロドロいかないと。

360115_008
今村昌平だったらしっかりドロドロと、お得意の「重喜劇」にしたてあげたんだろうなあ・・・。てなわけで、ラストもなんだか嘘っぽくて、のれませんでした。そもそも蒼井優&阿部サダヲの大阪弁がちょっと嘘っぽくて(こなれてなくて)、ってあたりも残念です。

360115_005

阿部さんは常に顔が汚くて、泥とかがついている感じで、お近づきになりたくない感じでしたねええ。この役、リアルに迫るのなら、芥川賞受賞者の西村賢太先生に演じてもらいたかったところです。

蒼井優はいつもの巧さに較べると、ここでは演技の設計がうまくいってないというか、迷いがある感じでした。クレイマーの嫌ったらしさ(毒)があまり出ていなかったのも困りものです。

|

« 南青山の岡本太郎記念館 | トップページ | 新宿はやしやの昭和プレートふたたび »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/42098/72170440

この記事へのトラックバック一覧です: 「彼女がその名を知らない鳥たち」:意外にヘヴィーじゃないけれど:

» 彼女がその名を知らない鳥たち★★★・5 [パピとママ映画のblog]
「九月が永遠に続けば」「ユリゴコロ」などの沼田まほかるの人気小説を実写映画化。同居する相手の稼ぎに依存しながらも彼を嫌い、家庭のある別の男性とも関係を持つ身勝手な女と、彼女に執着するさえない中年男の関係を軸に、究極の愛とは何かを問い掛ける。メガホンを取るのは、『凶悪』などの白石和彌。クセの強い二人を、『アズミ・ハルコは行方不明』などの蒼井優と『殿、利息でござる!』などの阿部サダヲが演じる。 あらすじ:15歳年上の佐野陣治(阿部サダヲ)と共に生活している北原十和子(蒼井優)は、下品で地位も金もな... [続きを読む]

受信: 2017年11月14日 (火) 19時26分

» 彼女がその名を知らない鳥たち [映画的・絵画的・音楽的]
 『彼女がその名を知らない鳥たち』を渋谷シネパレスで見ました。 (1)蒼井優の主演作ということで映画館に行ってきました。  本作(注)の冒頭では、マンションの1室で、十和子(蒼井優)が電話をかけています。  十和子が、「そろそろ何とかしてもらわないと」「電話もこれで3回目」と言うと、電話の相手(デパートの時計売り場の店員)は「何分、メーカーが操業停止しておりまして」と答え、それに対し十和子が「それは先週聞きました」「なんだか私がゴネているみたい」「誠意が感じられません」「責任者と話がしたい」と言... [続きを読む]

受信: 2017年11月15日 (水) 18時46分

» 『彼女がその名を知らない鳥たち』 あなたも知らないかもしれない [映画のブログ]
 誰もが指摘するだろうが、『彼女がその名を知らない鳥たち』が強烈なのは、登場する人物がことごとく嫌な連中だからだ。  公式サイトの作品紹介でも、「嫌な女・十和子、下劣な男・陣治、ゲスな男・水島、クズすぎる男・黒崎」「共感度0%、不快度100%」と謳っている。こんな宣伝の映画は滅多にないが、本当だから仕方がない。  いつもトゲトゲしい十和子に感情移入する人はいないだろうし、その十和子から軽...... [続きを読む]

受信: 2017年11月16日 (木) 03時37分

» 85『彼女がその名を知らない鳥たち』 [シネマ・ジャンプストリート 映画のブログ]
泥水まみれな大傑作! 白石和彌監督の最新作 『彼女がその名を知らない鳥たち』 ~あらすじ~ 15歳年上の佐野陣治(阿部サダヲ)と共に生活している北原十和子(蒼井優)は、下品で地位も金もない佐野をさげすみながらも、彼の稼ぎに依存し自堕落に過ごしていた。ある日、彼女は8年前に別れ、いまだに思いを断ち切れない黒崎に似た妻子持ちの男と出会い、彼との情事に溺れていく。そんな折、...... [続きを読む]

受信: 2017年12月 4日 (月) 22時44分

« 南青山の岡本太郎記念館 | トップページ | 新宿はやしやの昭和プレートふたたび »