「パーティで女の子に話しかけるには」:珍妙奇天烈でした
映画『パーティで女の子に話しかけるには』は、タイトルからも予告編からも想像できないような、いや、想像を絶する珍妙奇天烈なる作品でした。終映後に隣席のカップル男性が「いやー、ごめん。思ったのと全然違ってた。」と彼女に謝っていましたが、これをデート・ムービーに選んじゃうと、普通のカップルはそういうことになります。変なカップルは、ハマるかも知れませんけど。 この邦題じゃ勘違いするよねー、と思いつつ、原題(How to Talk to Girls at Parties)でも同じなんですけどね。
さすがに『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』のジョン・キャメロン・ミッチェル監督なだけに、この作品もまた最初っから「カルト」の様相を呈しております。ライブハウスでのパンク・ライヴ場面は、かなり良い出来ですし、彼と彼女(エル・ファニング)がラブラブにあっちこっち行く場面は、みずみずしく輝いてました。
だけど、話はどんどん予想もしなかった異常な方向に進んでいきます。途中から「あ、こういう話だったのね。」と気づいた時にはもう遅いって寸法です。 (以降ネタバレあり) 宇宙人たちのヘンテコさには、かなり笑わせてもらいました。ま、それも'70-80年代のパフォーミング・アートのようでもありますけどね。
本年絶好調のエル・ファニングは、この作品でも一応魅力を発揮しておりますが、『ネオン・デーモン』『夜に生きる』『20センチュリー・ウーマン』に較べると、こっちに迫る凄さが今一つでした。 パンク女王的なニコール・キッドマンも、えれー若い!けど、あまり迫っては来ませんでした。まあ、この監督が女子にはさほど興味ないからかも知れませんが・・・。
ラストはちょっと良かったですよ。なんだか不思議な感銘を少しばかり与えてくれました。
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