「パディントン2」:前作のが上だけど、でも楽しい
映画『パディントン2』は、思わぬ傑作だった前作をスケールアップ。でも監督・脚本は前作と同じくポール・キングが担当しているので、良い仕事になっています。たっぷりと笑いや娯楽のあれこれを詰め込んで、大人も子供も楽しめるウェルメイドな作品に仕上がっています。
ですけど、大江戸は第1作の方が好き。前作の方がもっと笑えたし、もっと面白かったと思うのです。 (前作の記事はこちら↓)
http://oedo-tokio.cocolog-nifty.com/blog/2016/01/post-4519.html
英国紳士なクマ、パディントンのキュートさと性格の良さは変わりません。敵対する悪役も第1作ではニコール・キッドマン、今作ではヒュー・グラントと、こちらも役者に不足はありません。ブラウン家の皆様も前作と同じ。でもどこか物足りないのは、なぜでしょう。前作の95分に対して本作は104分。9分増えただけですが、その分少しだけ間延びしたかも。更には、笑いのセンスが、前作ほど秀逸ではなかったかも。割と「普通」の笑いでした。
良かったのは、パディントンが飛び出す絵本の中に入って、おばさんとロンドンを歩くことを夢想する場面。CGの良き使い方の見本ですね。 刑務所の場面も、こんなに明るく楽しくキュートに描かれた刑務所って、映画史上初なのではないかと思います。素敵でした。
パディントンとおばさんで盛り上げる終幕などは、ちょっと感動してしまいました。 そして移民問題で揺れるヨーロッパに、いや日本も含めて「不寛容」な世界に一石を投じる作品でもあるあたり、さすがですね。
サリー・ホーキンスの水中シーンには、予告編や広告ビジュアルで知る『シェイプ・オブ・ウォーター』(今日、アカデミー賞にもノミネートされましたね)を連想しないわけにはいきませんでした。これ、単なる偶然なの?
| 固定リンク
コメント