「早春」:恋の暴走ボーイ
映画『早春』は、あのイエジー・スコリモフスキ監督の1970年作品。つまり彼がまだ32歳の時の作品なんですね。どうりで、小恥ずかしいほど瑞々しいわけです。
幻のカルト作品の久方ぶりの公開。しかもデジタル・リマスター版ってことです(でもまあ、あの頃の映像の香りを残していて、そんなにクリアー&シャープではないのですけどね)。大江戸も初見です。 原題は“Deep End”。確かにディープ・エンドな映画なのでありました。
真っ赤なペンキが壁を滴っていくオープニング・シーンからして、アートしてます。ここに一番「若きスコリモフスキ」を感じました。
「年上おねーさんのフェロモンに暴走するDT君」って映画でした。いや、この主人公男子の恋狂いの暴走ったら、ハンパないっす。幼稚園児かよってぐらい、コドモな行動を取ります。基本的に大江戸は「バッカじゃないの」というスタンスです。うーん、やっぱり愚かですよねえ。キミの顔なら、同世代の女子たちにモテモテだろうに・・・。まあ、「恋は盲目」ってことなんでしょうね。
そのおねーさんは、ジェーン・アッシャー。久々に聞いた名前でした。おお、若き日のポール・マッカートニーの元カノではありませんか! 髪からメイクから服から、いかにも1970年という時代を背負っています。 この映画の音楽も、やはり時代を背負っていますけどね。
それにしてもあのクライマックス~エンディングには、唖然としてしまいました。ウソでしょ?!って感じ。悲劇か喜劇か??
そしてもう一つ言えることは、これ「ホットドッグが食べたくなる映画」だってこと。劇場ロビーで売ってるといいのにね。
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