「RAW ~少女のめざめ~」:ザ・トンデモ怪作
映画『RAW ~少女のめざめ~』は、想像以上の怪作。いやー、これはかなりなもんです。結構だまされたというか、こういう映画だとは思っていませんでしたね。終映後の客席の微妙な空気からも、多くの観客が同様の感想を持ったものと思われます。間違ってデート・ムービーにしちゃったらダメな映画の典型です。
で、本筋とは関係ないんですけど、この主役の少女(ギャランス・マリリエ)、上白石萌音に顔のタイプが似ております。 もひとつ関係ないんですけど、フランスの大学ってあんなにバンカラっていうか野蛮なんでしょうか? 獣医学部なのに(だから?)、えらく体育会系っていうか、この1年生=奴隷、上級生=神様 的で、このいじめのトゥー・マッチな野卑さって、いったい何なんでしょう?(『アニマル・ハウス』?)
とにかく観てるうちに予想できない展開となって行きます。こんなヘンな映画、なかなかありません。ザ・トンデモ映画です。シリアスなドラマでもあり、コメディーでもあり、ホラーでもあり、ミステリーでもあり・・・と、多面的な性質も持っています。ラストなんかほとんど笑っちゃいそうですけど、それまでの伏線を回収する見事さもありまして・・・。 フランスの女性監督ジュリア・デュクルノー、やりますねえ。次回作もどんなヘンな事やってくれるか、注目です。
『ネオン・デーモン』と2本立てにしたくなるような(滝本誠さんも大喜びしそうな)変態カルト作でありますねえ、つくづく。 観た後に、お肉やウィンナーを食べることがためらわれる映画でもあるのでした。
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