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2018年3月17日 (土)

「15時17分、パリ行き」:普通の人々

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映画『15時17分、パリ行き』は、主役の3人や列車の乗客に、事件の当事者が多く含まれているということですが、観ていて全然違和感がありませんでした。まあ本人を演じるわけですから、ナチュラルになることはなるんでしょうけれど、でもそれがうまくいかないこともありますよね。本作に関しては、役者を使った普通の映画との差異は、ありませんでした。っていうか、気にならない(まあ、英語の発声のニュアンスまでは、こちとらわかりませんけど)。

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映画で描かれる「事件」は、ものの10分ほど。それだけで終わると、ピクサーやディズニーの併映短編みたいになってしまうので、そうはなりませんでしたが、じゃあ残りの時間はどうしたのか? 主人公3人が20代半ばに至るまでの人生を描き、この事件の直前までのヨーロッパお気楽旅行を描くことで、成り立たせています。あ、あと最後に事件での功労を表彰された時のホンモノ映像が使われています(ここで、本人たちが仏大統領と一緒に写っていて、もちろん本人なんで何の違和感もなし。クリントさん、これがやりたかったんだろうなー)。

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中盤、まさかの観光映画になるので、ちょっと驚きました。このゆるゆる感がリアルな日常感を演出するとともに、その後で起こる事件の緊張感を高める役割を果たしてもいるのでしょう。

普通の人、ちょっとダメな人が、ヒーローになれるんだよ、いやむしろヒーローって普通の人がある時突然なっちゃうものなんだよという、この映画の視点とメッセージ・・・いいですね。

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大江戸はその昔、都営浅草線車内で刃物で切りつけるケンカがあった時にそばに居合わせたもので、刃物男の腕をつかんで押さえ、別の乗客が男の指を開いて刃物を離させ、おとなしくなった男(初老の小男でしたが)を次の駅で駅員に引き渡しました。 ね、誰だってヒーローでしょ。でも勲章はおろか何にももらわなかったけどね。

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