「欲望の翼」:アジアならではのカッコ良さ
映画『欲望の翼』がデジタル・リマスター版で再公開されているので、Bunkamuraル・シネマで観ました。小生はこの作品を観逃していて、初めてです。
映像と雰囲気を楽しむための映画と言えるでしょう。ストーリーがあるわけではなく、むしろ男と女の百景をスケッチしたという印象。
で、そこに出て来る香港の俳優たちがみなカッコイイのです。男も女も、堂々とスタイリッシュで、アジア人のカッコ良さってものを存分に放っています。 そこまでカッコイイですかい?って感じのレスリー・チャンも、妙にキザに&やんちゃ風に、キマッています。 でも最高にダンディーで惚れ惚れしちゃうのが、ラストに突如登場するトニー・レオン。彼の身づくろい場面の一挙手一投足のカッコ良さと来たら・・・! キザが板についてます。
闇の多いクリストファー・ドイルの撮影もカッコイイのですが、称えるべきは冒頭のタイトルバックとラストに二度出て来る熱帯ジャングルの映像。夢のような異世界感覚を漂わせ、忘れがたい映像となっています。
まあ作品全体としては、そんなに素晴らしいと思ったわけではないし、ウォン・カーウァイだったら『恋する惑星』『天使の涙』あたりの方が好きですけど、このアジアならではのカッコ良さを狙ったスタイルって貴重ですよね。あとは、魅惑のラテン・ミュージック。これがまた似合うんです。
| 固定リンク
コメント