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2018年4月30日 (月)

「“のん”ひとり展 女の子は牙をむく」

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渋谷スペイン坂のGALLERY X BY PARCOで開催中の『“のん”ひとり展 女の子は牙をむく』(~5/8)を観てきました。

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昨年来「創作あーちすと」という肩書をつけて、数々のクリエイションを発表しているのん。今回はいちおうその集大成的な作品展です。

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会場内には、タブローをはじめ、壁画あり、衣服の作品あり、巨大ハムスター(?)あり・・・と、にぎやか。

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300円のガチャガチャで売ってる「牙ッヂ」なる缶バッヂもありました。販売グッズとしては、他にもトートバッグやらマグカップやら絵はがきやらTシャツやらキーホルダーやらクリアファイルやらがありましたよん。

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のん画伯の絵は、具象、抽象、マンガ風など取り交ぜていろいろ。きれいな色で描かれた抽象作品なんかは、結構好きでした。色彩に才能が感じられなくもないのです。

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入口そばでいきなり目立っていた赤い恐竜が牙をむいているような作品などは、かなり力のある秀作でした。

そうそう、この展覧会は入場料500円(おみくじ付)ってことなんですが、入口でもらった栞(しおり)みたいなおみくじには「大牙凶」とありました。ひえ~。

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PARCO出版による展覧会図録(税込2,700円)を買いましたが、この表紙が牙の生えた口の形に切り抜いてあって、そこからのんの顔がのぞいているというもの。作品と共に、のんの写真も数多く登場し、インタビューもありました。なかなか結構なご本です(帯に「自信作!」と書いてありました(笑))。

展覧会最終日の5月8日には、渋谷クアトロで「のんシガレッツ」のワンマンライブです(行きます)。そして翌9日にはファーストアルバム『スーパーヒーローズ』の発売です(CD+DVD予約しました)。 のってます、のん!

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2018年4月29日 (日)

「さよなら、僕のマンハッタン」:夜郎自大な主人公

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映画『さよなら、僕のマンハッタン』は、小品の方が力を発揮するマーク・ウェッブ監督のニューヨークものってことで期待したのですが、うーん、小生にはダメでした。

なんかニューヨークの魅力が意外と希薄ですし、88分と短い映画の割に、弛緩した場面が多いし、物語自体が嫌な感じですし・・・

いや、それよりもこれよりも、主役の青年のキャラクターが嫌なんです。そして演じる「カラム・ターナーの顔が、なんか気持ち悪いというか不快なのです。大きなメガネで、デビュー当初のエルヴィス・コステロみたいでもあるのですが、なんかとても落ち着かない気分にさせる顔だし、酷薄そうでもあるし、もしかしたら悪役をやると成功する顔なのかも知れません。イギリスの若手って、時々そういう嫌な顔の人が出て来ますよね。『ダンケルク』や『聖なる鹿殺し』のバリー・コーガンとか。

この主人公、ナイーヴにも程があるというか、かなり世間知らずで夜郎自大で迷惑な奴です。自意識が肥大し過ぎちゃって、それに同情や共感などできません。ラスト、あれでいいの?

ジェフ・ブリッジズのエピソードだけは、なるほどねって感じなのですが、「だからどうした?」と言えなくもありません。

ピアース<007>ブロスナンって、いい感じに年とってきましたね。昔は大根って感じだったけど、ぐっといい味わいの役者になりました。 そしてケイト・ベッキンセイルって、もう44歳になったのですね(その割には若いけど)。びっくりです。

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2018年4月27日 (金)

ハリルホジッチの解任について

サッカー日本代表のハリルホジッチ元監督が、来日記者会見を行いましたね。この件に関しては、大江戸はほぼハリルの味方です。日本サッカー協会(JFA)というか、田嶋会長の方が問題じゃないの?と思う非常識さは主に3つあります。

1.なぜW杯2ケ月前に? : 解任するのは雇い主であるJFAの権利だとして、それまでにも何度もタイミングはあったはずです。もうここまで来たら、変えるメリットよりデメリットの方が大きいのは自明の理と思えます。そして何か決定的な理由が示されない中、この残酷なタイミングでの解任というのは、あまりにも非人道的というか、人としてどうなのか?って気がします。巷間では、これでは今後多くの監督が日本代表監督就任に二の足を踏むだろうと言っていますが、もっともです。そもそもこのタイミングじゃあ、後任の西野さんだってなすすべなしではありませんか。

2.手続きが違うのでは? : 田嶋会長がパリのホテルでハリルホジッチにいきなり解任を告げたそうですが、その前にやるべき事をやったのでしょうか? 世の中では、目標を与えてそれが達成できなければ首を切るということはありますが、W杯出場権を1位通過で獲得し(目標を達成し)、テストマッチで本番に備えていた段階なのに。この段階の勝敗や選手起用は、本番へのテストや布石ですよ。なのに、なぜ? せめて事前に警告するとかしないのは、非常にアンフェア。つまり、協会側こそ「コミュニケーションに問題があった」のでは?

3.コミュニケーションに問題ありって? : そもそもこれが謎のフレーズです。コミュニケーションの問題って、何でしょうか? 意思の疎通がうまくいかないのは、日本人と日本人の間でだって、しょっちゅう起こる話です。それに、その理由で解任に至るとしたら「一部のスター選手>監督」という図式なわけですよね。解任当初からの報道でも、「あの選手とあの選手が」とか「反乱」とか「直訴」とか、あるいは「スポンサーの大企業が」とか「代理店が」とか言われてますが、勘繰りたくもなるし、それがほとんど当たっていそうな気がしてなりません。

いずれにせよ、時計はもう元には戻りません。3年かけて積み上げて来たハリルホジッチの日本代表が、その完成形も結果も我々に見せることなく消滅してしまったことは、日本サッカーの後退以外の何物でもありません。「勝負師」ハリルホジッチがあっと言わせてくれる(と期待していた)W杯本番を目にすることはできず、急造の西野ジャパンが勝とうが負けようが(なかなか勝てるものではないと思いますが)、日本に残るものは、蓄積するものは、何もないのです。

今回の解任劇は、多くの美点を持つはずの日本人の「ダークな面」「不可解で理不尽な悪印象」を、世界に喧伝することになってしまったのではと、非常に残念なのであります。

 

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2018年4月26日 (木)

「ミスミソウ」:反撃!(やったれ!)

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映画『ミスミソウ』は、残酷ないじめをハードに描き、そしてそれへの反撃を更にハードに描いた問題作。そして、血と悪意と人間のダークサイド=暗い狂気へのこだわりってことでは、まさに内藤瑛亮監督らしい嫌な感じにあふれた作品です。

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(以降少々ネタバレあり) とはいえ、いじめられっ子が反撃に転じる場面では、(心の中で)快哉を叫んだのも事実。まあ、こういうのは、健さんの任侠映画の昔からある基本パターンではあるのですが・・・。そして、この映画、一連のいじめ描写からある事件を経て、リベンジが始まるあたりまでがやけに短いのです。上映時間が114分あるのはあらかじめ知っていただけに、「あれ?こんなにどんどん進んじゃっていいの? 30分でここまで来ちゃったら、この後どうしてもたせるの?」って感じでした。

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まあ結果的には、もちました。 それ以降はほとんど、雪原を鮮血が染める復讐劇+αを描いていくわけですが、多少のペースダウンはあるものの、しっかり最後まで見せてくれました。ホラー映画的な「殺し方のショー」の要素もありますが、その中に、「怒り」や「哀しみ」や「愛」が感じ取れる作風は、『先生を流産させる会』や『パズル』にも共通する内藤瑛亮らしさなのでしょう。

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「これだけ中学生が行方不明になっているのになぜ捜索活動が始まらないんだ?(探せばすぐに見つかるだろうに)」とか、脚本の穴というか、わざと触れずに済ませている所が色々あるのですが、そういうのってプロの映画としてはどうなんでしょうね? 片目ぐらいはつぶってもいいのですが、もう片目にも入ってきちゃうんですよねー、ツッコミ所が。 本作の脚本家はあの女優(&監督&作家)の唯野未歩子だったと知って、びっくり。最近見ないと思ったら、こういうこともやっていたんですねー。

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2018年4月25日 (水)

今日の点取占い280

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時計をおくらせたのはだれだ   5点

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2018年4月24日 (火)

「娼年」:堂々のR18+

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映画『娼年』は、R18+にふさわしい「思った以上の衝撃作」。シネコンで堂々上映してることにちょっと戸惑いを覚えるほどのエロさです。それも「朝ドラ俳優」松坂桃李にここまでやらせるという大胆不敵さ。だって、全篇の半分ぐらいで全裸でイタシてるんじゃないかな、桃李くん。まあ、もっともこれより前に本編の監督・三浦大輔とタッグを組んだこの作品の舞台版があったわけなんですけどね。

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三浦監督の映画『愛の渦』が、いくらカメラを動かしても演劇的な匂いが消えなかったのとは対照的に、こちらの作品は確実に映画になっています。それはやはり『愛の渦』が連続した時間内の物語なのに対して、『娼年』は断続的な時間における物語だということに起因しているのだと思います。品格と艶のある撮影の良さも、映画感を出すことに一役買っています。撮影は、「Jam Eh I」という名の広告界の俊英が手がけたようです。

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三浦大輔監督は映画化に当たって、全てのカラミ場面を「振り付け」たのだそうですが、そのようなコレオグラフィーの効果は確かに出ています。しかも、全然わざとらしいことはなく。もちろん適切かつ(ところどころ)異常なカット割りのおかげで、振り付けが生きたということは間違いありません。

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松坂桃李の(いわゆる「体当たり」の)熱演、好演は言うまでもありませんが、ミステリアスでクールな真飛聖はじめ、冨手麻妙、大谷麻衣らもいい芝居をしています。大江戸が昨年度の新人賞を与えた桜井ユキ(『THE LIMIT OF SLEEPING BEAUTY  リミット・オブ・スリーピング ビューティー』)も出ていましたが、今回は演技的には今一つ。 また、ともすればキワモノになりそうな題材だけに、西岡徳馬と江波杏子の出演が箔をつけておりました(二人とも笑っちゃうキャラクターでしたけど)。

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2018年4月23日 (月)

「パシフィック・リム アップライジング」:変な東京の隣の富士山

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映画『パシフィック・リム アップライジング』は、ギレルモ・デル・トロが監督を降りたってことがすべて(『シェイプ・オブ・ウォーター』がありましたからね)。日本愛に満ちた上出来の第1作から後退して、最近どこにでもあるような派手で個性のないVFXばかりの作品になっておりました。「怪獣+巨大ロボット映画」だったのが、完全に「巨大ロボット映画(+おまけにちょっとだけ怪獣)」になっちゃいましたからね。巨大ロボットに興味のない大江戸にとっては、残念な展開です。

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暗い闇とデル・トロ・カラーの深いグリーンが支配していた前作に較べると、本作は全部が昼の光の下。つまんない絵になってはおりました。絵のみならず、キャラクターも、物語も、みんな薄っぺらで、近年よくあるハリウッドの「この手の映画」の典型みたいになっちゃってます。ほとんど『トランスフォーマー』ですもん。

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いずれにしても、小生は もっとKAIJUを見たかったんですよ。ここまでロボット中心にされちゃうとねえ(それなら、『トランスフォーマー』でいいじゃん)。 (資本の影響とはいえ)妙に中国パワー増量でもありますし・・・。

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でも最高にムムムと首をひねったのは、クライマックスの東京決戦。なんだこの東京? 権利問題をくぐり抜けるために、実際のビルや広告や看板を使わなかったってことなのでしょうけれど、へんなの(ニューヨークだったら、ちゃんと作るくせに)。街や看板にもチャイナ・エッセンスが感じられます。 そして(感覚的には)吉祥寺あたりに富士山がそびえてます。おまけに富士山の噴火口にはオレンジ色のマグマが見えてるし。・・・なんでもありですね。

 

 

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2018年4月22日 (日)

サッカー女子代表、アジア杯連覇!!

サッカー女子日本代表が見事アジア・チャンピオンになりましたね。AFCアジアカップの決勝戦でオーストラリアを1-0で下しての連覇となりました。この大会の1次リーグ最終戦と同じ対戦相手となったわけですが、その試合では後半最後に同点になってからは互いにドロー狙いで阿吽の呼吸のボール回しというもやもやが残ったため、すっきりした決着をここでつけることができて、良かったです。

中二日~三日の連戦というハードな日程の中、ギリギリまで走って粘ってという日本のサッカーは他チームよりも消耗が激しいと思うのですが、そんなことは関係なく最後まで元気に走り切っていました。岩渕(FWで全試合フル出場!)や中島の献身的な精一杯の走りは、実に感動的でした。

大会を通して、試合を経るごとに選手たちが成長していくというのも、良い時の日本女子のパターン。市瀬、長谷川ら若手がどんどん自信をつけて、見事なプレーをするようになりました。ベテランと若手の融合、世代交代が、男子代表よりもうまく行ってるんじゃないでしょうか。それに限らず、オシムが目指していた「日本的なサッカー」とはこれのことではないかと2011年のワールドカップ優勝時と同じことを、改めて思いました。男子もそう考えて、ぶれずにそこを追究すべきだと思うんですけどねえ。走って走って、コンパクトな陣形で数的優位を作って、ボールを奪ってから速攻で仕留める。そして守りは最後まで体を張って、粘り強く。全員守備全員攻撃です。(あれ?ベルマーレのサッカーみたいだ。)

とにかく、おめでとう!です。これ男子だったら、すごいニュースになっているところなのですが、残念ながら一般的にはほとんど話題になっていない(知られていない)状況です。うーむ、困ったもんです。 でも岩渕真奈が大会MVPに選ばれたのは、当然ながら良かったです。技術の高さに加えて、ゴールへの姿勢、懸命に前線からの守備を90分続けるタフネス・・・今大会の岩渕をMVPに選ばなかったら、その人の目は節穴ですからね。

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2018年4月21日 (土)

ベルマーレ、マリノスと激闘4-4ドロー

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日産スタジアムで横浜Fマリノスvs.湘南ベルマーレを観戦。ゴール裏で観ておりましたが、客席上部にこんなモニターがついていたりします(昔からだけど)。いいですねえ。

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でっかいスタジアムだけど、埼スタとは違って、嫌な威圧感は無く、そこそこフレンドリーです。通路の柱のデジタルサイネージにチーム・エンブレムを映し出してくれてました。そもそも(当たり前だけど)ゴール裏全部をアウェイチーム用にしてくれてます。埼スタだと、1/3ぐらいのエリアにぎゅうぎゅう詰めにされちゃいますからねえ。

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試合はアッと驚く展開に! 8分にアレン ステバノヴィッチがドリブル独走してからのゴールで先制!このゴールは後からオウンゴールに訂正されたのですが、加入後初のゴールです。前節も調子よかったですからねえ(最大の決定機を外した場面意外は)。

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その後はもう「殴り合い」のシーソーゲームです。前半を終わった時点で、3-4で湘南が1点のリード。もうボカスカ点が入ります。 マリノスのGK飯倉が常にスゴイ高い位置でプレイしてるなー、これ超ロングシュート決まるよなーと思っていたら、菊地俊介がやってくれました。そりゃ狙うよね。気持ちよかったっす。

_20180421_165315マリノス前半の3点は、ウーゴ ヴィエイラのハットトリック。ベルマーレの4点中3点もアレン ステバノヴィッチのハットだったのですが(スタジアムの表示はそうなっていたし、後からダイジェスト動画を観たら、アナウンサーもそう言っていた)、後からOGに変更になって残念でした。

後半は早めに4-4の同点になってからは、ほとんどの時間帯をマリノスが攻め、ベルマーレがギリギリ守り抜く展開。互いに決定力を欠き、そのままドローとなりました。

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うーん、8点が乱れ飛ぶ、なんか不思議な試合でした。前半1-3で湘南リードとなった時に、なんか舞い上がっちゃったのかなあ。いくらなんでもウーゴに取られ過ぎです。もっと落ち着いて相手の勢いを削ぐ、いなす、そんな「大人」の戦いはまだできないみたいです。まあ2点リードって状況に「慣れてない」ってことが、全てかも知れませんけど。

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試合終了の笛が鳴ると、両チームとも何人かの選手が座り込んだり倒れたりしていました。タフな試合ではありました。

勝てた試合だったよなあとの思いもありますが、でもまあ考えてみれば、敵地での勝ち点1ですから、まずまずの結果です。

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「湘南の暴れん坊」らしい試合と言えば、まあそうですよね。 それにしても4点取っても勝てないなんて、・・・なんて日だ!

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2018年4月20日 (金)

「ウォーリーをさがせ!展」@松屋銀座

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松屋銀座で『ウォーリーをさがせ!展』(~5/7)を観ました。変わり種です。いやー、これが展覧会になるとは思いもしませんでしたねえ。普通この発想はありません。ちょっと思いついても、「あ、これ無理だ。展覧会には向かない。」となっちゃうはずなのです。この企画を展覧会の形に仕立て上げた人は、相当なアイディアと根性を持っていると見ました。

「原画150点 日本初公開!」と書いてあります。まあ、そうでしょうね。こんな展覧会なかったわけですから。さて、どんな出来になっているのでしょうか?

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で、意外と展覧会になってました。ベースは原画展示なのですが、そこに拡大パネルやビデオ・コンテンツや日本の3人のアーティストによるトリビュート製作などの工夫を凝らして、けっこうたっぷりと楽しめました。

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とにかく、見ちゃいますよねー。どうしても探しちゃいます。で、探せたり探せなかったりしながら(そう長時間は見なかったので)、ウォーリーの本を読むように、とにかく探しちゃうのでした。大江戸は夜の閉場間近に行ったので、ゆったりじっくり見ることができましたけど、昼間や混んでる日はどうなんでしょうねえ。ちょっと心配です。

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出口付近には、日本の3人のアーティスト(写真家、建築家、グラフィックデザイナー)によるトリビュート製作が展示されていました。特に建築模型で渋谷スクランブル交差点を思わせる(でも違う)光景を作り上げたのなんか、細かくて面白かったなあ。

出口を出た所の物販コーナーが、今回(いつも以上に)圧巻でした! ウォーリーをネタに、これだけ多種多様なグッズを用意できるとは、想像を絶する世界です。衣食住にまたがり、それはもう「こんなもんまで作りますか!」的な驚きなのでした。特にウォーリーのファンじゃなくて、良かったです。ファンだったら、大枚を散財してしまうところでした。 それにしてもウォーリーって、アメリカ版の『くいだおれ太郎』ですよねえ。

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2018年4月19日 (木)

さくら伊達巻となっ!

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支援者の方から頂戴しました。小田原・籠清(かごせい)の『さくら伊達巻』です。

籠清は知ってる人は知っている小田原の蒲鉾屋さんというか練り物屋さん。

大江戸はおせち料理の中で一番好きというぐらいの伊達巻ファン。伊達 巻男(だて まきお)に改名したいぐらいです(ウソ)。しかも桜(チェリー)関係の味や香りが好きということもあり、こんなものをいただいちゃったわけです。

(桜、チェリーに関してはこちら↓)

http://oedo-tokio.cocolog-nifty.com/blog/2018/03/post-6909.html

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さて、切ってみるとこの通り、・・・ハムっぽいです、見かけは。実にハムの色です。あ、でもハムよりもむしろ「スパム」かも。これ、イメージ的には桜の色なんでしょうか? 海苔っぽい緑色が散見されるのは、桜葉ですね。

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寄りで見ても、やっぱりスパムっぽいです。で、味なんですけど、うーん、確かに桜葉入りの伊達巻。それ以上でもそれ以下でもない感じ。良い材料を使っていることが感じられるし、生地のしっとり感、じゅわっと感もグッドです。そして桜もちみたいな香りがかなり濃厚です。季節のお楽しみとは言えますが・・・どうでしょう?

やっぱり伊達巻は「プレーン」に限りますね。プレーンなら、何切れでも食べられちゃいますが、これは一切れで「あ、わかりました。なるほど。」ってなっちゃう感じです。ちょっとクセが強すぎるなあ。

好きなもの同士を掛け合わせても、超好きなものになるとは限らないということの例証でありましょう。 あ、でも、こんな珍奇なものをお恵みくださった支援者の方には、深謝なのであります。

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2018年4月18日 (水)

日本女子代表、決勝進出!

女子サッカーAFCアジアチャンピオンズカップの準決勝、日本は中国を3-1で下して決勝進出を決めました。これ深夜の2時-4時ぐらいにやっていたので、録画しておいて夜帰ってから見たのですが、それまで普通に勝敗などの情報が入って来ませんでした。そういうわけで、ナマで見るのと同じようなハラハラドキドキ感と勝利の感激を味わうことができました。ラッキー!

でもそれは不幸なことかも知れなくて、つまりメディアがほとんど報道してくれないってことなんですよね。男子で同じような大会があった時にここまで来たら、それはもう大騒ぎになりますよ。なのに今日は、スマホやPCで普通にネットニュースとか見てても、せいぜい岩渕がゴールを決めたらしいってことしかわからなかったし(見出しは目に入っちゃうのですが、それ以上は読まないようにしていたので)、TVのニュースや情報番組でも(小生が接した限りでは)やらなかったし、あとは夕刊を読むのを待っただけ。それでこの試合の情報がシャットアウトできちゃうってのは、ある意味哀しいですよねえ。みんな、今復活しつつある女子代表に、もっと注目しましょうよ!

相変わらず感動的な岩渕の運動量とFWとしての見事なパフォーマンス!そして見事な先制ゴールも決めました! 宇津木は渋く&強く効いてましたし、長谷川はミスも多かったけど、やはりファンタスティックな存在です。 こう見ていくと、右SBの清水が、少々見劣りしてしまうことは否めませんねえ。でもまだこれからの伸びしろがありますので、期待して待ちましょう。

決勝の相手は、1次リーグ最終戦で引き分けた(しかも勝ち試合を引き分けにされた)オーストラリア。高倉監督の見事なマネージメントで、選手をターンオーバーさせながらうまく休ませてますので、この決勝にはベストメンバーで臨めると思います。エース岩渕だけが、ほぼ出ずっぱりで心配なのですが、今日の調子を見てると、きっとやってくれることと思います。ここでアジアのタイトルを獲っておくこと、この大会の2連覇を決めることは、今後の日本女子サッカー界にとって、非常に重要ですからね。応援しましょう!

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2018年4月17日 (火)

「ロンドン、人生はじめます」:ダイアン・キートンがおしゃれ

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映画『ロンドン、人生はじめます』を試写会で観ました。原題は“Hampstead”。そう、ロンドン郊外の住宅地ハムステッドのこと。この邦題、明らかに同じダイアン・キートン主演の『ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります』を意識していますよね。だったらいっそのこと、『パリ なんたらかんたら』(『東京 なんちゃらかんちゃら』でもいいのですけど)とか作ってもらって、三部作にしてほしいところです。

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ダイアン・キートン、今年で72歳です。遠目から見ると、まだまだ若々しいのですが、アップで寄るとさすがにシワだらけです。まあ、それだけ手を入れずナチュラルだってことの証ですよね。お召し物が小粋でことごとく素敵です。マニッシュルックや帽子やメガネやストールやベルトや・・・って、ほぼアニー・ホール・ルックのシニア版ではありませんか。スタイルはいいし、さすがの着こなし巧者健在です。

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本作では彼女のキャラクターが生きてます。当て書きなのでしょうか、まさに現在のダイアン・キートンって感じです。 一方のブレンダン・グリーソンも非常にいい味を出してます。口数少ない(そして、ちょっとお茶目な)大男の味わい深さ。この二人の結びつき、恋の進展に不自然感が無いのが良い点です。

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ただ、この映画、あまりテンポが良くなくて、そこが難点です。ムダに長いシーンが多いのですよね。もっと筋肉質に摘めるのに。 そして終盤のまとめ方なんかも強引かつ疑問が残る感じで、あまり感心しなかったのであります。

ところでこのお話、「実話をもとにしている」と最後に出て驚きました。もちろんフィクション部分が大きいとは思いますが、どこまでが事実だったのかが気になるところではあります。

あ、そうそう、この映画のエグゼクティブ・プロデューサーとして、かのハーヴェイ・ワインスタインが名を連ねておりました。

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2018年4月16日 (月)

「ワンダーストラック」:見事な1927/1977の再現

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映画『ワンダーストラック』は、トッド・ヘインズ監督作品ですが、原作&脚本があの傑作『ヒューゴの不思議な発明』のブライアン・セルズニックと聞いては、そして予告編に流れるデイヴィッド・ボウイの『スペース・オディティ』を聴いて、大変期待しておりました。“Wonderstruck”ってタイトルもカッコイイですし。

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1927年(モノクロ)と1977年(カラー)の世界を交互に描いていきます。とにかくその時代考証と再現;美術と衣装の見事な再現に目を見張ってしまいます。ここまで徹底してやるというのは、さすがにトッド・ヘインズなのです。服のみならず、靴からバッグから髪型から帽子から・・・すべてにわたって圧巻の再現力なのです。セット多用なのかと思ったら、かなり実在する建物や風景に手を入れて使っているようで、そこらもびっくりです。

362259_001音楽も「ザ・劇伴」って感じで、見事にその場面を説明するような音楽のつけ方をしています。しかもかなりべったりと、延々つけていくのです。そう、まるで篇中に出て来るサイレント映画のような音楽の使い方なのです。

両世代の主人公ともが聾唖者だというのも、これまでLGBTを扱い続けて来たトッド・ヘインズの姿勢の延長線上でしょう。

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そして、アメリカ自然史博物館です! 1927年にも1977年にも変わらぬ存在だったからこそ成り立ちます。大江戸は4回行ったことがある大好きなミュージアムです。モノクロとカラーで描かれるその展示や、見入る人々。ああ、また行きたいものです。ちなみに小生が大大大好きなシロナガスクジラの模型(ほの暗い大展示室の上空に浮かんでいる)も出て来ましたよ。

ただ映画は、終盤に至って(妙に説明的になって)失速していったのが残念でした。もっと“Wonder”で押していった方が良かったのにね。

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2018年4月15日 (日)

湘南、優位な試合も0-2敗戦

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暖かな午後、BMWスタジアムで湘南vs.広島を観戦。ようやくスタジアム・ビールがおいしい季節になってまいりました(寒い時は、やはりねえ…)。

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ホームのベルマーレは、無敗の首位サンフレッチェに一泡吹かせたいところだったのですが・・・。

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週2回の公式戦という過密日程のおかげで、色々と選手をやりくりしてのスタメンでした。アンドレバイアや大野や菊地や秋野や高山がいないスタメンです。アレン・ステバノヴィッチや坂や斎藤未月が先発して、山根がキャプテンマークです。これで大丈夫かなーという一抹の不安も・・・

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ところが、結構いい感じに戦えてたんですねー、これが。ボールを支配して、上手なパス回しからチャンスを作れていました、連動したボール奪取に成功し、セカンドボールも拾えていて、DFもあまり危なげなく・・・と、どちらが首位?って感じの良いサッカーを戦えていたのです。しかしゴール前でのアイディアの無さと決定力の無さはいつも通り。惜しいチャンスを決め損ない続けていると、勝利の女神は相手チームに微笑んじゃうんですよねー。ステバノヴィッチが非常に良いパフォーマンスを見せていたのに、最大の決定機であのシュートミスとは!!

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明らかに優勢だった前半を0-0で折り返し、終わってみれば0-2の敗戦(広島・パトリックの2得点)。うーん、最終的には「パトリック(のような選手)がいるチームといないチームの差」みたいなゲームになってしまいました。辛いところです。先制点なんて、CKでマークついてるのに打点の高さでやられちゃってますもんねえ。こういうスーパーな選手がいるのがJ1。じゃあそれに対して、どう戦ってどう勝つのか?というテーマは、今年も大きく立ちはだかっております。

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今日はミキッチが古巣サンフレッチェ相手に、途中出場。まだベルマーレに来てから「輝き」は見せておりません。今日も普通の出来でした。試合後に広島の選手とユニフォームを交換しておりました。

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さて、ベルマーレクイーンの5名様ですが、「ロンドさんを追うゾンビの群れ」みたいな写真ですね、これ。

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きっちり応援してくれましたが、今日は勝利の女神にはなれませんでした。

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試合前のベルマーレの円陣ダッシュは有名ですが、ロンドさんとクイーンもそれに合わせてダッシュしてたのですね。今日初めて気がつきました(たぶん最近始めたのだと思います)。

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2018年4月14日 (土)

サッカー女子代表、W杯出場おめでとう!

女子サッカーAFCアジアカップの1次リーグ3試合をTV観戦しましたが、女子代表、ここに来て随分と良くなってきましたね。だいぶ「良かった頃のなでしこ」に近いクォリティのサッカーができるようになっています。そして何よりも、一所懸命走って複数名でボールを奪うサッカー、ギリギリの粘りでピンチを防ぎチャンスを生み出すサッカーができています。

韓国やオーストラリアを相手にしても、細かいパスをつないで回せるし、前線からの守備でボールを奪ったり数的優位を作ったりできていて、「そうそう、そうでなくっちゃ」って感じですし、こういう「らしい」サッカーがなんでここ3~4年まったくできなかったんだろう?と思ってしまいました。

岩渕が感動的に走り回って、しかも守備にも奔走して、ゴールへの姿勢も抜群で、3試合通して見事でした。韓国戦、オーストラリア戦での菅沢のフィジカルと粘りも頼もしかったし、復活した川澄は相変わらず走り回って効いてました。長谷川唯の攻撃力とセンスもいいですねー。楽しみな選手です。温存されてオーストラリア戦でやっと出て来たごひいきの宇津木選手は、攻守とも見事!さすがです。 

そしてDFでは、熊谷の安定した頼もしさに加えて、最年少(20歳)の市瀬が驚くほど見事なパフォーマンスを見せてくれました。 GK山下はちょっと物足りなく不安定に見えた(特にオーストラリア戦)のですが・・・(まあ山根が出てる時よりはハラハラせずに済みました)。

オーストラリア戦の後半18分の得点は見事にDFを崩しました。素晴らしい連携ゴールでした。その後オーストラリアの脚が止まり、追加点が絶対取れそうな展開の中、41分にGKのミスと言ってもいい失点をしてしまい、同点に。そこから試合終了までの6分間は、ベンチ指令により両チーム阿吽の呼吸でボールを回すだけの展開。ちょっと残念な気もしましたが、とにかくワールドカップの出場権を獲ることが第一優先の目的だったわけですから、結果これで良しです(オリンピック出場権を失ってしまったチームなだけに)。

女子代表の皆さん、おめでとうございます! ワールドカップでの活躍を期待しております!

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2018年4月12日 (木)

曺貴裁監督の新刊×2

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最近出た2種類の曺貴裁(チョウ キジェ)本を読みました。あ、曺さんはJ1湘南ベルマーレの監督です。J1で現在最長の7年目という長期政権を継続中です。

まずは(株)カンゼンの『育成主義』。サブタイトルに「選手を育てて結果を出すプロサッカー監督の行動哲学」とありまして、中身も「組織論」「育成論」「蹴球論」の3章から成り立っているという、かなりビジネス本的な色合いがあります。熱い言葉で語る人ですし、ぶれない姿勢で「人を育てる」ことに情熱を傾けているので、ビジネス本としてまとめやすいのでありましょう。

まあ小生のように、必ず試合後の監督インタビューをネットで読んだりしているベルマーレ・ファンには、特に目新しい内容はないのですが、それでもまとめて読むことによって曺監督の思想が明快になります。この人、本当にぶれないですね。 あと、選手の名を挙げて実例たっぷりに語られるあれこれは、ファンとしてはやはり興味深いものでした。

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そしてもう一冊は、産業能率大学出版部の『監督・曺貴裁の指導論』です。こちらのサブタイトルは、「選手を伸ばす30のエピソード」。やはり「育成」ってことですね。だから2冊とも、内容的にはほぼ一緒。監督在任期間6年間(昨シーズンまで)の、選手の指導法や成長を記してあります。こちらも多分にビジネス本的でありますが、曺さんっていう題材は、どうしてもそうなっちゃうんですよね。書いているのがベルマーレ番的なサッカー・ジャーナリストの隈本大吾さんなので、戦術や試合の話も書きますけど(まあそれは『育成主義』にも出て来るんですけど)、基本的にはチーム・マネージメントやリーダー論の方が中心になります。

もうこうなったら、曺さんにはファーガソン監督(マンチェスター・ユナイテッド)の27年間を目指していただきたいものだと思います。

ライザップの傘下にベルマーレが入ることになりましたが、金銭面で泣かされ続けたクラブなだけに、とてもありがたいことです。でも、これからも「お金じゃない」チームや選手を育て上げていってもらいたいものだと切に願います。

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2018年4月11日 (水)

「アイスと雨音」:74分1本勝負

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映画『アイスと雨音』は、74分ワンカットが話題ですね。でも2016年に公開された『ヴィクトリア』は、なんと倍近い139分ワンカットだったりしますけどね(『東京温度』内の記事はこちら↓)。

http://oedo-tokio.cocolog-nifty.com/blog/2016/06/post-e998.html#_ga=2.210836309.1133162441.1523455476-661712036.1523281054

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フィルムの時代には(&大型カメラの時代には)出来っこなかったことが、割とできちゃう時代になっております。もちろん段取りだとかリハーサルの事を考えると、気が遠くなりそうですが、それでも努力とプランニングで何とかやれちゃうんですよね。

ただ本作の面白いのは、ワンカットの中で1ヶ月間が経過していくってこと。まあ画面に「1週間前」とか表示されるからわかるってところはありますが、心意気や良しです。

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大江戸が熟知している下北沢の街がライブ感覚バッチリに背景となっております。人通りがある中での一発撮りは、大変だったでありましょうねえ。

松居大悟監督(出演も)作品では『私たちのハァハァ』が大好きで、公開年の邦画第1位に挙げた大江戸ですが、うーん、今回はちょっとノれませんでした。後半の主人公たちの反撥や無軌道ぶりに、むしろ引いてしまいました。

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さらにドン引きになってしまったのは、芝居の後ろに登場して熱唱するMOROHAの存在。まあ、その手法は実験だからいいとして、この歌詞とか歌い方とか佇まいとかが、ごめんなさい大江戸には合いませんでした。

群像劇ではありますが、一番の主役と言うべき森田想が、『私たちのハァハァ』の大関れいかにちょっと似ておりました(髪を束ねるとむしろ蒼井優に似てたりしましたが)。それにしても、すっごい八の字眉毛ですね。

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2018年4月10日 (火)

「トレイン・ミッション」:アクションと空間の描写がヘタで・・・

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『トレイン・ミッション』ってタイトルは、いかにもインチキ英語の邦題くさいなーと思ったら、原題は、“The commuter”=通勤電車でした。まあ『通勤電車』じゃ昭和のコメディみたいで、この映画のタイトルにはできませんもんね(ちなみに市川崑監督に傑作『満員電車』っていう風刺コメディがあります)。

※アップ後に佐藤秀さんからご指摘があり、再度調べてみたところ、一般的には“commuter”は「通勤者」でした。失礼しました。

遅れて来たアクションスター、リーアム・ニーソン主演。リーアムさんって、いつもやたらと家族思いキャラですね。

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冒頭のご家庭シーンを除けば、ほぼ全編が電車内という限定空間ミステリー・アクションです。まあ娯楽作品として、とりあえず楽しませてくれますが、新しさは何もありません。むしろ当世珍しいぐらいの古典的(正統派の)展開で、観たような場面の積み重ねです。今日びこういう作品(地に足の着いた娯楽アクション)の公開は減ったので、ある意味貴重と言えるかもしれませんね。

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終盤にはド派手な見せ場も用意されているのですが、基本的にはリーアムお父さんがその肉体(と頭脳)で奮闘しております。

で、問題なのはこの監督(ジャウマ・コレット=セラ)の演出力がイマイチイマニなこと。特にアクション描写においては、(編集も含め)位置関係とか空間の描出とかがちゃんと成されていなくて、「何がどうなってるのかわからない」状態。つまりはヘタなんだよなー。

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(以降ネタバレあり) 終盤で笑っちゃったのは、悪い奴から狙われている人物が名乗りを上げると、他の乗客たちが「いや、私が○○だ」「いやいや、オレこそが○○だ」「いいえ、あたしが・・・」って具合に、みんなで攪乱するところ。こんな使い古されたネタの使用って、恥ずかしい以前にギャグとしか思えないだろー! いや、観てる方が恥ずかしくなって、まいりました。

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2018年4月 9日 (月)

「ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男」:キュートな頑固親父

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映画『ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男』は、かなり面白いチャーチル伝。この型破りの変人宰相を、良い面も悪い面も等価に描いています。 この人、当世だったらすぐにアウトで退場でしょうねえ。それぐらいハッキリと、パワハラであり、朝から飲酒するアル中であり、葉巻を吹かすスモーカーであり、まあ、古典的な頑固親父であり、しょうもない政治家(むしろ政治屋)さんです。でも敵を作りながらも愚直であり、そこがうまい具合に機能したというのが、この映画で描かれている事です。

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そんなじいさまなのですが、結構チャーミングでもあり、愛妻家だったりもするので、憎めない所があります(少なくともこの映画においては)。目なんか、ちょっとキュートです。とは言え、民の声を受けて「徹底抗戦」の意思を固めるって、よく考えてみれば結構危険。「民」って言っても、地下鉄に乗ってた10~20人程度の人々の意見だけなんですけど・・・。まあ相手がヒトラーだったから、これで良かったんですけどね。 それはそうと、地下鉄の車内で平然と臭い葉巻に火をつけてくゆらせるので、唖然としました。新生児を抱いた母親も平然としてるし。それだけ、タバコはどこで吸ってもいい時代だったんですねえ。そういえば、日本でも(さすがに車内はダメでしたけど)’80年代(?)頃までは地下鉄のホームでタバコを吸えたんですもんね。

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チャーチルを演じるゲイリー・オールドマンは素晴らしいです。辻和弘さんの特殊メイクアップが、まったくもって自然で、お見事です。最初の内は感心して、メイクにばかり目が行ってしまいましたが、後半には慣れて来て、ゲイリーの目を、声を、演技を、十分に味わいました。 この特殊メイクがあったら、アンソニー・ホプキンスも『ニクソン』や『ヒッチコック』で違和感を感じさせることなしに、オスカーに輝いたかも知れなかったのにね。

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この作品で描かれてるのって、たったの27日間なんですってね。びっくり。かなり起伏に富んでいて、面白かったです。脚本の良さでしょう。そして陰影に富んだ撮影も、かなり上等でした。

そしてチャーチルのズボンの股上の深さにもびっくりです(いかにもこの時代のオヤジっぽいですね)。

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2018年4月 8日 (日)

「クソ野郎と美しき世界」:ファンの方はどうぞ

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映画『クソ野郎と美しき世界』は、特殊な成り立ちの映画だとは理解していましたが、ここまでファン・ムービーだとは思いませんでした。特段SMAPファン、稲垣、香取、草彅ファンじゃゃない小生にとっては、あまりノれないというか、むしろ辛い約2時間の4話オムニバスでした。

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まあ、そもそも小生のような人間は、まず観に行かないのかも知れませんね。あくまでもファンに向けて、久々の、今の彼らをプレゼントする企画。でもこれでファンの方々が満足するのかどうかは、微妙な気もするのですけれど。

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とは言え、3人の個性を生かした役柄になってはおりましたね。3人の「らしさ」を見るにつけ、まだまだ活躍してもらいたいものだと思いましたし(らしい役においても、らしくない役においても)、その力はあると感じました。

一番楽しみだったのは第一話の園子温監督作なのですが、うーん、失敗作でした。疾走し続けて、叫び続けているのですが、映画としての「疾走感」は出ていませんでした。まあ、園さんもレゾンデートルと言える「エロス」と「バイオレンス」を封じられちゃってるので、ちょっと勝機はないですよね。

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第二話は、微妙。いろいろと微妙。

太田光がメガフォンを取った第三話が、意外と詩情に溢れて、いい絵が撮れてて、悪くなかったです。シリアスとユーモアの切り返しも冴えてましたしね。

フェリーニ的なフィナーレの第四話は、うまく作れば最高だったろうに、楽曲や歌詞のつまらなさで損してるし、池田成志がうまくいきませんでしたねー(もっと歌える人、もっと踊れる人でないと)。

全体的に、「何がやりたかったんだろう? 何をやりたいんだろう?」で終わってしまったのが残念です。

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東京ミッドタウン日比谷とTOHOシネマズ

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オープンから1週間ちょっと、ようやく「東京ミッドタウン日比谷」に行って来ました。

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大江戸が大好きだった日比谷の三信ビル(と三井ビル)を壊した跡地の再開発で、併せて日比谷シャンテも大改装しています。

シャンテ前広場も新しくして、ゴジラ像もより大きなシン・ゴジラ像にお取替え(場所も移動しました)。かっけーなあ。

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混雑解消のためでしょうけれど、「TOHOシネマズに行く人は、こちらから」ってんで、幅広のゆったりとした階段を昇ります。

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で、混んだ館内をぐるぐるして、やっとたどり着いたのがTOHOシネマズ日比谷。やはり東宝のプライドを賭けた「本丸」だけに、他館よりもちょっとゆとりがあってゴージャスな感じです。

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なんせ全面ガラス窓の向こう側は、広々とした日比谷公園の緑ですから。このヌケ感は、他の黒っぽいだけのTOHOシネマズには出せない気持ちよさですね。

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おお、もともとのシャンテ広場にいたゴジラ像は、ここに移設されておりました。よしよし。

ただまあ、13スクリーンあるわけですが、中は普通の「規格品」のシネコンですので、特に他の劇場との差別化、個性ってのは出せませんよね。そこがシネコンの味気無さだよなあ。

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で、エスカレーターで劇場の上の階に行くと、おお、屋外の空中庭園「パークビューガーデン」が! 芝があり、周囲の柵はガラスなので、景色がよく見えます。

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日比谷公園はもとより、皇居やお濠がよーく見える絶景なのであります。

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館内は円形の吹き抜け空間の周囲にショップを配置した造り。吹き抜けには、広告のキャラクターになっている宮﨑あおいさんの懸垂幕が吊ってありました。

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いやー、円形がいいですね。そして、高い地価であろうに、贅沢に使った空間。ちょっと丸の内のKITTEを思わせる空間です。

ショップもミッドタウン六本木同様、ある程度の高級路線ではありますが、あそこまでラグジュアリーではなく、むしろセンス勝負的なところがあります。

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B1にはいろいろ食品が集まっていましたが、一番行列が長かったのは、「RINGO」というアップルパイ専門店。399円のアップルパイがおいしそうだったのですが、「一人4個まで」という表示と共に、「現在の待ち時間40分」となっていたので、すぐにあきらめました。ピーク時にはもっと並ぶんでしょうねえ。

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そして日比谷線につながる地下通路が実におしゃれ! ニューヨークみたいなアーチのある天井。いやー、これは素敵です。で、思い当たりました。ああ、そうか!三信ビルのアーチ天井のレガシーは、ここに引き継がれたのだと。

大江戸は結構気に入りましたよ。

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2018年4月 6日 (金)

今日の点取占い279

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お前のことならなんでも知っている   8点

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2018年4月 5日 (木)

続・街角や工事現場に「カワイイ」を

2年程前にも紹介した工事現場の柵ポールを支え、安定させる器具が色々とカワイイって件(↓)、その続編です。

http://oedo-tokio.cocolog-nifty.com/blog/2016/05/post-2521.html

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まずはキリンです。すっとんきょうな顔をしてますね。しかも首短いし・・・。

良く見ると、赤いシャベルを担いでいますね。清澄白河あたりで見かけました。

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次のこいつは、サルくん。微妙なピンクのサルくん。両手で頭の上に○を作ったサルくんです。

こちらも清澄白河あたりです。

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で、こちらはウサちゃん。ピンクのウサちゃんです。ためらいもなく、頭とどてっ腹と下っ腹 に穴が開いてます。

場所は新宿伊勢丹メンズ館の靖国通り沿いです。

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じゃん。「ウサギ軍団」です。ウサギは繁殖力が強いですからね。

前のと同じ伊勢丹脇です。

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そして最後に、こちらは、新機軸。カワイイ動物ではなくて、美女です。

両腕に「JAPAN」の文字。右頬に日の丸、左頬のカラー・ペインティングは何なんでしょうねえ?

飛田給の味の素スタジアムそばに置かれてました。

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てなわけで、(あんまり見えてませんが)「美女軍団」です。美女も繁殖力が強いんですかねえ? でも、このタイプなかなかいいですよね。

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2018年4月 4日 (水)

成城アルプスの「モカロール」

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1965年創業のケーキの名店「成城アルプス」。先日松屋銀座の催事場に出店していて、目玉商品の『モカロール』がその日最後の一本だったので、迷わず買いました。

これ、創業時より作られているロングセラーだそうで、バタークリーム使用です。バタークリーム・ファンの大江戸としては、はずせない一品です。

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渦巻はしっかりと三周。なので、クリームの分量も多くなります。モカクリームです。モカ生地との相性も良く、さすがの名品です。

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で、このケーキ、冷蔵庫から出した温度でも、バタークリームが独特のいい感じに硬めでよろしいのですが、電子レンジでちょっとだけ暖めても、バタークリームがいい感じに溶けて、なかなか乙なもんでげすよ。

軽すぎずに肌理(きめ)が細かいカステラ生地も、しっとりと重めで、このクリームを生かしてます。

昭和な箱も感じ出てますし、とにかく大変結構でございました。

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2018年4月 3日 (火)

「ラッキー」:じいさまの退場

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映画『ラッキー』は、昨年91歳で亡くなったハリー・ディーン・スタントンの遺作。作中の設定では90歳のじいさまを演じています。まさにハリーの幕引きのために作られたような作品です。

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体操したり、街をうろついたり、馴染みのダイナーやバーに行ったり、じいさんの日常を淡々と描いて、何もドラマティックな事は起こりません。 ほとんどラッキーじいさんの観察日記みたいになっています。そういう映画なんです。

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デイヴィッド・リンチも出ております。陸ガメの家出を心配するおやっさんの役。いつもながらの味がありますね。

タバコを吸い続け、悪態をつきまくり、でも人々から嫌われない(むしろ好かれている)ラッキーじいさんを、仏頂面で演じるハリー。見事な遺作ではありませんか(味のある歌声も披露しましたしね)。

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でもまあ、そんなに大した(映画史に残るような)作品ではありませんし、あまりに何も起こらないので、現在の88分以上ある作品だったりしたら、しんどかったでしょうね。

ハリーが田舎道を去って行くラストも、題をつけるならば『砂漠の流れ者』って感じで、名優の「退場」にふさわしいものでした。カメが効いてるんだ、また。

 

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2018年4月 2日 (月)

「与 勇輝展 創作人形の軌跡」@松屋銀座

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松屋銀座で開催中の『与 勇輝展 創作人形の軌跡』(~4/10)を観ました。この会場での与勇輝さんの展覧会は2010年以来8年ぶりということですが、常に長蛇の行列ができるほど混雑するのが(特に会期後半は)習わしとなっております。なので、早いうちにと思いつつ、やけに多忙で行くことができず、ようやく本日行ったのです。午後7時半近く(入場締め切りギリギリ)に入ったので、思った通り会場内はガラガラ。高齢のご婦人方が観客のメインなので、夕方以降は一気に空くのですね。

タイトルの前に「パリ凱旋・傘寿記念」とありましたが、与さんも昨年で80歳になったようです。でも、会場内のモニター映像に映る姿は以前と変わらず、お元気そうです。 会場内にある作品も2015~18年に作られた新作がけっこうな数存在し、枯れることのない創作意欲が想像されて、「やっぱり手先を使う人って、元気で長生きするよなあ」と思ったのでありました。

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会場内の映像で印象的だったのは、与さんが人形を作りながら、目を入れた後に、「だんだん自己主張するようになってするようになって来る」 と語るところ。本当にそうだと思いました。どの人形もそれぞれに、何かを語っています。陳腐な表現ですが、「魂を吹き込まれている」としか思えないのです。

とは言え、魂の吹き込まれ度合いには多少のばらつきがあるような気もいたしました。どれも高いレベルなのですが、中でも傑作はこちらへの迫り方がスゴイですよ。まさに天才の仕事です。

出口近くにテーブルがあったので、係の人に訊いたら、与さんはほぼ毎日会場に詰めて、1日何度もサイン会を行っているのだそうです。うーん、恐るべき80歳ですねえ。

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2018年4月 1日 (日)

「ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書」:報道が仕えるべきは統治者ではなく、国民

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映画『ペンタゴン・ペーパーズ 最高機密文書』は、スピルバーグがトランプ政権に突き付ける匕首(あいくち)として、速攻で撮った作品。やっぱりハリウッドの映画人たちは凄いですね。映画内の人物みたいに、ヒロイックでドラマチックな覚悟があります。メリルやトムもそうです。 日本だと絶対そうはならないんですよね。少しでも現政権を批判したり揶揄したりするような映画って、少なくともメジャーでは作られることがありませんもんね。

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スピルバーグの偉大な所は、こういう政治性、メッセージ性の強い作品でも、あくまでも上質なエンタテインメントとして提供すること。『シンドラーのリスト』も『プライベート・ライアン』もそうですもんね(実はそれがうまくいかなかった失敗作もありますけど)。見事に古典的な正統派ハリウッド映画として、楽しませてくれます。それでこそ、多くの人に届く=メッセージがより生きると熟知しているのです。 ラスト近くの「報道が仕えるべきは統治者ではなく、国民である」という言葉、これが一番伝えたかったのでしょう。

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感動的なのは、伝統的な「職業倫理の映画」にもなっているところ。報道人、新聞人としての正義を貫くということ。困難と戦って仕事をやり遂げるダイナミズムは、常に人を感動させます(池井戸潤の作品って、まさにそうでしょ)。活字を組んで、鉛で製版して、輪転機に掛ける--これって20世紀の絵ですねえ。そして今、このノスタルジックな作業を丁寧に映像化してくれたことも、意義深いと思うのです。

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メリル・ストリープはやっぱりうまいですねえ。とにかく繊細で、見事なんです。トムはあくまでもトム・ハンクスなんですけど、メリルは作品ごとに完璧に別人です。本筋のテーマ意外に、女性の時代の嚆矢だったということも、彼女の演技ゆえに説得力を持って描かれています。

アメリカのみならず、日本にとっても非常にタイムリーな題材となったこの映画。両国のすべての報道関係者には、ぜひ鑑賞していただきたい作品です。報道関係者のみならず、官僚の方にもね。

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「北の桜守」:ヘンテコだあ

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映画『北の桜守』は、かなりヘンですよ。っていうか、近年「ヘン」化の一途を辿る「吉永小百合映画」の中でも、『ふしぎな岬の物語』と並ぶぐらいヘンです。

吉永作品がヘンになっちゃうのって、なぜなんでしょうねえ? 誰も「それは違う」って言えないから? 今年73歳の小百合さんが(推定)30歳ぐらいの役を(映像なのに)演じちゃうから?

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舞台ならわかるんですよ。演劇のマジックがありますから。杉村春子さんが恒例になっても若い娘を演じたようなもので、リアリズムの無理が成立してしまうのです。 あっ、だから劇中の戦時中の出来事を舞台劇(演出=ケラリーノ・サンドロヴィッチ!)にして、映画に組み入れたのかなあ? でもこの演出って、映画的には完全に失敗してましたよね。融合しないで、違和感のみ。何も頭に入って来ないし、感情に届くものがない。やはり舞台はナマで空気を感じながら観るものですね。

360976_008で本作のヘンテコ具合に拍車をかけるのが、息子役の堺雅人。1971年の時代色を出そうとしたのでしょうけれど、太縞シャツに時々トレンチコートで、あの毛量多めの七三分けって、・・・『太陽にほえろ』の石原裕次郎ではありませんか! しかも(堺の柄に似合わず)顔にドーラン塗って、色黒にして。ほとんどコントみたいでした。

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この作品、広告コピーに「衝撃の結末」とか大々的に出ているのですが、「え、何が衝撃なの??」って感じでした。そんな大それたことは起きません。っていうか、これで終わっちゃうの?ってこと自体が衝撃かも。腰が崩れそうなエンディングではありました。

金券屋さんで480円で売ってた特別鑑賞券で観たのですが、そのショップの貼り紙はこれでした--「480円 この値段なら、つまらなくてもいいでしょ」。

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