「パシフィック・リム アップライジング」:変な東京の隣の富士山
映画『パシフィック・リム アップライジング』は、ギレルモ・デル・トロが監督を降りたってことがすべて(『シェイプ・オブ・ウォーター』がありましたからね)。日本愛に満ちた上出来の第1作から後退して、最近どこにでもあるような派手で個性のないVFXばかりの作品になっておりました。「怪獣+巨大ロボット映画」だったのが、完全に「巨大ロボット映画(+おまけにちょっとだけ怪獣)」になっちゃいましたからね。巨大ロボットに興味のない大江戸にとっては、残念な展開です。
暗い闇とデル・トロ・カラーの深いグリーンが支配していた前作に較べると、本作は全部が昼の光の下。つまんない絵になってはおりました。絵のみならず、キャラクターも、物語も、みんな薄っぺらで、近年よくあるハリウッドの「この手の映画」の典型みたいになっちゃってます。ほとんど『トランスフォーマー』ですもん。
いずれにしても、小生は もっとKAIJUを見たかったんですよ。ここまでロボット中心にされちゃうとねえ(それなら、『トランスフォーマー』でいいじゃん)。 (資本の影響とはいえ)妙に中国パワー増量でもありますし・・・。
でも最高にムムムと首をひねったのは、クライマックスの東京決戦。なんだこの東京? 権利問題をくぐり抜けるために、実際のビルや広告や看板を使わなかったってことなのでしょうけれど、へんなの(ニューヨークだったら、ちゃんと作るくせに)。街や看板にもチャイナ・エッセンスが感じられます。 そして(感覚的には)吉祥寺あたりに富士山がそびえてます。おまけに富士山の噴火口にはオレンジ色のマグマが見えてるし。・・・なんでもありですね。
| 固定リンク
コメント
まーがっかりでしたよ!
次でギレルモ・デル・トロ の復帰に期待しましょう!
投稿: onscreen | 2018年4月28日 (土) 20時09分
onscreenさん、次は奴らのいる所に攻め込むみたいですから、ひょっとして舞台は異星?宇宙空間? ますます荒唐無稽化していきそうですね(汗)。
投稿: 大江戸時夫 | 2018年4月29日 (日) 11時31分
とはいえ、攻め込む展開はギレルモが原案だそうですから期待しちゃいます!(笑)
投稿: onscreen | 2018年4月30日 (月) 18時23分