「ザ・スクエア 思いやりの聖域」:居心地悪い
映画『ザ・スクエア 思いやりの聖域』は、思いやりなどとはほとんど縁がないサティリカル(皮肉)な作品。観ていて「居心地が悪い」し、わざと核心部をはずして描くので、なんかじれったいのです。そんな調子なのに151分もあるので、途中からかなりイライラして来ます。早く終わらないかなーって・・・。
まあ考えてみれば、この監督(リューベン・オストルンド)の前作『フレンチアルプスで起きたこと』も、ずらして、はずして、居心地悪い映画でしたもんねえ。ヒューマンなんだかサティリカルなんだかも、ない交ぜの感じで。 こういうちょっと意地悪な感じって(ベルイマンなんかもそうですが)、スウェーデンっぽさってことなんでしょうか?
中でも一番イラっとしつつ、いたたまれなかったのは、フォーマルな会食に“モンキーマン”が出現してパフォーマンスを演じる場面。うーん、いやな感じですねー。しかも、粘着質に「たっぷりと」撮るもんだから・・・。 心理学の教材になりそうなシークェンスでした。
「現代美術あるある」みたいな感じにもなっていて、土砂の山をお掃除の人が吸い取っちゃって・・・ってところは、笑ったなあ。しかも、その後の対応が・・・! でもあれ、正しい対応ですよね。きっと。
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