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2018年6月30日 (土)

「正しい日|間違えた日」:男と女のラブゲーム

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映画『正しい日|間違えた日』は、ホン・サンス×キム・ミニ連続上映の第3弾。製作年度としてはこれが一番古い(2015年)のだそうです。

やっぱりいいです、ホン・サンス。いつもの(登場人物も場面も少ない)ホン・サンス映画ながら、酒飲んでグダグダ会話して・・・の楽しさと、スリリングな心のやり取りに満ちています。

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とにかくキム・ミニがかわいいったらありゃしません。特に、序盤の喫茶店で見せる横顔のかわいさったら(彼女が結構松本穂香的表情を見せることを発見)! この喫茶店やその後の寿司屋における彼女と映画監督との会話は、まさに「男と女のラブゲーム」。ここらの下心やら駆け引きやらは、ホン・サンス映画の醍醐味です。

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それにしても、自分たちの事を(どこまでフィクションかはわかりませんが)取り入れながら、こんな映画を作っちゃうホン・サンスとキム・ミニ。韓国で叩かれたのもむべなるかなですし、観る人によっては「いい気なもんだ」と思っちゃう人もいることでしょう。でも大江戸は許せちゃうんですよねー。ま、「私小説」みたいなもんですし。そして、あくまでも「フィクション」の領域で普遍性を獲得しておりますし。

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前半/後半で同じシチュエーションからスタートし、同じ場面で展開する2つの異なる話になっているのですが、その微妙な比較が面白いのです。同じような場面設定、同じような人物で、いくつもの異なる物語にしていくって、これ、イコール ホン・サンス映画全般のことじゃないですか。面白いなー。今回も堪能させていただきました。

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2018年6月29日 (金)

日本16強、微妙だけど次が重要

FIFAワールドカップ、グループリーグ第3戦で、日本は0-1でポーランドに敗れ、しかしながら1勝1敗1分けで決勝トーナメント進出を果たしました。6大会(連続)出場で、うち3大会はベスト16に入ってるって、これけっこうスゴイことです。

でもやはりスッキリしませんし、複雑です。2位通過が決まった時、あんまり喜べなかったですもんねー。 でも、ああいう談合的なボール回しって、サッカーの大会ではしばしばあることです。しかしながら、まだ10数分を残した段階からやるのは、少し早過ぎるのではないでしょうか? しかも、相当のリスクを伴っていたわけですから(セネガルの得点の可能性はそんなに低くはないはず)。  結果オーライになったけど、同じリスクを冒すんだったら、点を取りに行って欲しかったという思いは当然あります。ポーランドの足が止まって来て、取れそうな流れでしたし。まあ、選手たちこそ点を取りに行きたかったでしょうけれど・・・。

いずれにせよ、生涯一度の思い出としてスタジアムにワールドカップを樂しみに来たロシア人観客には申し訳なかったし、1、2戦の健闘と高評価を消し去るような(反スポーツマン的な)印象になってしまったことは残念です。最終戦でドイツに奇蹟の勝利を収め、グループリーグ敗退したのに意気揚々と帰れる韓国代表とは対照的な感じですね。 西野さんも「私のことは嫌いになっても、日本代表の事を嫌いにならないでください」とか言えば良かったのに。

まあ、結局は次のベルギー戦の結果次第ですね。勝てば官軍、負ければ賊軍ってやつです。 ポーランド戦で先発6人を代えた西野さんのチームマネージメントは、決勝トーナメントを見据えた場合、当然だし有効だと思っている大江戸としては、ここでぜひもう1つ勝って欲しいのです(それ以上の高望みはしません)。

最悪のキックオフ時間(午前3時)だけど、見届けねば!

ところで川島、スーパーセーブとか言われて、急に評価が上向きましたけど、横っ飛びにしても前への飛び出しにしても、あれ普通のセーブだと思いますけどねえ。一番の殊勲は、槙野のあわやオウンゴールをきっちり弾き出したことでした。

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2018年6月28日 (木)

カップヌードルの肉盛りと珍種

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えー、たまーに食べたくなる日清カップヌードルですが、近年はいろんな限定商品出してますよね。その中から二つばかりご紹介。

まずは『カップヌードル 肉食リッチ 贅沢肉盛り担々麺』(230円+税)です。蓋に辛味油的なもののパックが貼り付いてます。

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うむむ。悪くはないのですが、特に印象に残るほどのこともありません。カップヌードル感あるよね、ってことと、謎肉的な物がけっこういっぱい入ってるよね、ってことでした。ゴマとラー油と花椒で担々麺らしさは出ています。でもお値段に較べて、そこまで満足感あるかなあ。

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で、もう一つ紹介するのは、『カップヌードル 珍種謎肉 スモーキーチリしょうゆ味』(180円+税)。こちらもスモーキーチリオイルのパックが蓋に貼り付いてます。

Dsc_2699そしてカップには、「珍種謎肉第1弾 チリ謎肉発見!」と書かれています。どうも、あの謎肉に唐辛子が練り込んであるようです。第1弾ってことは、次や次の次があるってことですよねえ。

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確かにチリ謎肉がゴロゴロ入ってます。玉子焼きもたくさん入ってます。でも、このチリしょうゆ味、特に称賛することもない味ですし、チリ肉もさして辛くなくて、意外とインパクト不足です。まあ180円でこれだけ謎肉だらけってのは、健闘しておりますけど。

残念ながらどちらも、一度食べてみればいいかって感じでした。

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2018年6月27日 (水)

シュークリーム(王者やらコンビニやらヨネザワの復活やら)

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大江戸はシュークリームが大好き(ま、シュークリームに限らず、たいていの甘味は好きなのですが)。 そのシュークリームの中でも信頼の置ける「軸」と言えるのが、このコージーコーナーの『ジャンボシュークリーム』(税込124円)。シュー生地もいいけど、カスタードクリームが卵っぽいしっかりしたカスタードなのがいいのです。しかも量もたっぷり。後発のコンビニスイーツのシュークリームの多くは、ここの量をお手本にしているのでしょう。見事なロングセラー定番です。王者です。ウマウマウー!

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そのコンビニシューの代表格『THEセブンシュー』(税込み129円)。大きさはやや小ぶりなのですが、北海道牛乳使用だそうです。

そしてカスタードは、セブンがしばしば使う高級卵の「エグロワイヤルl」を使用しているのです。だから濃いのです。色も結構黄色いです。いいっすねえ。

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まあ、間違いのないおいしさと言ってよかろうと思います。

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お次はローソンのウチカフェ・シリーズ『こだわりたまごのカスタードシュークリーム』(税込140円)です。

「きよらグルメ仕立てたまご」っていうこだわり卵を使っているそうです。カスタードの色は比較的白っぽくて、ややトロリとしているのですが、意外としっかりしたお味です。悪くないです。

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近頃はコンビニスイーツでもなんでもバニラビーンズの黒い粒が入っておりますね。こいつもです。

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そして最後にお伝えしえときたいのが、こちら。ファミリーマートの『クリームたっぷり濃厚カスタードシュー』(税込120円)です。「コクと旨みのこだわりたまご使用」だそうです。大手コンビニチェーン、三社三様ですが、皆さんタマゴにはこだわってますねえ。

大ぶりだし、カスタードが濃厚で大江戸の好きな味だなあと思って、裏を見ると・・・

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あ!ヨネザワだ! そう、その昔常温保存のプラスティックパック入り(5個入り)で、スーパーマーケットやお菓子屋によく置いてあった「ヨネザワのシュークリーム」が、こんな形で復活を遂げていたのです。

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いやー、ヨネザワ好きだったんすよ。黄色っぽくて固めのカスタードがタマゴ感たっぷりのうまさで。時代に合わせた改変は行われているようでしたが、あのどっしりしたヨネザワ感はしっかり残っていました。いいっすねえ。これはまた食べねば!

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2018年6月26日 (火)

「犬ヶ島」:暗くて嫌な感じ

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映画『犬ヶ島』は、ウェス・アンダーソン監督によるストップモーション・アニメーション。この監督、大江戸にとっては大好きな作品(『ムーンライズ・キングダム』『グランド・ブダペスト・ホテル』など)と、ちっとも良いと思わない作品(『ダージリン急行』『ファンタスティックMr.FOX』など)の両方を作ってくれる、蓋を開けてみないとわからない監督なのであります。で、今回は「凶」と出ました。

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『ファンタスティック・・・』に次ぐストップモーション・アニメーション作品なので、悪い予感はしていたのですが、ああ、やっぱりあの嫌な感じのアンダーソンでした。非常にダウナーで、暗くて、しらけた感じの作品。だけど、映像のコントロールは念入り、ってやつです。ここに出て来る日本も、20年後の未来なのに妙にレトロ。暗くて終末的で嫌な感じです。

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猫映画ばやりの日本に、あえて犬映画をぶつけて来たのでしょうか? ただその犬たちに特段の魅力はなく、加えて人間たちにも魅力がないので、まあ観ていてしんどいですよね、なかなか。

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それにしても、『七人の侍』の音楽が流れた時にはびっくりしました。ちょっと遊び過ぎじゃね? でも一番の問題点は、話がつまらないってこと。そこだけは何とかしてほしかったなあ。

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2018年6月25日 (月)

日本、セネガルに判定勝ち(があればなあ・・・)

FIFAワールドカップ、日本の2戦目の相手はセネガル。結果はご存じの通り2-2で勝ち点1を手にして、4チーム中1位でポーランド戦を迎えることになりました。大会前には全く予想が出来なかったような好成績です。

でも、確かにいいチームです。前へ、ゴールへと向かう意思が明確で、ハリルホジッチの遺産的な部分とそうでない部分(つないで崩す)のハイブリッド的融合が、非常にうまく行っているのです。それを可能にしたのは、柴崎ではないでしょうか。遠藤保仁が抜けた穴という大きな課題を完全にクリアしました。あの落ち着き、あの展開力、あのスルーパス。しかも危機の芽をつぶしまくる守備への貢献! 「守る遠藤(保仁)」って感じの大活躍です。

そして乾。ドリブルやパスのミスが結構あるとか、倒れすぎるんで時々ファウルを取ってもらえないでピンチを招くとかありますけど、今日も1得点1アシストでしたし、ゴール前で仕事をしてくれる人です。

柴崎、乾=シバイヌが良かったです。そして2試合通して悪くない、いや、かなりいいのが昌子。この活躍は、ちょっとした嬉しいサプライズです。 もちろん香川や長友や酒井宏樹のクォリティが高いのは、言うまでもありません。日本は両サイドが活性化している時は、うまく戦えるのです。

本田の事はさんざん悪く言ってきた大江戸ですが、なんだかんだ言って、「持って」ますねえ、この人。3大会連続ゴールとは、恐れ入りやした。でもあの場面では、手前でつぶれた岡崎が見事でした。 このように好調なベテラン組の中で、ただ一人「頼むから出さないでくれ!」っていうひどさなのが、GK川島。世界中から叩かれておりますが、そりゃあ2試合連続であんなミスやらかしてりゃあね。東口、中村どっちでもいいから、ポーランド戦は代えてね。

「勝てた試合だったよなあ」という気持ちの方が、「負けなくて良かった」という気持ちよりも強かった試合でした。サッカーに「判定勝ち」があれば、日本の勝ちでしたね。 さあて、木曜夜のポーランド戦も、自信を持ってやっちゃってください!

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2018年6月24日 (日)

「女と男の観覧車」:人間国宝の名人芸

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映画『女と男の観覧車』は好調の続くウディ・アレン(今年83歳)による、上出来の人間ドラマ。相変わらずお見事な名人芸です。原題は“Woner Wheel”。コニー・アイランドの観覧車の名前ですね。タイトルが『男と女・・・』じゃなくて『女と男・・・』というのは、『女と男のいる舗道』とか『女と男の名誉』とか数えるほどしかありませんが、本作の内容的にはまさに「女」がメインです。それはそうと冒頭、いつものアレン作品のように黒地に白であのフォントのタイトルが出たのですが、何枚目かに英文をかき分けるようにど真ん中に大きな字で邦題が入っていて、たまげました。一瞬何が起きたのか判断できないぐらいの衝撃でした。これ、アレンさんの許諾を得ているのでしょうか?? 別にそんなことしなくたっていいじゃない。

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アレン好みの’50年代コニー・アイランドのノスタルジックな時代再現が、美しいカラー映像の中、見事です。ヴィットリオ・ストラート(今年78歳)の撮影が、外景も室内もたまらなく美しいのですが、ことに室内の場面では遊園地のカラフルな照明の色の変化に合わせて、人物の肌や髪が色合いを変えていって、それが状況や心象を補完してもいるという芸の細かさです。  一方、抜けるような青空+浜辺のベンチの絵なんかも最高に素敵でしたね。

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お話は実に舞台劇のようなトーンでありました。少しアレンジすれば、そのまま舞台化できそうです。そして、この女主人公(ケイト・ウィンスレット)の「恋に狂った」様子が、なんとも演劇的。大きな芝居をしても、映える役です。『ブルー・ジャスミン』でケイト・ブランシェットに見事な芝居をさせたアレンですが、「ケイト・・・ット」つながりでウィンスレットをキャスティングしたのでしょうか?(まさかね) それにしてもやること成すこと全てがイラっとくるトンデモ女を、堂々と好演しておりました。

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主要人物たちの外的&内的葛藤を描くことで、笑わせながら、ハラハラさせながら、こんなに面白い物語を見せてくれる・・・いやー、イーストウッドとアレンって、やっぱりアメリカの人間国宝と言えますよね。

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2018年6月23日 (土)

「ザ・ビッグハウス」:船頭多くして・・・

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『ザ・ビッグハウス』は、想田和弘をはじめ17人の監督による記録映画。まあ、想田のワードを用いれば「観察映画」です。でもエンドタイトルで、“Directed by・・・”の下に人名がずらずらと出て来た時には(しかも2枚にわたって)、なんだこりゃ?と驚いてしまいました。資料によると、17人の映画作家たちが自らカメラを回して作った作品なんですね。そのうち13人は学生だったそうですが。

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この映画で描かれているミシガン大学のスタジアム、通称「ザ・ビッグハウス」って、いつも10万人以上の観客で埋まるんだそうです( 映画内では11万人以上が入ってました)! 新国立競技場なんて、8万人にする計画が「多過ぎる」とかいちゃもんつけれれらて、減らされちゃいましたもんね。

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そういえば、このスタジアムって、一層だけで高い所まで客席があるタイプなので、旧・国立競技場に似たタイプです。ただ、フットボール専用スタジアムなので、陸上トラックとかはありませんし、傾斜がかなり緩そうなのが気になります(ピッチから遠い客席が出来てしまうのです)。

1試合だけを扱うのかと思ったら、2試合+αを扱っているので、それを時系列で出すので、1ヤマ終わって、また・・・って感じで、なんだかボケてしまいます。ここは映画としての弱点でしょう。

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また、描かれる題材も撮り方も玉石混交で、見ごたえある部分もあれば、冗長なものもあるし、ヘタなキャメラ・無意味なショットでイライラする場面もあります。基本的にアメフトの試合は(ほとんど)写していないのですが、その姿勢はいいとして、それでもチラッと写っているプレイの映像が不出来で、中途半端でがっかりなのです。調理センターみたいな所のシンクにキャメラを置いて、洗う人を見上げたアングルで撮った映像など、まったくのところ学生っぽい無意味な思い付きでしかありません。だめだこりゃ。

全体的には残念ながら、バラバラ&ツギハギ過ぎて、1本の作品としてまとまってはおりませんでした。その混沌から浮かび上がって来るものも、唸るほどのものではありませんでした。

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2018年6月22日 (金)

「万引き家族」:是枝さんの力、役者の力

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映画『万引き家族』は、カンヌのパルムドール受賞にふさわしい社会性と問題提起たっぷりの力作。しかも2時間しっかり面白く、技術パート、演技陣も一級の仕事。近年は快調に高いレベルの作品を連打してきた是枝裕和監督ですが、モチーフ的にも是枝家族映画の集大成となっていて、見事でした。うまいなあと思いました。

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社会問題てんこ盛りでありながら、娯楽映画の範疇でも成功しているのが是枝さんの偉いところ。自分で脚本も担当していながら、切れずにやたら長いという陥穽に陥っていないのは、編集も自分でやってるからなのでしょうか。

キャメラ(近藤龍人)がいいです。映像のルックが、多くを語っています。 そして、音楽も作品に似合っていて素晴らしい、誰だろう?と思ったら、細野晴臣さんでした。なるほど。

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そして役者たちがここまでみんな揃って素晴らしいことって、なかなかありません。中でも、カンヌでケイト・ブランシェット審査員長が絶賛した安藤サクラの泣き方が圧巻でした。確かにあれは凄い。その後の笑顔も含め、心を揺さぶりまくります。

リリー・フランキーの細っこい裸体が、なんかヘンでした。昔の日本の『餓鬼草子』とか、ヒエロニムス・ボスの『快楽の園』とかに描かれていそうな感じ。

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いつもと違う感じの樹木希林さんも、役者としての優秀さを改めて感じた松岡茉優も素晴らしいですが、何と言っても二人の子供たちが見事。やっぱり是枝さんって、稀代の「こども使い」だなあ。特に男の子(城桧吏)の「目」が凄かったです! ほんと、将来が気になる子でありました。

2010年代の日本を描き、観る者の心にスクラッチを残し、多くの事を考えさせる・・・やはり4K(北野武、黒沢清、河瀨直美、是枝裕和)の中で一番骨太で正統派の映画作家ですね、是枝さんは。 本作の大ヒットを見るにつけ、まだまだ日本人って捨てたもんじゃないと思いました。

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2018年6月20日 (水)

今日の点取占い282

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もう何が何だかわからない   4点

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2018年6月19日 (火)

西野ジャパン、コロンビアに勝っちゃった!!!

2018FIFAワールドカップ・ロシア大会の日本の初戦=コロンビア戦。先発メンバーは概ね予想通りでしたが、センターバックで吉田と組むのが槙野ではなくて昌子だってのが意外。コロンビアはハメス・ロドリゲスが先発を外れてくれたのが、ありがたい。本田も先発を外れてたのが、ありがたい。

で、前半3分のラッキーなレッドカード(まあ手による決定的な得点機の阻止なので、レッドでいいんですけど)で6分に香川が決めたPKで先制! しかも相手はいきなり10人に! でもコロンビア相手なんだから、ちょうどいいぐらいのハンディキャップでしょ。 しかしながら39分に、今度はアンラッキーなFKから失点。1-1で前半を終えたわけですが、日本、ちょっとパスミス多過ぎでした。ほとんどパスがつながらず、10人になった相手がプレスをかけて来なくなったので、助かった感じ。 それと・・・乾も大迫も、決めとけよなーー!!

しかし後半は10人のコロンビアもどんどん疲弊していき、日本がボールを支配しまくり。だけど、いくつもの決定機を相変わらず決められません。でも73分に本田のCKを大迫が頭でたたき込んで2-1! 普通なら、残りの時間がもっとハラハラドキドキになるのですが、もうコロンビアに力が残っていなかったので、日本が楽にボールを回すことが出来て、とにかくリスクを冒さずに時計を進めていきました。5分と長いアディショナルタイムの後には、望外の勝ち点3が待っていました! いやー、驚いた。希望的観測で「勝ち点1が取れればいいなあ」と思っていたのに、まさかの勝利とは! 西野さんってやっぱり「奇跡を起こす男」なんですねえ。大いなるアップセット(番狂わせ)でした。

ただ最後まで日本のパスはミスが多く、お恥ずかしい限りでした。サイドチェンジのボールの多くは長過ぎてタッチラインを越えて行きましたし。 また長友と乾の息が合わない場面が後半途中までやたらとあって、頭を抱えました。 それと、途中出場の本田はCKで得点をアシストしたものの、それ以外はミスも多く、ポジショニングも悪く、足は遅く、あんまり役に立っておりませんでした。 あと川島、飛ぶ所が違うだろー(最初からゴールライン割ってるぞー)。

最終的には相手が10人だった事に大いに助けられました。ハリルホジッチ擁護派、田嶋会長反対派の大江戸としては複雑なところもあるのですが、いずれにせよたっぷり楽しませていただきました。やっぱりワールドカップは特別ですね。あと2試合で終わらずに、もっと楽しませていただきたいものです。2試合目のセネガル戦は、たぶんメンバーを相当替えて来ると思うんですよね。試合感覚のない中、勝ち抜くための西野流マネージメントってやつです(ま、ほかの監督でもやるでしょうけれど)。

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2018年6月18日 (月)

「羊と鋼の森」:清く正しく美しく

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映画『羊と鋼の森』は、調律師という珍しいフィールドを舞台にした「仕事映画」であり、ビルドゥングスロマン(成長物語)。上品で、まじめで、「文部省推薦」になっててもおかしくないような作品でした(あ、今は文科省か)。主役の山崎賢人の好青年ぶりも、その傾向に拍車をかけています。

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山崎に限らず、登場人物がみんなまじめでいい人です。光石研はちょっとひねくれてたけど、最後はかなりいい人。城田優だけが、ちょっと感じの悪い人でした。 中でも、風格のある堂々たる「いい人」だったのが、三浦友和。三浦さんってしばらく前はけっこう崩れた役、悪い役にチャレンジしていたようですが、最近はまた本筋の「正しい人」の役に戻っているようです。やっぱりこっちですよね。これだけ「正しい人」のオーラが出てる人って、なかなかいません。

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映画の中の姉妹を、上白石姉妹が演じているってのも結構でした。上白石姉妹のお母様って、ピアノの先生なんですってね!(ただし二人ともほとんど習っていないそうでですけど) びっくりです。

作品としてはまずまずなのですが、調律について、もう少し掘り下げて具体的に描いてもらいたかったですねえ。その方が映画の力にもなったのになあと思いました。

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まあ、「音」というものを映像で表現するという難題(もちろん音はついているわけですが)に挑んでいるわけで、森の映像、水の映像などを使って美しく描き出してはいますが、こちらの想像を超えるほどのものはなく、そこらがちょっと物足りない所ではありました。テストで75点を取るまじめな生徒って感じで・・・。

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2018年6月17日 (日)

「終わった人」:シニア映画の先がけ

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映画『終わった人』は、おととし『さらばあぶない刑事(でか)』で刑事を定年退職した舘ひろしが、今度は一流銀行の子会社を定年退職して・・・という話。舘さんももう68歳なので、(若く見えるとは言え)十分そんな年齢なんですね。

監督は「ホラーの巨匠」中田秀夫。でもこの人、本当は人間ドラマやコメディの道に進んだ方が良かったのかもなんて、ちらっと思ってしまいました(顔もお笑い芸人っぽいし)。それぐらい安定感のある堂に入った演出で、けっこう松竹映画のカラーだなあって感覚もありましたね(本作は東映配給)。 そういえば、作品内で主人公の田代(舘ひろし)が、東大卒のエリートだってことで揶揄されたりするのですが、中田監督も東大卒なんですよねー。そこで抜擢されたのではないかしらん??

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戦後長らく(’80年代ぐらいまで)日本の会社で定年と言えば55歳でした。現在は60歳から65歳に移行する過渡期であり、既に70歳定年の導入も見えてきています。そういう時代なので、この作品で63歳となっている主人公がまだまだ若くてやる気十分なのも当たり前。そんな主人公のあがきっぷりを楽しむ作品であり、社会的要素を取り入れたコメディとして、、まずまずの出来映えです。

原作者の内館牧子さんが、老人だらけのスポーツジムの場面にカメオ出演していらっしゃいました。そういえば、そんなジムのみならず映画館って所も、近年はかなりお年寄りの多い場所になって来ております。この作品の客席も、シニア比率が高かったです。そういった意味では、今後こういう映画が増えていく土壌はあるのでしょうね。

そうそう、主人公の回想する高校ラグビー部のいさかいが、ちょっと日大アメフト部問題を連想させてタイムリーなのでありました。

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2018年6月16日 (土)

「夜の浜辺でひとり」:すごいぞ、ホン・サンス(キム・ミニも)

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映画『夜の浜辺でひとり』は、ホン・サンス×キム・ミニ4作品連続公開の第2弾。『それから』に次いで、これもいいです。たまらなく面白いです。やっぱりキム・ミニが輝いてます。

ドイツのハンブルクが「1」、韓国の江陵が「2」という二部構成ですが、「1」が序章という感じで短く、「2」の方が本編という感じで全然長くもあります。

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ホン・サンスとキム・ミニは実際にそういう仲なのですが、この映画の中でも監督と女優の不倫関係が描かれます。それがもうおのろけだったり、自虐だったり、自慢だったり、自己憐憫だったりと、リアルに虚実がない交ぜになっていて、とてもスリリングなのです。人によっては腹立たしくなったり鼻白んだりするのかも知れませんが、大江戸はドキドキしながら面白く観ておりました。

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『それから』でもそうでしたが、これだけ繊細な映画を作ってるのに、ズームやパンが雑! なんであんなにいいかげんで素人っぽい感じに動かすのか、謎です。 謎と言えばもう一つ、篇中に(ドイツにも韓国にも)謎の黒服男が何度か登場するのですが、あれはいったい・・・? プログラムには「彼女の感情のメタファー」と書いてありましたが、うーん、今一つ成功していないような気がいたします。

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長回しで捉えられる飲み会のぐだぐだ会話が、いつでもあれだけ魅力的な場面になるという名人芸においては、ホン・サンスって映画史上で最高峰なのではと思ってしまいますよ。同工異曲を常に高いレベルで見事に見せるってことにおいては、小津安二郎的と言えますし。いやー、これまでそんなに熱心に観て来なかったホン・サンスに、すっかりやられてしまった今日この頃です。

それにしても、まだ明るくて「夜」の浜辺には見えなかったんですけどねえ(「薄暮の浜辺」あたりではないかと・・・)。

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2018年6月15日 (金)

「ゲティ家の身代金」:「ハンニバル」との共通点

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映画『ゲティ家の身代金』は、リドリー・スコットらしい重厚な娯楽作。これぞ正攻法といった展開と描写ですが、作品の最初と最後に「実話をもとに、映画的効果のため脚色を施した」というような意味の字幕が出ます。確かに「これ、どこまでが事実で、どこからがフィクションなんだろう?」と思わずにはいられませんでした。 原題は“All the Money in the World”。なるほどですね。

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母親役は、小生が勝手に「アメリカの本橋麻里」と呼んでいるミシェル・ウィリアムズ(当然、本橋麻里のことは「日本のミシェル・ウィリアムズ」と呼んでおります)。安定感のある演技です。そして大富豪ゲティの役は、ケヴィン・スペイシーのセクハラ降板を受けて、急遽再撮9日間のクリストファー・プラマー翁。それでオスカー・ノミネートの好演とは、まさに怪我の功名。でも、これは評価すべき演技ですよ。

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それにしても、金持ちってやつは・・・。まあ、常軌を逸していないと、あれだけの大富豪にはなれないのでしょうけれど。 一方、誘拐された孫が微妙にバカっぽくて、なんだか納得してしまいました。

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スコットがイタリアで撮った娯楽作ということで言えば、『ハンニバル』が思い出されますね。映像のルックも似ていると思います。そして、こちらはゲティ翁、あちらはハンニバル・レクターという怪物が出てるってことでも共通してます。ああ、かたや「頭蓋骨斬り」、こなた「耳斬り」ってことも共通してるではありませんか。

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2018年6月14日 (木)

「それから」:人生だなあ

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映画『それから』を皮切りに、ホン・サンス監督×キム・ミニ主演の4作品が連続公開されます。第一走者の『それから』ですが、いやー、素晴らしかった。これまでホン・サンスって特に好きではなかったんですが、これには降参です。韓国のウディ・アレンと言われる彼がモノクロで作った、まさに『マンハッタン』のような作品(物語とかは全く違いますけど、ムードがね)。

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登場人物は少なく、場所も限られてる中での会話劇という、いつもながらのホン・サンス節。でも今回は、出来が良いです。不倫をめぐるすったもんだを、実にリアルに、実にオトナな感じで淡々と、時にユーモラスに描き、そこに「人生」を滲ませます。素敵です。おしゃれです。

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男女を描いた大人な映画ってことにおいては、成瀬巳喜男作品の匂いもありますね。確かにこの男のダメさやズルさを見てると、森雅之みたいですもん。関係ないけど、不倫相手の女がやけに小保方さんに似ておりました。 そしてキム・ミニがキュートで、独自の魅力を放っておりました。『お嬢さん』でも印象的でしたが、本作では抑制が効いていながら、内面からの光があふれるミューズとして屹立しております。

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「それから部分」というか、終盤の後日談パートも、とても効いています。「時間」が効いています。時は流れ、人は移ろうのだなあ、人生だなあって感じ。この成熟。見事です、ホン・サンス。こういう作家が韓国にいるってことは、ちょっとうらやましいことです。

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2018年6月13日 (水)

「海を駆ける」:抽象的だけどありきたりで・・・

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映画『海を駆ける』は、あるコミュニティーにおける異質な存在(侵入者)の物語を語り続ける深田晃司監督の新作。全編、インドネシアが舞台で、インドネシア人も多く登場するため、日本映画って言っていいのかちょっと迷うところでもあります。

ディーン・フジオカ演じる異人が、海=大自然であり、神でもありというような抽象的な物語を、抽象的なまま、でもストレートに提示します。ただ、あまりにもそのまんまというか、映画表現としてこなれていないようにも思えます。インドネシアが舞台で、「津波」という台詞もあるだけに、その意図するところがありきたりに見えてしまうという欠点があるのです。

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ディーンは、その浮世離れした透明感がキャラに合ってます。太賀と鶴田真由の流ちょうなインドネシア語には感心しました。

(以降ネタバレあり) ラストで一同が「海を駆ける」わけですが、特に感銘を受けるような「奇蹟」感はありませんでした。残念です。そこが勝負なのに。 水の上を歩くってことにおいては、ハル・アシュビー監督の『チャンス』(Being There)のラストを見習ってほしいものだと思いました。

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本田がいないとうまくいく

昨夜のW杯前最後の親善試合、日本代表vs.パラグアイ代表をTV観戦。周知のとおり4-2で日本の勝利でしたが、結果もさることながら、ここのところ何一つ良い材料が無かった日本代表(数日前のガーナ戦、ひどかったですもんねえ)に、多少の光明が射した試合でした。いわゆる「Bチーム」が先発したわけですが、「Aよりも良かった」という時々あるパターンで、W杯初戦1週間前に、いくつかの示唆と希望が与えられたのです。

一番良かったのは、(前からわかっていたことですが)「本田がいないとうまくいく」ってのがハッキリしたこと。あいつの脚の遅さ、判断の遅さ、ボールロスト、決定力の無さ、そのくせフリーキック蹴りたがることなど、チームにとって害ばかりなのに、何度も使えないところ見せたのに、それでも・・・というインチキな状況から、ようやく脱却できるのでしょうか? それができなきゃ、もう終わりです。ガーナ戦でも、彼が出てる間はチームが全然機能しませんでしたもんねえ。

他の選手たちは良かったですよー。香川も乾も岡崎も。香川の得点シーンは見事な個人技でしたが、一方で絶対外しちゃいけない簡単なシュートを外した場面では驚いてがっかりしましたが・・・。 それと、左SBに入った酒井高徳がやけに良かったなあ(右であそこまで良かったことはないのに)。一方右SBに入った遠藤航は、ミス続きでいいとこなしでした。今回唯一のベルマーレ在籍経験ありの選手なだけに、ちょっと残念です。山口蛍が今年に入ってずーっとミスだらけでスランプなのも、気になります。

西野監督に代わってからの3試合で、どの選手が使える、どの選手が使えないってのが、かなりハッキリしたと思います。さあ、西野さんは勇気ある決断を持って(あの人やあの人を外してくれるといいなあ)、コロンビア戦のスタメンを組んでくれるでしょうか?!

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2018年6月12日 (火)

「Vision」:森と時間に囲まれて

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映画『Vision』は、『あん』『光』と、ここのところ俗っぽくなっていた(それは良いことだと思っていましたが)河瀨直美が、その反動かやけに観念的になってしまった作品。うーん、どうなんでしょう、ここまでスカシちゃうのは?(EXILE HIROのプロデュース作品だというのに)。

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確かに百々新の撮影は素晴らしく美しいですし、奈良の森とその神性をテーマに据えるという河瀨直美のアイデンティティも発揮されているのですが、いかんせん「おすまし」モードなんですよねえ。ジュリエット・ビノシュを使ったもんで、おフランスなおすまし感を(思わず)入れちゃったんでしょうかねえ?

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素数とか薬草とか意味ありげな記号についても、結局解明されませんし、「火」や「赤ん坊」の意味するところについても、明示されません。観客に委ねるってことなのでしょうけれど、うーん、そうは言ってもねえ。あまりに哲学的過ぎて・・・。

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すっかり河瀨映画の顔になってしまった永瀬正敏は、やはりいい味を出しております。そしてビノシュは、やはりビノシュ(美の主)というべき透明感を持って、超然と存在しておりました。でも本当の主役は、やっぱり悠久の「森」と「時間」だってあたりが、いかにも河瀨作品なんですよねー。

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2018年6月11日 (月)

「デッドプール2」:相変わらずのしょーもなさ(笑)

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映画『デッドプール2』は、相変わらずのお下品&バイオレント路線のヒーロー・コメディ。まあ、でも独自路線で面白いですね。映画の小ネタとか、自虐ネタとか満載で、かなり笑えました。

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中でも大江戸が笑ったのが、「Xフォース」の面々が飛行機からパラシュートで落下する場面。だって、みんな(除1名)ことごとく失敗して、悲惨な最期を遂げるんですもん。「そうだよねえ」と思う一方、こういうギャグを作る発想に舌を巻きました。 あと、「007」を彷彿とさせるタイトルシーンや、ジャガーノートのバカ強さにも笑いました。

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アクションも当然ながら多いのですけど、「どこで何がどうなっているのか」「こいつとあいつの位置関係はこう」っていう描写が、実にわかりやすく、的確なのです。絵コンテがいいんだか、演出がいいんだか、編集がいいんだかわかりませんけど、近年のVFXアクションものの中では珍しいことなので、そこに関しては大いに褒めてあげたいと思います。

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でもまあ、大まじめに絶賛するほどの作品ではないことも確かでして。「バカだねー」「グロだねー」「下品だねー」「しょうがねーなー」と思いながら、軽く笑って劇場を後にするのがよろしいようで・・・。

忽那汐里は、見せ場が少なかったですねー。もし3作目が作られるのなら、ぜひそこでは活躍してもらいたいものです。

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2018年6月10日 (日)

「友罪」:重い投げかけ

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映画『友罪』は、重かったですねー。2時間9分なのに、観ていてそれより30分ぐらいは長く感じられました。気が滅入ります。

しかも娯楽映画の枠組みを越えるほどに、説明が親切ではありません。ほのめかしたり、描かずに推測させたり、行動の意味を明確にしなかったりと、観客に委ねる部分がとても多いのです。

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秀逸なのは、主人公二人(瑛太と生田斗真)が働く部品製造工場とその労働者たちの描写。ブルーカラー・ワーカーの鬱屈や荒(すさ)み方を、デスパレートな感じに描いています。どす黒いコンプレックスと、ざらついた暴力的な空気が、何とも言えませんでした。

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夏帆はメガネをかけて地味な感じで登場します。このキャラクター、同情を誘う一方で、無意識にズルい所があるのですが、夏帆が「柄に合った」好演で、その「無意識に」って部分に説得力を与えています。

また、山本美月(この人、なぜか最近映画に出まくってますね)の雑誌記者は、彼女が演じているが故にその「薄っぺらさ」が説得力を持って迫ります。

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とにかく観る者にいろんな事を考えさせる映画です。犯罪者とその更正というテーマ、加害者の家族にとっての償いというテーマ、自分の近くに元殺人犯がいたら普通につき合えるのだろうかというテーマ・・・、映画では(当然ながら)答を出しません。私たちに重い問題を提示して、その先は観客に委ねています。その先は、リアルな社会の中で私たちがどうするかということなのでしょう。

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2018年6月 9日 (土)

「妻よ薔薇のように 家族はつらいよⅢ」:古くてつらいよ

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映画『妻よ薔薇のように 家族はつらいよⅢ』は、前作同様に現在の山田洋次の「年寄り感」「古さ」が出まくっています。前にも書きましたが、やはりコメディだとか笑いのセンスってやつには、その時代の感覚が重要なんですよね。なかなか笑うに笑えませんでした。相変わらず、ボールや階段で滑った転んだやってるし・・・。

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今回の、と言うか、今回もというか、メッセージはストレートで明解です。封建的な父権主義にノーを突き付けるわけで、それ自体には大賛成です。しかし、その描き方が、そしてこの家族があまりにも古めかしすぎて、何もかもが作り物めいて見えるのです。そもそも西村まさ彦演じる長男は、なんであんなに威張り散らしているのでしょうか? 家庭内パワハラ、セクハラとでも言いましょうか・・・。あれでは逃げられて当然というか、裁判などにでもなれば、大敗は必至でしょう。

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(以降ネタバレあり) 大体この人、女房を取り戻しに行った時に、「お前がいないと困る。俺にはお前が必要なんだ。」とか言ってましたが、そんな自分勝手な台詞で夏川結衣が戻る気になったのが不思議です。むしろ「そうだとしても、私にはあなたは必要ありません。」って言ってやればよかったのに、なんて思っちゃいました。

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一方で、人間の善性を体現するかのような妻夫木聡と蒼井優演じる末っ子夫妻も、(いい人過ぎて)けっこう気持ち悪いです。いったいいつの時代の人だろうっていう不自然さにも溢れておりまして。 不自然といえば、西村-夏川夫妻の子供たちの演技や台詞も不自然で、観ていてつらいものがありました。観るのがつらいよ。

山田監督は決して嫌いではないし、その社会性には常に一目置いているのですが、このシリーズはもういいやって感じです。

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2018年6月 8日 (金)

「ビューティフル・デイ」:女性監督のスタイリッシュな暴力性

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映画『ビューティフル・デイ』は、スタイリッシュでヴァイオレントでアヴァンギャルドでリリカル。リン・ラムジー監督の前作『少年は残酷な弓を射る』もかなりスタイリッシュで前衛的要素を持った作品でしたが、本作はこういった特色を持つ現代のハードボイルドでありまして、説明的要素を切り捨てて、主人公の行動で物語を転がしていきます。

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ただ主人公の行動ってのが単純には描かれず、子供の頃からのいろいろな回想(トラウマ的な)がインサートされたり、行動が断片で時系列に沿わず描かれたり、時間がわかりにくくシャッフルされていたりするので、映画リテラシーの高い人でないと、戸惑う要素満載なのです。

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そして多分に『タクシー・ドライバー』です。少女娼婦のヴァイオレントな救出劇ですし、幻想的でもありますし、選挙戦がちょっと絡んでいたりもしますし・・・(車のバックミラーを見るホアキン・フェニックスの目が、『タクシー・ドライバー』のデ=ニーロそっくりな場面もあったりします)。でも使う武器は、拳銃ではなくてハンマーなのです。

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こんなにヴァイオレントなハードボイルド映画の監督(リン・ラムジー)が女性であるってことが、けっこう衝撃です。しかも前衛のクォリティがかなり高いのです。この監督、近い将来に(題材さえハマれば)どえらい傑作をものにするかも知れませんね。

それはそうと、小生が嫌いなホアキン・フェニックスですが、本作の彼は異常さが生きておりましたね。 そしてジョニー・グリーンウッドのノイジーでアーティスティックな音楽が、ハンパなく攻めておりました。

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2018年6月 6日 (水)

カラ!カラ!カラ! めーん!

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甘いものの話をすることが多いので、たまには辛いものの話も。

まずはヤマダイのニュータッチ『広島 汁なし担担麺』です。まあ、最初から「多分この程度の感じだろうなあ」と思った通りの味・・・と言ってはなんですが、まあ担担麺と言うよりは「辛いカップ焼きそば」って感じでした。麺がもろにカップ焼きそばですからねえ。しかもあんまり辛くはありません。大江戸的にはもっと「花椒(ホワジャオ)」も効かせてもらいたいところです。

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その点こちらは、骨のある辛さですよー。っていうか、ほとんどヤバイ辛さ。日清ラ王の『汁なし担々麺』。カップ麺でここまで激辛にするってのは、かなりの勝負です。(甘いもののみならず)辛いもの結構好きな大江戸ですが、これはなかなかです。舌にも胃にも汗の出方にも、本気度が感じられます。一方でマジョリティーの方々を寄せ付けない商品でもあります。子供や年寄りには危険な気がします。唐辛子の「辣(ラー)」も、花椒の「麻(マー)」もガツンと効いてます。太いもちもち麺もいいですね。ただ、好きかと問われれば、そこまで好きじゃあないのであります。

それはそうと、かたや「担担麺」、こなた「担々麺」と、表記も異なっているのであります。

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で、こちらはカップではなく冷凍食品。マルハニチロのあけぼの「新中華街」シリーズ、『麻辣刀削麺』です。ちなみに大江戸は「ほうとう」とかもちもちパスタが好きなので、当然刀削麺も大好きなのであります。

これは良いです。おいしいです。刀削麺がお店で食べるもちもちの食感。辛旨さもワンダホー。小松菜奈、いや小松菜がちょっと小さいこと、ひき肉がやや少な目なこと以外は、お店の味に引けを取りません。オススメです。

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2018年6月 5日 (火)

「モリのいる場所」:観察の人を観察する映画

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映画『モリのいる場所』は、画家の熊谷守一(モリ)の晩年の様子をフィクションとして描いています。伝記映画ではなく、あくまでも「こんな(おかしな)人がいました」っていうスタンスです。自身が熊谷守一のファンだという山崎努がしっかりと取り組んでいるので、このキャラクター造形に関しては、面白くて無敵です。見飽きることがありません。

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ただ映画の中では、モリが見飽きることなくアリやカマキリや尺取虫やメダカなどをじっくりと観察しています。「アリは2番目の脚から動き始める」と言ってるぐらいですから、真剣な観察の果てに、私たちが見えない世界を見ていたのでしょう。たぶん。これだけ細かい観察をしていた人が、あんなにシンプルな絵を描くってのも、面白いことですね。

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画家の映画だというのに、絵は冒頭の餅の絵1点しか出て来ないってのも、面白いところ。あくまでもモリという変なじいさん(プラス時々ばあさん)を描くことが、本作で沖田修一監督がやりたかったことなのでしょうね。

ただ、沖田監督ってどの作品でも「そこそこ」の線で止まってしまって、完全な満足、満腹感にまでは至らないんです。本作もまさにそう。悪くないんだけど、軽いスケッチで終わってしまって、その先には突き抜けて行かないのです。まあそれが沖田監督の持ち味なんで、しょうがないのでしょうけどね。

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(以降少々ネタバレあり) 篇中に出て来たドリフターズの「たらい」ネタに関しては、いくらなんでもやり過ぎでしょう。完全に浮いちゃってます(海外に持って行ったら、質問の嵐でありましょう)。だれか止める人はいなかったのでしょうか?

池谷のぶえが非常に良い芝居をしていたことも、付け加えておきましょう。

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2018年6月 4日 (月)

「ファントム・スレッド」:完璧な映像の中の完全主義者、だが・・・

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映画『ファントム・スレッド』は、ポール・トーマス・アンダーソン(PTA)監督とダニエル・デイ=ルイスのコンビが、あの重厚な『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』に次いでタッグを組んだ作品。両作の毛色は随分と違いますが(そもそも『ファントム・スレッド』はPTA史上初のアメリカ以外が舞台の映画)、作品のクォリティの高さでは引けを取りません。とにかく映像が完璧です。映画の映像として、美しいだけでなく雄弁です。

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PTA映画の主人公って、常に「歪んだ人」ですが、本作のオートクチュール・デザイナーも、相当に歪んでます。その、神経質で完全主義な「あるある」な個性を、ダニエルが完璧に演じます。こういう人は他人と暮らすのが無理なんだから、結婚なんかしちゃいけません。それをご本人が一番よくわかっていたはずなのに・・・ってお話です。 それにしてもオープニングで身支度をする彼のルーティンの美しさと完璧さ。これでどういう人かを描くPTAは、さすがですね。

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ダニエルに対する“マイ・フェア・レディ”としてのヴィッキー・クリープスですが、大江戸はどうにも好きになれない顔です。ぼんやりした華のない顔。なぜ彼が魅かれて行ったのかが、説得力を持って描かれていないのが、本作の欠点だと思います。

一方で、ダニエルの姉を演じるレスリー・マンヴィルのクールな表情の芝居が豊かで、完璧です。

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(以降ネタバレあり)  あまりにも見事な夫婦喧嘩描写を経て、作品はかなり変態的な地点に着地します。人間の不可思議といえば、そうなのかも知れません。いずれにせよ、他のPTA作品同様、何とも割り切れない「大人の味わい」なのです。

衣擦れの音、食べ物を食べる音、食器の音・・・本作は(誇張された)音の映画でもあるのでした。もちろんジョニー・グリーンウッドの音楽の素晴らしさも、言うまでもありません。

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2018年6月 3日 (日)

「恋は雨上がりのように」:佳品だけど難点も

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映画『恋は雨上がりのように』は、「佳品」といった印象。思ったよりもちゃんとした映画になっていましたし、思ったよりもキャラクターの心情がきちんと描かれていて、思ったよりも心に迫る作品になっていました。

まあ、一方では「アレはどうなったんですか?」的な立ち消えエピソードも多く、いくら原作モノの映画化とはいえ、もっと映画内で決着つけられなかったものかと思ってしまいました。

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『渇き。』以降の小松菜奈としては、これが一番良いのではないかなあ(自分が観た作品の中で、ですけど)。決して芝居がうまくはないし、表情も微妙なのですが、不思議と説得力があります。 「空手チョップ」Tシャツ姿から、白ワンピ+水色カーディガンへの“変身”などは、確かに「おお!」と思うほど鮮烈でした。

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一方で大泉洋は、彼にしては相当抑えた演技(当然それは正解です)。地味目に、前に出ないように心掛けながらも、じんわりチャーミングな味を滲ませておりました。

小松菜奈のバイト仲間で(ごひいき)松本穂香が出てました。明るい茶髪と濃い目のアイメイクで、いつもと違う感じ。出番は少な目。それでも、かわいいったらありゃしない。

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松本は朝ドラ『ひよっこ』でブレイクしましたが、現在の朝ドラ『半分、青い。』に出ている清野菜名が、小松菜奈(「菜ナ」つながりだ)の幼馴染の陸上部員役で出ておりました。でも、ちょっと高校生には見えませんねー(現在24歳)。

そして小松の母親役の吉田羊さん。普通に難なくこなしていましたが、最後の横顔ショットの演技がスゴイのです。あの微細な表情の変化だけで、泣きそうになりました。

終盤はやけに爽やかで、その一方尻切れトンボでもあります。でも、ここらで切らないともう、ドロドロになっちゃうしかないのかもねー。それは違うし。マンガと違って、映像実写はどうしてもリアルな生ぐささが出かねないものですから・・・。痛し痒しであります。

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湘南、ライザップ効果で3-0完勝!

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J1リーグはワールドカップ期間の中断で、2か月近く試合がありませんが、ルヴァンカップと天皇杯は行われるのです。てなわけで、BMWスタジアムに行って来ました。YBCルヴァンカップ・プレーオフステージ初戦の湘南vs.仙台の一戦(6月2日)。

まずはフードパークに出店していたシュラスコ丼でパワーを! 牛肉と鶏肉と上質なソーセージを使用。ソーセージが一番おいしかったなあ。

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本日は

「ライザップ・スペシャルデー」ということで、いろんなイベントがありましたが、試合前の映像で、なんと曺貴裁監督がライザップのボディメイクにチャレンジすると宣言!! かなりウケてましたが、TVCMにも出ちゃったりするのでしょうか? うーむ。スマートな曺さん、・・・違和感ありますねえ。

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近くの席では、「その次は会長が」ってな声も飛んでおりました。そうだそうだ。で、その次はキングベルも!

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更に笑えたのは、背番号のカウントダウンで出て来る「あおり映像」がいつもと違って、黒地に金文字で背番号、そして上半身裸の選手たちがポーズをとって筋肉を見せつけているものだったこと。

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まさにライザップ! かなり笑えました。最後の曺監督だけはハダカになりませんでした(笑)→肉体改造後には、ぜひ。

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で、試合は早速「結果にコミット」! 3-0でベルマーレが完勝し、情けない敗北を喫したリーグ戦の仇討ちを果たしました。ベガルタを0点に押さえられたというのも、大きいです(アウェイゴールってことにおいて)。

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梅崎がついに覚醒して2得点を挙げました。試合後はサポ席前でメガホンで語ったウメが去る時にチャントが鳴りやまず、ちょっと感動的でした。

今日はどのプレイヤーも最高でした。ベルマーレらしいサッカーを体現し、積極性と素晴らしいパフォーマンスで、ベガルタを圧倒していました。日本代表みたいに、走らない、積極的に奪いに行かない、ゴールを目指さないなんてことはなかったので、気持ち良い限りです。

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野田は先発するようになってからずっと頼もしいし、運動量もキープ力も素晴らしいです。そして、左ウイングバックで先発した表原がキレッキレでした。ドリブルでぐいぐい抜いてって、反転したり狭いところ通したり・・・、あんなにスーパーな表原は初めて見ました。

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これで2ndレグで油断さえしなければ、仙台を下してのベスト8進出が決まります。そうなったら、後は勢いで決勝まで行っちゃいましょうよ! 遠慮は無用。ルヴァンカップは本気で獲りに行っちゃいましょう!

ベルマーレクイーンも喜んで、勝利のダンスなのでありました。

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2018年6月 1日 (金)

今日のいたずら13

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人さまの麦茶を2,000円の高級品にしておく。

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