「犬ヶ島」:暗くて嫌な感じ
映画『犬ヶ島』は、ウェス・アンダーソン監督によるストップモーション・アニメーション。この監督、大江戸にとっては大好きな作品(『ムーンライズ・キングダム』『グランド・ブダペスト・ホテル』など)と、ちっとも良いと思わない作品(『ダージリン急行』『ファンタスティックMr.FOX』など)の両方を作ってくれる、蓋を開けてみないとわからない監督なのであります。で、今回は「凶」と出ました。
『ファンタスティック・・・』に次ぐストップモーション・アニメーション作品なので、悪い予感はしていたのですが、ああ、やっぱりあの嫌な感じのアンダーソンでした。非常にダウナーで、暗くて、しらけた感じの作品。だけど、映像のコントロールは念入り、ってやつです。ここに出て来る日本も、20年後の未来なのに妙にレトロ。暗くて終末的で嫌な感じです。
猫映画ばやりの日本に、あえて犬映画をぶつけて来たのでしょうか? ただその犬たちに特段の魅力はなく、加えて人間たちにも魅力がないので、まあ観ていてしんどいですよね、なかなか。
それにしても、『七人の侍』の音楽が流れた時にはびっくりしました。ちょっと遊び過ぎじゃね? でも一番の問題点は、話がつまらないってこと。そこだけは何とかしてほしかったなあ。
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