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2018年6月23日 (土)

「ザ・ビッグハウス」:船頭多くして・・・

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『ザ・ビッグハウス』は、想田和弘をはじめ17人の監督による記録映画。まあ、想田のワードを用いれば「観察映画」です。でもエンドタイトルで、“Directed by・・・”の下に人名がずらずらと出て来た時には(しかも2枚にわたって)、なんだこりゃ?と驚いてしまいました。資料によると、17人の映画作家たちが自らカメラを回して作った作品なんですね。そのうち13人は学生だったそうですが。

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この映画で描かれているミシガン大学のスタジアム、通称「ザ・ビッグハウス」って、いつも10万人以上の観客で埋まるんだそうです( 映画内では11万人以上が入ってました)! 新国立競技場なんて、8万人にする計画が「多過ぎる」とかいちゃもんつけれれらて、減らされちゃいましたもんね。

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そういえば、このスタジアムって、一層だけで高い所まで客席があるタイプなので、旧・国立競技場に似たタイプです。ただ、フットボール専用スタジアムなので、陸上トラックとかはありませんし、傾斜がかなり緩そうなのが気になります(ピッチから遠い客席が出来てしまうのです)。

1試合だけを扱うのかと思ったら、2試合+αを扱っているので、それを時系列で出すので、1ヤマ終わって、また・・・って感じで、なんだかボケてしまいます。ここは映画としての弱点でしょう。

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また、描かれる題材も撮り方も玉石混交で、見ごたえある部分もあれば、冗長なものもあるし、ヘタなキャメラ・無意味なショットでイライラする場面もあります。基本的にアメフトの試合は(ほとんど)写していないのですが、その姿勢はいいとして、それでもチラッと写っているプレイの映像が不出来で、中途半端でがっかりなのです。調理センターみたいな所のシンクにキャメラを置いて、洗う人を見上げたアングルで撮った映像など、まったくのところ学生っぽい無意味な思い付きでしかありません。だめだこりゃ。

全体的には残念ながら、バラバラ&ツギハギ過ぎて、1本の作品としてまとまってはおりませんでした。その混沌から浮かび上がって来るものも、唸るほどのものではありませんでした。

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