「劇場版コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-」:10年の重み
映画『劇場版コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』は、2008年から10年続いた(もちろん断続的にですが)というフジテレビのドラマの初映画化作品。位置づけは当然、、TV版のファンのためのってことでしょうし、その客層が中心なのでしょうけれど、初見の人(例えば小生)でも面白く観られるように作ってあります。そこらはまあ、『踊る大捜査線』以来のフジテレビ映画の伝統でしょう。もちろんファンは、様々なディテールをより楽しめるはずです。
冒頭にこれまでのTVシリーズのダイジェスト映像が流れますが、見ていた人にこれまでの流れを思い出させる効果はあるとしても、初見の人に概要をわからせる効果はないようなものです。まあ、それでも映画版鑑賞に当たっては、特に問題ありません。あ、この人はこういうキャラね・・・ってのはすぐにわかりますし、あとは次々と起こる事件の展開に身を委ねていればいいのです(唯一気になったのは、山Pの藍沢医師が若いのに何でこんなに偉そうなのかということぐらいですし、それもまあそういう設定なんだろうと納得できます)。
外科的描写が多いので、結構血みどろでエグイです。 (以降ネタバレあり) 中でも激しいのは、フェリー事故で車の座席に座ったまま腹部を鉄パイプで貫かれてしまった人。しかも、パイプ切断に時間がかかるので、腹を横に切ってパイプから外すって・・・、恐ろし過ぎます! そんなことやって、生きていられるんでしょうか?(そもそもあんなぶっといパイプが刺さっている時点で、もうダメでしょて感じですけど)
ユーモアや人間関係や仲間の絆や感動も含めて、娯楽映画としては及第だと思います。でも10年見守り続けて来た人にとっては、「時間」という要素が、その重みが加わるので、感銘もひとしおでしょう。キャラクターの変化や成長を、自分の友人のように実感できるのでしょう。ちょっとうらやましいなと思っちゃいます。
そういえば、なんでもっと早くに映画化されなかったんでしょうねえ、これ? 人気者キャストたちの調整が難しかったのかしらん??
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