「アンダー・ザ・シルバーレイク」:サンプリング的カルト作 #アンダー・ザ・シルバーレイク

映画『アンダー・ザ・シルバーレイク』は、かなりの怪作・カルト作。この監督(デイヴィッド・ロバート・ミッチェル)が只者ではないことは、開巻すぐにわかりますが、前作『イット・フォローズ』を大江戸は観逃しております。
一応現代の映画でなんですけど、オールド・ハリウッドからの引用をたっぷりと取り入れ、加えて’70年代テイストをプラスしております。いわゆる「サンプリング」 の感覚でもありますね。

誰もが指摘するでしょうが、デイヴィッド・リンチ、アルフレッド・ヒッチコックや『裏窓』、『ロング・グッドバイ』(ロバート・アルトマン版)に始まり、あの人とかあの作品とかの引用が次々と出て来ます。それは映画に止まらず、音楽、コミックス、ゲームなどにも及びます。20世紀のポップ・カルチャー全般を縦横無尽にコラージュしてるような感じ。デイヴィッド・リンチ、ロバート・アルトマンと言えば、この監督のお名前は「デイヴィッド・ロバート・ミッチェル」でしたっけ。うーむ。

物語の根幹はフィリップ・マーロウ的に謎を追うハードボイルドの世界なんですけど、リンチ色が強いもんだから悪夢巡りの様相を呈していきます。本当にどこまでが現実でどこからが夢かわからないようにもなっていきますし、その悪夢テイストこそが、この監督の真骨頂なのでありましょう。古くからのハードボイルド小説同様、結局は「描写命」で、どういう物語なのかは(難解に錯綜しすぎて)よくわからないと言えばよくわからないんですねー(一応はこういうことだよってのが示されますけど)。 それにしても長い! 2時間20分なのですが、3時間半ぐらいあるような体感でした。

印象的だったのは貯水池での水中シーンと、老いた作曲家の場面。あの作曲家役って誰ですか? 顔も声もアンソニー・ホプキンスに似てると思ったのですが、エンドクレジットには出て来なかったし・・・。この人にまつわるヨタ話(都市伝説)がバカバカしくも面白かったなあ。あのギターやあのベースが並ぶ部屋で、ピアノから『Smells Like Teen Spirit』の一節が奏でられた時には、ちょっと興奮しましたよ。
ヒッチコック映画の金髪ヒロインのようなライリー・キーオが、かなり魅力的に輝いておりました。
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