「生きてるだけで、愛」:鬱病の大変さを痛感 #生きてるだけで、愛 #趣里
映画『生きてるだけで、愛』は、本谷有希子原作によるシリアスな鬱病映画にしてラブストーリー。いやー、「観ているだけで、鬱」とかからかっちゃいけないんですけど、観てて心が苦しいというかしんどいですね。これだけ真正面から鬱病(過眠症)を描いた映画ってのも、小生の記憶にはありません。
心の病ってのは厄介なもので、他人からはその深刻さが見えにくい、それ故に周囲の人が(悪気もなく)無神経で残酷な事を言ってしまいがちになるみたいですね。本作の主人公も、目覚まし時計を何個セットしても起きられないってあたり、時に自らの肉体を傷つけてしまうあたり、かなりの重症です。しかし周りは「なまけもの」「だらしない」「寂しかっただけで、みんなでわいわいやってれば大丈夫」とか思ってしまうわけです。病気なんだから、そうじゃないんですよね。
主人公を演じる趣里が只事ではない芝居を見せます。狂気が鬼気迫るほどリアルで、コワ過ぎます。役が憑依していて圧巻です。躁の時と鬱の時との落差も、説得力を持って演じてますし。普通の年なら主演女優賞ものです。でも、今年は主演女優の当たり年で、ライバル多いですからねえ(サクラさんとか希林さんとか華さんとか静河さんとかえりかさんとか・・・)。どうなりますか? それにしてもこの顔、水谷豊にも伊藤蘭にも全然似ていないと思うんですけどねえ。不思議。
それはそうと、仲里依紗がすげーオバサン化していて(しかも性格の悪い役)びっくりでした。まだ28なのに、38歳にしか見えません。実写版『時をかける少女』で高校生を演じた頃から、まだ8年しかたってないのに! これからは悪役中心になりそうな予感・・・(ま、ゼブラクイーンだったし・・・)。
終盤の趣里、冬場に裸足で(ってゆーか裸でなんですけど)コンクリートの上に長時間って、ムリです。寒過ぎます。寒がりにおいては人後に落ちない大江戸としては、もう見てるだけで風邪ひきそうでした。ぶるぶる。
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