「人魚の眠る家」:泣けなかったし・・・ #人魚の眠る家
映画『人魚の眠る家』は、前作『RANMARU 神の舌を持つ男』でやっちまってから2年ほどブランクのあった堤幸彦監督作品。でもこの人のシリアス作をあまり評価していない小生としては、「やっぱりダメだったか」って印象。色々としんどい作品でした。
そもそも昨日の夕刊の後追い広告なんかでも、号泣映画を最大限にアピールして、「最初から最後まで泣き通しだった」とか「何リットルも涙が出て脱水症状」だとか数多くのコメントが載ってましたが、そこまで泣けるかあ、これ? ちなみに結構涙もろい小生ですが、本作に関しては全然泣けませんでした(血も涙もないですかね?)。
(以降ネタバレあり) 大江戸はあらゆる種類の「延命」ってもんに対して否定的なので、この作品に対しても最初っからネガティブ気味の視線で観ていたかも知れませんが、それにしても観ていて居心地が悪いというか、篠原涼子演じる母親や坂口健太郎演じる科学者の放つエキセントリックな違和感には、ついて行けませんでした。明らかに西島秀俊や川栄李奈に肩入れしながら観ていたので、かなりイライラしちゃいました。
まあただ、脳死を人の死とするかどうかだとか、脳死に関する世界基準と日本の考え方の違いへの問題提起、あるいは考察を投げかけるといった意味においては、有意義な作品だと言えるでしょう。誰しもが自分の例に置き換えて考えざるを得ないテーマを扱っていますので。ただ大江戸は、「それはそれ。そして、臓器提供はまた別の話。」だと思うんですけどね。
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コメント
こんにちは。
私もねぇ、昨今の映画の宣伝のやり方ってホントどうかと思いますよ。
「泣ける」とか「泣けない」とか映画の出来不出来に関係ないことをクローズアップするのは止めて欲しいです。
それにね、皆さん本気で泣ける映画を家族や友人と一緒に観に行きたいのですか?あまりに泣けるのなら一人で静かに観た方がいいのではないか?と思いますです。
投稿: ここなつ | 2018年12月17日 (月) 14時31分
ここなつさん、どうも。
ですよねー。でも、戦後すぐの三益愛子の母もので「三倍泣けます」とか「ハンカチのご用意を」とかの宣伝文句がついていたという昔話も有名なので、今に始まったことじゃないのかも知れませんね。
投稿: 大江戸時夫 | 2018年12月17日 (月) 21時50分