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2018年12月 2日 (日)

「斬、」:重金属轟音サウンドの魅力   #斬、  #塚本晋也

364785_006映画『斬、』(ざん)は塚本晋也監督初の時代劇=サムライ・アクション。でも作家の刻印は明確に押されております。冒頭から日本刀の鍛冶の描写で、金属音と火花が飛び散ります。そして全編にわたって鳴り響く暴力的な金属重轟音。この『鉄男 TETSUO』みたいなサウンドが、この作品の50%かも知れません。それほどにパワフルで、観る者をぶん殴るような音響です。ガキーン!! ゴキーン!!

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塚本晋也、いい顔になりましたねえ。昔は精神の安定しない小人物といった顔だったのに、どんどん風格のある&風雪に鍛えられた顔になっております。もちろん演技だってうまくなったと思います。 そして塚本組常連の中村達也の面構えが、その迫力が、見事です。

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その昔のチャンバラ全盛期と違って、近年のリアリズム時代劇においては、しばしば手や足が(時には首が)斬られ、落ちていきます。考えてみれば、刀で斬るってのはそういうことだよなあ。本当はもっと内臓とかも出ちゃってるわけだよなあなどと思うわけです。本作も『野火』を経た塚本作品だけに、そこらの描写は(暗い画調で抑制を効かせながらも)あります。そのおかげで、「非暴力」「非戦闘」のテーマが強調されるのです。

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ただ、成功作かと言われると、うーん、どうでしょう。この終幕もどうなんでしょうねえ。でも塚本作品で成功作ってそもそもあったのかしらん?って感じなので、そんなことどうでもいいのかも知れませんね。とは言え、蒼井優ちょっとわめき過ぎではないかなあ・・・。

『散り椿』が練習になったのか(?)、池松壮亮の殺陣、剣さばきはなかなか見事なものでありました。

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» 斬、 [象のロケット]
江戸末期。 江戸近郊で農家の手伝いをしている浪人・都築杢之進(つづき もくのしん)は、農家の息子・市助に木刀で剣の稽古をつけ、自分の腕が鈍らないようにしていた。 市助の姉ゆうと杢之進は心を通わせている。 行きずりの浪人・澤村次郎左衛門に誘われ、杢之進と市助は京都の動乱に参戦することに。 そんな時、村に無頼の浪人集団が流れ着く…。 時代劇。... [続きを読む]

受信: 2018年12月 3日 (月) 09時56分

» 斬、・・・・・評価額1700円 [ノラネコの呑んで観るシネマ]
人を斬るとは、どういうことか。 殺戮の緑の海は、「野火」のフィリピンのジャングルから、19世紀の日本の森林へ。 250年にわたる太平の世が、終わりを告げようとしている幕末。 この国を支配する新旧の勢力が衝突する乱世を見て、戦いに馳せ参じようとしている、池松壮亮演じる若い浪人・都築杢之進の物語だ。 手練れだが、未だ人を斬ったことのない杢之進は、江戸近郊の農村に逗留中に、塚本晋也監督...... [続きを読む]

受信: 2018年12月 4日 (火) 22時23分

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