「ねことじいちゃん」:質量ともにネコ映画の決定版 #ねことじいちゃん #岩合光昭 #ネコ映画
映画『ねことじいちゃん』は、あの岩合光昭さんの初監督作品。もちろん撮影も兼ねています。公開日が2月22日の「猫の日」だったのも、しゃれています。
いやー、とにかく圧巻のネコ映画でした。ここ2年ほどはやたらとネコ映画が多いのですが、ここまでネコ登場率の高い映画はなかったのではないでしょうか。ほとんど全編にわたって、ネコが画面に出ています。ネコだらけの島なもんだから、10匹ぐらいいっぺんに出ていることもありますし。
量ばかりではなく、質的にも凡百のネコ映画とは明らかに違う絵が撮れています。ネコたちの良い表情、良い動きをしっかりと焼きつけているあたり、さすが岩合さんです。まあ、そこらはお手のものですからね。
一方で、人間たちのドラマの方も危なげない演出ぶり。というか、監督が岩合さんだってことを忘れちゃうぐらいのナチュラルな出来です。
女優たちでは、久しぶりの柴崎コウがいつニコニコして、とってもいい感じでした。大河ドラマ『おんな城主 直虎』にすべてを吸い取られてしまったかのように、その後静かだったのですが、自然派の美しさが好もしい感じで、元気そうで良かったです。 田中裕子さんも久しぶり。そして、こんなにオトメな感じの銀粉蝶さんって、初めて見ました。コワイ感じや不気味な感じや一癖ありそうな感じの役が多い方ですが、こういうのもできるんですね。いいじゃないですか。
でもやはり主役はネコ(ベーコン)とじいちゃん(立川志の輔)。志の輔さんって撮影時の実年齢が64歳だから、当世においては「じいちゃん」と呼ぶにはまだ若いのですが、老け造りでじいちゃんになっております。ベーコンは、いい顔しております。
ドラマのストーリーは、ま、どうでもいいようなものです。それよりも、全編ゆったりとしていて癒し効果抜群の空気を感じ、ネコたちを味わう映画です。ネコ映画の決定版と言っていいでしょう。
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コメント
> ドラマのストーリーは、ま、どうでもいいようなものです。
そうだなあ、そうすよねえ。言い切ったなあ。
投稿: ふじき78 | 2019年6月29日 (土) 11時17分