「ファースト・マン」:ガタガタとボカン!ボカン! #ファースト・マン #デイミアン・チャゼル
映画『ファースト・マン』は、デイミアン・チャゼル監督が地味に、でも迫真の映像で表現した人類初の月面着陸への道。主演はニール・アームストロングに全然似ていないライアン・ゴズリング。この作品に限らず、ほとんど憂い顔のライアンが、本作でも苦悩して憂いております。 いずれにせよ、アメリカ万歳的な映画にはなっておりません。
’60年代の宇宙ロケットが、当時の飛行機の延長線上であり、むしろ洗濯機の延長線上かもと思わせるような代物(「白物(家電)」じゃなくってですね)。アメリカの「帝国重工」的な会社が作ってるんでしょうけど、見てくれは「佃製作所」チックで、いやー、よくぞ月まで往復できたものです。ガタガタという揺れも大変なもんで、宇宙飛行士さんも、体力的にも精神力的にも本当に大変そうでした。
で、この人類初の偉業を描くにあたって、むしろ家庭描写の方を重視してるんじゃないかってほどに大きく扱っております。それにしてもこの奥さん、こんなに高圧的にならなくたっていいじゃないですか。こわいなあ。 まあ、ニールの方もあまりにも内向的で、口下手で、困ったものなんですけどね。
でもまあ、ラストにはこの二人のチャーミングな場面を用意しているので、後味は悪くありません。
それにしても、ロケットって燃料を爆発させることで推進していくのだなあと、実感できます。機内の場面で、上昇しながらボカン!ボカン!と聞こえてきますからねえ。あれは今までのロケット映画には無かったんじゃないかなあ。
| 固定リンク
コメント
カッコいい音楽はラストまで皆無だったのが新鮮でした!
投稿: onscreen | 2019年2月17日 (日) 09時03分
こんばんは。TBをありがとうございました。
月面着陸万歳!アメリカ万歳!とならなかった所は本作の良い点ではありますけれど、その分少しエンターテインメント性に欠けたのでは?と思っております。
そして確かに奥様のクレア・フォイは怖かったですね(笑)。
投稿: ここなつ | 2019年2月17日 (日) 22時49分
onscreenさん、コメどうも。
あー、音楽はラストまで無かったんですか。気づきませんでしたあ。
ここなつさん、毎度どうも。
確かに似た題材の『アポロ13』や『ドリーム』に較べると、エンタテインメントにする気があまり無かったとしか思えませんですね。なぜなんだろう?
投稿: 大江戸時夫 | 2019年2月19日 (火) 00時13分