「ブラック・クランズマン」:スパイク・リー本領発揮 #ブラック・クランズマン #スパイク・リー
映画『ブラック・クランズマン』の原題は“BLACKKKLANSMAN”。そう、タイトルの中にKKKを入れちゃってます。近年はおとなし目だったスパイク・リーが本領を発揮した社会派コメディー。久々の「怒りに満ちた」メッセージ色の強い作品です。 アダム・ドライヴァーと共に主役を演じるジョン・デヴィッド・ワシントンって、デンゼル・ワシントンの息子なんですってね。びっくり。そして触ってみたくなるほどのキノコ型アフロヘアです(もう一人パトリス役の女優さんも、もっと巨大な鳥の巣型アフロヘアです)。
コメディーとはいえ、KKKへの潜入捜査なので、それなりにハラハラとスリリングな場面もあります。でも今回のスパイク・リーは、エンタテインメント性とメッセージ性を両立させました。冒頭とエンディングのナマなメッセージの政治性は、まさにスパイクならでは。
と言っても、最良の作かと問われれば、うーん、そこまでではないんですよね。アカデミー賞受賞式で、作品賞が『グリーンブック』になった時、スパイクは帰ろうとして制止されたそうですけど、やっぱり『グリーンブック』の方が、映画的には優れております(オーソドックスだけど)。
KKKのトップが、“America First”を口にするとか、直接的&間接的にドナルド・トランプを非難してもいます。こういう事ができるのが、アメリカの良い所ですよねえ。日本で公然と安倍晋三を非難するメジャー映画なんて、作れっこありませんもんねえ。
ラストで逆さまにした星条旗なんてのも、パワフルで強い決意を込めた政治的メッセージですが、これまた日本じゃできません・・・と思ったら、さにあらず。日の丸は逆さにしても日の丸なのでした(ちゃんちゃん)。
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