コンビニ・オーナー店主の過酷な現実 #クローズアップ現代 #コンビニ店主24時
たまたま見たNHK『クローズアップ現代』に釘付けになってしまいました。今日のテーマは、「密着!コンビニ店主24時 便利さの裏で何が?」。最近ようやく新聞などマスコミでも問題視されてきた、コンビニエンスストアのオーナー店主が本部から押しつけられている「24時間営業」の裏の過酷な労働の現実。そのダークサイドにメスを入れた力作でした。
1時間に4人とか7人しか客が来なくても、大雪で誰も来られなくても、過労で妻が倒れて救急車で運ばれても、店を閉めることを許さない本部の判断。契約を縦に取り、一方では本部からのヘルプ要員はほとんど送らない(まあ、現場レベルでは「送りたくても人がいない」ということなのでしょうけれど)という非情で理不尽な状況。
オーナー自身が週に3度の徹夜業務で、深夜のバイト賃金を削減して利益を残そうという努力をして、ようやく帰れるとなった時に、バイトが体調を崩して帰宅→結局その後もずっと働き続けたり、・・・最近の企業の過労死ラインの1.5倍ぐらい働いているというのですから、本当に涙なくしては見られないような…。オーナーなのに、まるで奴隷か鵜飼の鵜。
それもこれも、バイト人件費や光熱費などを払うのはオーナーで、人件費や光熱費の高騰だとか深夜に営業すれば逆ザヤでも、その損を被るのは全てオーナー側。本部は歩合制だから営業時間が長くて少しでも売上高が上がれば、その方が儲かるという構造なのです。そこがまず問題なのです。 ようやく社会的批判や大臣の要請を受けて、コンビニ各社も改革を始めているようですが、もう24時間営業にこだわる時代じゃないと思いますよ。都心で必要な場所は残せばいいのでしょうけれど、それ以外の地域はもっと柔軟に対応できれば良いと思います。セブンイレブンだって、もともと午前7時ー午後11時の16時間営業だったんじゃないですか。
いずれにしても、一部の人の大いなる犠牲で成り立つ社会というのは歪(ゆが)んでいて、いつかどこかにその歪(ひずみ)が噴出するものだと思います。サービス業の人たちへの過剰な要求やクレームというのは、どこか歪んでいると思いますし、客だから何を言ってもやってもいいってことはないと思います。お互いの仕事、お互いの立場を理解し、互いに感謝しリスペクトする姿勢が社会に満ちたら、それは誰にとっても暮らしやすい社会だと言えるでしょう。 考えさせられる番組でした。
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