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2019年6月 3日 (月)

「居眠り磐音」:柄本明が凄い!!   #居眠り磐音 #本木克英 #柄本明

365640_003 映画『居眠り磐音(いわね)』は、思った以上にしっかりした時代劇。この春公開された東映の『多十郎殉愛記』(中島貞夫監督)が、ちゃんばら映画の伝統を継承するものだとすれば、こちらは人情味で見せる松竹時代劇の伝統をしっかり継承する作品。衣装、美術などの技術部門から、俳優たちの所作や口跡まで、実に見事に「時代劇」の伝統を受け継いでおりました。いや、本木克英監督を正直なめておりました(と反省)。

人情に訴える「世話物」的な場面から、迫真の殺陣に至るまで、江戸の匂いをしっかりと画面に漂わせています。歌舞伎的です。そういえば、松竹は歌舞伎とは深い縁の会社でしたねえ。

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松坂桃李演じる磐音のキャラクターが立ってます。そして彼の周りの人々も柄本佑から芳根京子から中村梅雀から木村文乃から佐々木蔵之介まで、みんなキャラクターが上手に描き分けれらていて(ここらは原作のおかげなのかも知れませんが)、娯楽映画として非常によく出来ています。はっきり言って『多十郎』よりも面白いですし。

(以降ネタバレあり) それにしても、女房の不義を疑って、確たる証拠も無しにぶった斬ってしまった慎之輔って、とんでもねえ野郎ですね。刀なんていう物騒な物を腰に差してるから、こういうことになっちまうんでしょう。現代アメリカの銃規制の問題と同じことですよね。

365640_007 で、圧巻だったのが柄本明(佑と親子共演です)の芝居!! いや、まいった。コテコテの関西弁を不気味な、超タヌキ親父的なエロキューションで話す台詞の、その緩急! 皮膚病?で赤くただれた汚い顔(もちろん老けメイク)の中で、ギロリと目をむく時のその眼力! いや、凄いものを見せてもらったって感じです。 現代劇だったら、トゥーマッチになっちゃってあり得ない芝居なんですよ。時代劇だから、しかも歌舞伎的世界だから成り立つ芝居(怪演)なんです。ご当人も楽しかったでしょうねー。でも、この境地は余人にはとうてい到達できないものです。大江戸の今年の助演男優賞有力候補です。

完全に撮り直しで消されちゃったピエール瀧の代役を務めたのは、奥田瑛二だったんですってねー。まったく無理なくハマっておりました。

 

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