「COLD WAR あの歌、2つの心」:省略を補う想像力が必要 #COLDWAR #あの歌2つの心 #パヴェウパヴリコフスキ
映画『COLD WAR あの歌、2つの心』は、あの聖なる傑作『イーダ』のパヴェウ・パヴリコフスキ監督によるポーランド映画。『イーダ』同様、モノクロ・スタンダードで、90分に満たないコンパクトさです。そしてモノクロ映像が雄弁で、白から黒までの諧調がしっかり出た美しさです。こういうの観ると、多くの映画には色なんかいらないのに…と思わざるを得ません。
上映時間が短い(88分)中で、男と女の15年ほどを描いていくので、非常に省略の多い話法です。まあ、むしろ省略の多い話法だから15年を描いても短くて済んじゃうんでしょうけれど。
なので、しばしば想像力で「描かれなかった部分」を補う必要があります。なので、ボーッと見ていると(チコちゃんに叱られるのみならず)「あれ?今この人どうなってるんだっけ?」とかなっちゃうわけです。そこらへん、ちょっと戸惑ったというか、大江戸的には『イーダ』の方が好きでした。
ただ、上等な恋愛映画であることは確かで、ラストの美しさと余韻なんて…。映画における「クラシック」のようであります。今どきこういう映画を作れることが、ある種の奇跡ですよね。 (以降ネタバレあり)その少し前の場面で、「女」が現在の亭主と子供がいる横に立つ「男」に駆け寄り抱きしめるところは(口あんぐりというか)かなり意表を突いた凄い場面でありました。
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