「さらば愛しきアウトロー」:レッドフォードもスペイセクも素敵 #さらば愛しきアウトロー #ロバートレッドフォード #シシースペイセク
映画『さらば愛しきアウトロー』は、ロバート・レッドフォードの俳優(主演)引退作。82歳ですってね。近年の作品では、やけにしわだらけになっちゃった印象でしたが、本作でも当然しわだらけ。でも不思議な事に髪の毛や顔の形は昔のまんまなので(体型もね)、照明の暗い場面やガラスを通した顔だとしわが目立たないので、すごく若くカッコ良く見えるんです。
それにしても引退作に銀行強盗の話を持ってくるとは! 観ている我々としては当然『明日に向って撃て!』のサンダンス・キッドを思い出してしまいますし、『ホット・ロック』のことも頭をかすめます。それだけでなく、『ブルベイカー』や『大いなる勇者』や『スティング』や『オール・イズ・ロスト 最後の手紙』を思わせる場面もあったりするのです。終盤には『逃亡地帯』のフッテージまで使われてましたしね(ボブの水もしたたる美男子っぷり!)。
彼にシシー・スペイセクを絡ませたのもナイス。彼女は69歳ですってね。チャーミングなおばあちゃんになりました。人にはいろいろタイプがあって、その人の顔や姿形がその人に一番フィットする時期とか、一番ステキに見える時期ってのは人それぞれだと思うんです。若い時が最高でその後下降線って人もいれば、若い時はなんかしっくり来ないというかちょっと冴えないのに、中年過ぎからいい感じになって来る人もいたりします。シシーは、明らかに後者。本作に華を添える魅力を放っておりました。若い頃はちょっと異様だった顔が、いい感じにかわいくなりました。
作品は’70年代の香りを漂わせておりました。映画が映画らしかった時代の最後であり、スターがスターらしかった時代の最後です。レッドフォードと言えば、’70年代スターの最高峰ですもんねえ。彼が馬に乗る場面など、「よくぞ見せてくれました」って感じで感涙ものです。ラストも洒脱で、クスリと笑わせてくれました。
それでも東京地区=TOHOシネマズ シャンテの単館公開なんですよね。スターの時代よ、今いずこ。
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