「記憶にございません!」:おふざけが笑えない #記憶にございません #三谷幸喜 #ギャラクシー街道
映画『記憶にございません!』は、前作にあの『ギャラクシー街道』を作って、やらかしちまった三谷幸喜の新作。まあ『総理と呼ばないで』を書いた三谷ですから、題材からして安心できますが、まあそこそこの出来。結局この人は最盛期を過ぎちゃったんだなあと認識させるような作品でした。
だって、(狙ってるのに)笑えないネタが多過ぎるんです。リアリティがなさ過ぎて、でもナンセンス・コメディとして作ってるわけではないので、ただただ浮いちゃって、観てて気恥ずかしく当惑するようなおふざけが多いのです。例えば、ずん飯尾の異常な耳たぶの特殊メイク(『ギャラクシー街道』かよ!)。例えば、総理と秘書二人がモップで掃除するかのように去っていく場面。例えば、珍妙な帽子と黒メガネとつけひげの変装。もう勘弁してくれって感じです。中井貴一と吉田羊のドタバタも、笑うに笑えない感じですし。
そこまでいかない部分にも、納得のいかない変なくすぐりが多数。田中圭の警官の袖まくりとか、マシンガン型水鉄砲を打ちまくる草刈正雄のインサートカットとか、退任会見にアロハシャツ着て来ちゃう草刈正雄とか、今時出しますか?な省エネルックとか…。
そもそも何が面白いのか、『ギャラクシー街道』の影響なのか、特殊メイク的な変装がやけに多くて、それっていったい何なんですかね? 梶原善の横山ノックみたいなハゲヅラとか、有働由美子の(最後の方にやっと声で分かった)ケバい変装とか、最後までわからなかったイケてないROLLYとか…。そもそも木村佳乃の日系アメリカ人大統領ってのも、そうですよね(これは『シン・ゴジラ』への返歌かも知れませんが)。
こういうファンタジーを作るなら、やはりフランク・キャプラを目指してほしいものです(目指してたとしたら、ショックなほどにかけ離れてます)。なんか、あまりにも志とギャグのレベルがが低すぎるような気がして…。三谷監督が朝日新聞に長期連載中のエッセイは相変わらず切れ味抜群なのに、こと映画に関しては、もう作らない方がいいんじゃないかってほどのクォリティなんです。
それはそうと、82歳になった山口崇(総理の小学時代の恩師役)にはびっくり。最後まで誰だか分らなかったです。
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