「タロウのバカ」:嫌な気分で疲れます #タロウのバカ #大森立嗣 #菅田将暉 #太賀 #植田紗々
映画『タロウのバカ』は、ロシア語にすると『イワンの馬鹿』…ってのは冗談です。あんなに上品に、心穏やかに、『日日是好日』を撮り上げた大森立嗣監督が、今回は本来の暗く暴力的に沈殿した個性で、観る者をいやーな気分にさせてくれます。
問題作です。暴力描写もまあ激しいんですけど、激しさよりもその唐突さや急変に驚かされます。それ以上に挑戦的なのはリアルな身障者の方々を出したり、ダウン症の子供に芝居をさせたりしていること。よく撮影~公開にこぎつけたものだと思わずにいられません。
3人のワルガキ(なんて可愛いものじゃないんですけど)の無軌道ぶりに毒があふれてて、すっかり毒気にあてられてしまいます。イタズラとかヤンチャなんて枠はとっくに超えて、明らかに凶悪な犯罪者なのです。大江戸を含む大多数の観客は、3人の中では一番まともな(仲野)太賀に肩入れするでしょうけど、こいつにしてもぶっ壊れてるもんなあ。
菅田将暉の狂気も不快なほどホンモノなので、この作品と『アルキメデスの大戦』を2本立てにしたら、「演技の振れ幅賞」確実!って感じでしょう。
そして、中村憲剛のような顔のYOSHI(新人賞確実か?)が、ほとんど「野生の少年」って感じで、見てるうちに何とも救いのない気分になっていきます。
観てて辛いし、不快だし、疲れるし、好きではありません。だけど、衝撃度はハンパないっす。高く評価する人もいることでしょう。 洋子役の植田紗々(さしゃ)には、ちょっと注目しておきたいと思います。
テアトル新宿には、映画内で壁に書かれた言葉と、3人の衣装が展示されておりました。
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