「閉鎖病棟 -それぞれの朝-」:物足りないが意義はある #閉鎖病棟 #閉鎖病棟それぞれの朝
映画『閉鎖病棟 -それぞれの朝-』は、精神科病棟の入院患者のあれこれを描くドラマ。なかなか知らない世界なだけに、「へー」と驚くことも多かったですね。今は高い塀もなく、門扉すらなくて、出入り自由。外出もできるようです(まあ、症状にもよるのでしょうけれど)。
それにしても、基本的に重く口当たりの悪いこんな映画を、よくメジャー規模でスターを起用して製作して、東映配給で公開したものです。今日びの日本映画としては、快挙と言えるのかも知れませんね。
笑福亭鶴瓶、綾野剛、小松菜奈という異種格闘技的なメインキャストがそれぞれ良く、監督がベテラン職人の平山秀幸なもんですから、安定してます。その安定感が、良くも悪くもこの作品。逆に言えば、思い切った飛躍はありません。そこらが大江戸には物足りなかったところです。
でも強いて挙げれば、渋川清彦のすっげー悪い奴がインパクトありましたね。こいつはやっぱり病院よりも刑務所にいれとくべきだったのでは?
まあ、それでも日本で「精神病院映画」ってのは珍しいので、よく作ったと思います。そして、入院患者役で出て来る脇のキャストが、ことごとくそれっぱい人たちばかりでした。平岩紙、森下能幸、水澤紳吾、駒木根隆介…日本って、この手の役者は豊富なんでしょうかねえ?(もちろん芝居の力もありますが)
でもそれよりも、小松菜奈の両親役の片岡礼子(また出た!)、山中崇の異常さの方がよっぽど狂っていて、「狂気」の線引きという意味では本作の重要なポイントだったと思います。
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