「ホテル・ムンバイ」:祈るな! #ホテルムンバイ #テロリスト映画
映画『ホテル・ムンバイ』は、実際のテロ事件をもとにしております。とはいえ、映画的な脚色を施して、大衆娯楽映画に仕立ててあります。監督・脚本・編集はオールトラリア人のアンソニー・マラス。「踊らないインド映画なのかなあ」と思ってたら、なんとオーストラリア映画なのでした。ちょっと珍しいパターンですよね、よそんちの問題に首つっこむみたいで…。(正確にはオーストラリア・アメリカ・インドの合作扱いのようですが)
それにしてもこんなに簡単に命を奪われちゃうのは、嫌ですねえ。銃器の怖さ。それよりも異教は邪悪として認めない姿勢の怖さ。台詞にも「(神に)祈るな! それがすべての元凶だ。」とかいうのがありましたが、まさにその通り。世界のほとんどの紛争は、宗教上の対立に端を発していますもんね。
2時間3分の上映時間のほとんどが、テロリストたちとホテル内に隠れて逃げ通そうとする人々との攻防。テロリストたちも中盤以降は、それぞれの家族や人間味のある部分を描いていくのですが、だからと言って、親近感や事情を思ってあげる気持ちになどは、ぜんぜんなりません。
逃げている人たちの中にもいろんなタイプがいて--いい人、悪い人、態度の悪い人、心の弱い人、ヒーローのような人などなど--、なんか『ポセイドン・アドベンチャー』とか『エアポート』シリーズとかの脱出ものに近い感覚ですよね。
でも、世間で言われているほど圧倒的な緊張感や、徹底的な面白さがあるかというと、大江戸としては首肯しかねるところがあります。まあ、昔から積み重ねられてきたサスペンス&アクション&ヒューマンドラマで、…普通ですね。
ただ、あるシーンを見てて思ったのは、「ムスリムのお祈りを覚えておくと、殺されずに済む場合があるかも」ってこと。確かに、今日び覚えておいた方がいいのかもね。
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