鏑木清方、幻の「築地明石町」の展覧会 #鏑木清方 #築地明石町 #近美
竹橋の東京国立近代美術館で開催中の展覧会『鏑木清方 幻の《築地明石町》特別公開』(~12/15)。金・土は夜8時までやっているというので、先週金曜の仕事帰りに行って来ました。なにしろ、1975年以来44年間も所在不明だった『築地明石町』が出て来て、ここに収蔵されたってことでの特別公開です。築地明石町って土地には大江戸も少なからず縁があるので、発見のニュースは大変気になっておりました。大金持ちが個人で秘蔵していて、その方が亡くなって…とかいろいろあるんでしょうね。勝手に夢想しちゃってますけど。
会場には清方作品が並び、その中心には『新富町』『築地明石町』『浜町河岸』という三部作が、大型の軸装で展示されています。思ったより大きかったです。画寸が173.5×74.0cmってことですが、軸の上から下までですと、3mぐらいあるんじゃないでしょうか。3作品とも状態はよろしいようで、色のみずみずしさといったら! ガラス越しの鑑賞ではありますが、閉場近くで人が少なかったこともあり、じっくりと堪能できました。
やっぱり『築地明石町』(1927年)は見事です。江戸の粋を継承する美人画でありながら、モダニズムも感じられて、何よりも清澄な美しさがあります。凛とした気品の中に、ほのかな色気も感じ取れます。何より本物の絵を見ると、頬のほんのりした赤味が繊細で素晴らしいのです。大江戸はこの絵だけ観れば良かったって感じなので(もちろん全部観ましたが)、ハッピーです。
会場には、この絵と同じ色、同じ模様で仕立てさせた着物と羽織も展示されていました。モデルとなった江木ませ子さんのご子孫がお持ちの物のようです。
ミュージアム・ショップでポストカードと図録代わりの本を買いました。本は小学館の『鏑木清方原寸美術館 100%KIYOKATA!』(2,400円+税)。清方の23作品を原寸掲載(といっても、もちろん顔とか手とか部分部分ですけど)していて、三部作に関しては200%に拡大した図版も載っています。まだきちんと読んでいませんが、いい資料です、これは。
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コメント
ご承知のとおり、GINZAスパイラルギャラリーにも鏑木清方がありますので周知よろしくお願いします(笑)
投稿: 明石四楼 | 2019年11月19日 (火) 08時34分
おお、明石さん!
あの松屋銀座の中央階段に「スパイラル・ギャラリー」という名で仮設展示スペースができてましたが、“spiral”は「らせん」のことですから「違うじゃん」「らせんじゃないじゃん」と憤っております。
投稿: 大江戸時夫 | 2019年11月19日 (火) 23時05分